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異世界パーティピーポー!

『ハンズアップ!ハンズアップ!ハンズアップ!』



ハイネが煽る。会場が一斉に腕を上げ、両手を叩く。

リュウカもノリノリだ。



『なんなのだ、これは、、、。』


異世界に来たのに、現実に戻された感じだが、、隣には金髪美少女がいる。



『わ、悪くないな。』


酒をかっくらい、音楽に乗り始める。

ハイネがこっちを見る。ウィンクを飛ばしてくる。



『ハイネちゃん、輝いているよね!なんかこっちにきてイキイキしている感じ。』


なんだか、異世界なのにはちゃめちゃな感じだが

はちゃめちゃだからこそもしかしたら自分にとっては療養になるのかもしれない。


今までは堅苦しく、息苦しい世界にいたのだから。

ライブは明け方まで続いた。


♦︎

『ん、、、?』


目を覚ましたら、自分のベッドにいた。

どうやら、ライブ後の2次会後に酔い潰れて寝てしまったようだ。



寝返りをうつ。


『へ!?』

そこには、金髪のパッツン美少女があられもない姿で寝息を立てていたのだ。


『え?俺もしかして、、やらかした、、、?』

反対側に寝返りをうつ。



カチューシャをしている、これまた美女があられもない姿で、、、


進藤は思う。俺は療養の身だ。もしかしたらこれも復職に向けたサービスなのかもしれない。



美女を両手に、酒池肉林。



そりゃあ、気分は落ち込むどころかハッスルハッスルだろう。

同時にそこまで自分の体調不良もひどくないのだろうと思った。聞いた話だと、何もしたくない、今まで楽しめたことも楽しめなくなるくらい体調が崩れる人もいると聞いた。


『俺はたぶんまだ頑張れるのかもしれない。』


そう思った。

だが、復職か、と思うと職場でのひどい扱いを思い出す。少し涙が出てきた。


『進藤さん、、大丈夫だよ。まだここでゆっくりしていいんだよ。』

リュウカが後ろから優しく抱きしめてくれた。


『リュウカ、それすらも復職サービスの一環なのか??』

進藤は尋ねる。


『ううん、私もね、進藤さんと同じ世界にいたから、同じような境遇だったから、こっちの世界の方がなじめたならそう思うんだよ。』


リュウカは何気なく、驚愕の事実を進藤に教えてくれた。


『それってーー。』

『ウラア!進藤!私のライブちゃんと見てたかあ!?』


ハイネが大声で割り込んできた。

『朝から豪快だな、、ハイネ。』


『あたぼうよ!昨日は楽しめたか?私のライブ。それとも部屋でのお楽しみの方が良かったかあ?』


顔が紅潮する。冷や汗が額から落ちて、ベッドを湿らす。


『やっぱり俺、2人を、、ごめん。一夫多妻制がオッケーなら2人とも、責任をとって.....』


『バアカ。冗談だよ。3人とも酔い潰れて寝ちまったのがオチだよ。私は酒くらいで貞操を失うマネはせんよ。リュウカも同じだ。さ、リュウカ!朝飯作ってくれよ!シャケがいいな!こんな朝は。』



『はいはい、任せて!』


『んで、進藤、私らマッパに近いんだけど一回廊下に出ていてくんねえか。さすがにそういう恥ずかしいプレイは趣味じゃねえよ。』


顔を赤くしたまま、部屋を出る


『マジメだな、アイツ。一晩寝たかもしれない女に求婚なんてな。』


『私はうれしかったけどね。』


リュウカは顔が赤い。ハイネはポカンとしながらリュウカを見る。


ハイネは、

さっと着替える

『んじゃまあ、下で進藤と待ってるぜ。』


リュウカに背を向け、部屋を出ていく。

出て行く間際、つぶやいた。


『んだよ、酒場の姉ちゃんもアイツのことー。』


ニヤついてるリュウカにはその声は届かなかった。

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