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一挙一動一喜一憂
いつの間にか溜まっていたつらい気持ちを空中に拡散したら、部屋中に「なぜ?」が溜まった。
それで心に残ったのは「憂」とか「哀」とかたぶんそんな感じ。
文字を打つのは意思だけど、言葉にするのは虚無。
ダンジョンの奥に住む魔物の正体はいまだ確認できていないし、潜入した勇者を追いかけるほど、野暮じゃない。
あずかり知らぬ過ち。手を汚さない罪。無意識の傷。
すべて謝罪の中に押し込めて、私に降り注いでほしい。
存在という不可抗力は、死を選べない弱さによるものだ。
それだけは許してほしい。