美女と水着とバーベキューと。
『きゃー、ハイネ冷たいよー!』
『コトネも海入れよ!』
『リュウカさん、見てください。魚いっぱいですよ。』
進藤は3人の美女の水着に見惚れていた。
何せ全員抜群のスタイルを持っている。3人のグラビアを取って、出版社に送ったらそこそこ稼ぎになりそうだ。
『異世界グラビアとか、めちゃくちゃ売れそうだなあ。』
何かと、人気の異世界だ。美女により心は癒されるし、懐はあたたまるし。
『進藤さんも、泳ぎましょーよー!』
リュウカが、腕をぶんぶんと振り回して手招きする。
『よおし!おまいら!今、進藤おにいさんが、行くからそのウフフキャハハ一緒にするぞ!』
ああ、社会人になってからはこんなリア充シチュエーションなかったなあ。オイル塗ったり、波で水着流されてキャー!みたいなお約束も期待できるし、ああ異世界に来て良かった!
進藤の水着が引っ張られて顔から倒れる。
引っ張ったのはマスターだ。
『何するんですか!マスター!』
『進藤よ、お前は魚を釣りに来たのだろう。魚を釣るまでウフフキャハハはダメだ。』
そう、酒場のマスターが魚釣りの名人と聞いて、
弟子入りした次第である。ではなぜ、3人はきたのか。
『進藤さん、釣り行くんですか!?』
『うん、ああ。物物交換で必要だからな。』
『じゃあ人は多い方がいいですね!ハイネさんとコトネさんも誘いますね!』
そう、魚釣りに来たのだ。海水浴に来たのではない。
『ちぇ、、、。』
そうこう言っていると1匹目が釣れた。
少し大きめのスズキだ。
『おー、これは!なかなか肉付きも良さそうだ!物物交換に使えそう!』
『やるな、進藤。』
男達もウフフキャハハである。
魚釣りの様子をコトネが見ていた。
『リュウカさん、魚って金になりますかね?』
『うーん、まあうちの村だったらレストランに卸すくらいかしら。珍しい魚が釣れれば一匹からでも買い取る事例もあったかな。』
コトネは、我に返った。こんなヒロイン同士の戯れに興じて、人気獲得している場合ではない。金になるものなら、なんでも頑張る。そして金にする。この健気さが読者の人気集めにもなるはずだ。
『私も、私も釣りやります!』
コトネは全速力で走っていった。
『ありゃ、あのメイド行ってしまったなあ。』
『コトネさん、お金にがめついからなあ。』
2人は呆れている。
かくして一向は釣りモードへ移行したのだ。
♦︎
『だいぶ釣れたな。』
進藤は大漁に顔が綻ぶ。
『いやあ、進藤すげえな!ほれ、ご褒美だ!』
ハイネは進藤を抱きしめ、胸に顔を押し付ける。
『あー、ハイネさんばっかり!リュウカも!』
リュウカも押し付ける。
『ご主人様に奉仕するのが、コトネの本業ですから。』
コトネも右に同じく。進藤は最初さえ、よかったが、息が出来なくなった。
『ぷはっ!お前ら殺す気か!』
進藤は離れる。惜しいことをしたが、死ぬよりマシである。
『おーい、バーベキューにしよう!』
マスターが酒と肉を持ってきた。
♦︎
肉を焼き、ビールを流し込む。潮風がここちよく、物心共に豊かになる。
『いいなあ、こういう生活も。』
進藤はすっかり異世界に、溶けこんでいた。
バーベキューも終わり片付けを済ませて宿に帰る。
『はあ、このままこの生活が続けばいいなあ。』
進藤は、しみじみ思った。
そんなおり進藤宛に手紙が来た。
会社の人事部からで、状況確認したく、一度会社に来いとの内容の手紙であった。