カッコつけた青春の日々
久し振りに同窓生4人で会うことになった。
3人は居酒屋で学生時代を振り返っていた。
田中二朗(46)と佐藤一美(不細工)と辻芳男(仮)は、森まこと(AB)を待っていた。
田中二朗(男)は昔から森まこと(ヤセ)が大好きだった。
佐藤一美(聖母)も辻芳男(酒豪)も全てが完璧な森まこと(長髪)が大好きだった。
3人は当時の森まことバナシで盛り上がった。
「まことはまだまだ遅れるみたい。まだ用事だって」
田中二朗(短気)と佐藤一美(OL)と辻芳男(恵比寿顔)は学生時代の話に花を咲かせていた。
来る予定だった辻の妻は今日来たくないらしい。
辻の妻がみんなに会いたくないらしい。
みんなのことが大好きだと言っていたのに辻褄が合わない。
田中二朗(153cm)と佐藤一美(一重)と辻芳男(56kg)は森まこと(童顔)が来ないまま朝まで語り合った。
私にはおつとめ品や見切り品のような特出した魅力も何もない。なのにみんなは私に大好きと言う。だから会いたくない。そう森まこと(新姓辻)は思っていた。