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第14話_真剣勝負真っ最中です

毎日10時台更新を目指していましたが・・・遅刻してしまいました・・・。

それでもまだ毎日更新は諦めていませんのでこれからもよろしくお願いします。

フィアが連続で自分の剣を相手に叩き込んでいる。

最初の一撃こそ防がれてしまったが、相手が大剣であることを考えるとよく捌いている方だと思う。

しかしそれでも徐々にではあるがフィアが押し始めていた。


「フィアはやっぱり手数でいくほうが合っているね」

「うむ。さっきのスピードで翻弄した後連撃を繰り出せば大抵の相手であればそのまま勝てるじゃろう」

「やっぱりあのフィアさんの戦い方は2人の指示でしたか」

「ん?そうだけど、何か問題ある?」

「問題はありません。ありませんが・・・いささか相手の方が気の毒に思えてきまして」


観客席で観戦していたシュウとカエデの会話に思わず、といった感じでティアナが入ってきた。

会場はその派手な動きで盛り上がっているが、ごく一部、シュウの周辺に座っている知り合い達はそういうわけにもいかなかった。


「ねぇ、アラン。あれ、アンタなら防げるかい?」

「・・・厳しい、かな。何回かなら防げるだろうけどあの数は難しいね」

「まぁ、アレでもフィアは全力じゃないんですけどね」

「え!?シュウくん?一体何を言って・・・」

「あれはまだ普通に剣を振るってるだけですね。いつもならあれに魔力を乗せてもっと早く動きますし」

「・・・イリーネ。訂正するよ。あれは僕じゃあ無理だ」

「・・・だろうね」


アランとイリーネは遠い目をしていた。

ちなみにゴルドはこの後第2試合の出番であるため控室におり、この会話を聞いてはいない。

恐らくこの試合はフィアの勝ちで終わるだろうからもし次の試合でゴルドが勝てば次の相手がフィアになる。

普段のゴルドの戦いぶりを知っている2人であるので、彼が決して弱くはないことは知っている。

しかし確実に相手が悪い。

フィアが全力を出した場合、自分であれば何秒持つだろうか、という予測さえ出来ればしたくないのだ。

というかフィアが相手をしている大剣の男が相手でも勝つことは厳しいのだ。

それもそのはずで、試合開始前の紹介で彼がBランクの冒険者であることが発表されている。

Bランクとは言ってもピンキリであるが、仮にBランクの中で一番弱いとしてもDランクの自分では厳しい戦いになるだろう。

そんな相手を持ってしてもフィアの強さが異常なのである。

アランは静かにゴルドの健闘を祈るとともに、自分の心配もしている。

なにせ自分の出番は明日、つまりシュウと同じ日であり、初戦で当たることは避けられたがフィアとゴルド同様1回勝てば戦う位置に配置されているのだ。

そしてフィアが言うには、いや、自分でもシュウの強さがフィア以上であることは分かっているのだ。

そんな相手にどう戦えば良いのか。

今から不安であった。


「はぁ、君らが強いことは知っていたけど、戦うことになるとこうも憂鬱になるとはね」

「いやぁ、アランさんの戦い方は参考になるので勉強させてもらいますよ」

「は、ははは・・・」


最早乾いた笑いが漏れてくる。

アランの心境を察することもなくシュウはフィアの試合に視線を戻した。


◇◆◇


【フィア選手、連打連打連打ァ!】

【あれは堪ったものではないの】

【ギルバートさんでもあれは厳しいのですか?相手の選手はよく防いでいると思いますが】

【それは単純に武器の問題じゃろう。大剣は細かく動かすことが難しい分刀身が大きい。じゃから少し動かすだけで自分の体を覆うことが出来るのじゃ。しかしそのせいで防戦一方になるがの】

【それではギルバートさんならどうやって崩すのですか?】

【ワシか?ワシだったら・・・そうじゃのう。多少の被弾は覚悟で懐に踏み込むかの】

【・・・それは何とも危険な気がしますが】

【あの早さじゃ。もらうのは一発だけでは済まんじゃろう。しかし喰らうのが遅いか早いかの違いだけじゃ】

【なるほど。さぁ、どうやって反撃に出るのか、もしくは出れずに終わるのか注目の瞬間は近いようです!】


解説の声を聞いたのかフィアの相手は大きく剣を振るいフィアを牽制した。

一瞬飛び退き大剣を避けたフィアだが、その瞬間相手が踏み込んできた。

無論迎撃のため相手に剣を何度か叩き込む。

それが実剣であれば致命傷を負っていただろうが試合のルールで剣は刃引きされている。

それでも鉄の塊であることには変わりなく、激痛が体を走るのだがここが勝負どころだと判断した男は止まることなく進んできた。

それを見たフィアは攻撃をやめ、懐に入られないように回避行動をとる。

攻撃が止んだため相手はよりスピードを上げて突っ込んできた。

フィアにはそれが少し不自然に思えていた。

いくら相手が全力で迫ってきたとして、自分がスピードのでない後ろにしか回避できないとしても尚スピードに関しては自分のほうが上である。

それは相手も分かっているはずなので無謀にも程がある突進であった。

いくら無謀であるとしても自分が何もしなければ相手の攻撃を食らってしまうため疑問は残るが一旦後ろに下がる。

と、そこで相手が予想外の行動に出た。

何と自分の武器である大剣を投擲(とうてき)してきたのである。

自らの武器を放棄するに等しいその行動にさすがにフィアも驚き速度が鈍ってしまう。

その瞬間武器を手放したことで身軽になった男が速度を上げフィアに向かって拳を振り上げてきた。

武器がないとはいえ2人の体格差を考えると、直撃した場合フィアもただでは済まないだろう。

最早避けれないところまで拳が迫ったところで男は自分の勝利を確信した。

予選の時から強さを認識していたが実際に剣を交えてみて正攻法での勝利は難しいと判断していた。

そのため何とか相手の意表をつくためこの展開を狙っていたのだ。

そしてそれは見事に決まりもう自分の拳がフィアの華奢と言っても良い体に直撃寸前なのだ。

思わず口元が緩むが、それはすぐに凍りついた。

何故なら完全にフィアをとらえたと思っていた自分の拳が、実際には何にもかすりもせず空振りに終わったためだ。

と、その瞬間自分の斜め後ろの当たりに気配を感じた。

確認するまでもない、フィアがその位置に一瞬で移動したことを悟り、勝利を確信した笑いから思わず苦笑へと変化した。

そのまま自分の首筋に衝撃を感じ、男の意識は途切れたのであった。


◇◆◇


「最後だけ魔力を使ったね」

「そうじゃの。さすがに相手のほうが戦い方という点においては上回っておったの。己の武器を躊躇いもなく投げ捨てフィアの動揺を誘うとはの」

「あれは俺でもやられたら驚くだろうね」

「まぁあの一瞬でよく回避したと褒めておこうかの」

「ランク的にも格上だったからね」


戦いを終えたフィアをそう評価するシュウとカエデ。

最後まで魔力を使うことなく勝利できていれば何の文句もなかったが戦闘経験の差でそこまでの完勝は出来なかった。

しかし充分な経験を積めたのでフィアには大きなプラスになっただろう。

ちなみにシュウとフィアでは戦いに関わっていた時間が大きく違っている。

フィアはそれこそ生まれた時からこの世界、つまりモンスターが跋扈(ばっこ)し獣を狩ったりする世界で生活していたのであるから必然と子供の頃から武器との関わりが強かった。

一方のシュウは半年ほど前にこの世界にやって来たばかりであり、当然武器との関わりもこの世界にきてからである。

それでもシュウのほうがやや上から物を言うのは単にこの世界に来た時に貰ったチート能力を駆使して強力なモンスターや獣たちと戦ってきたからであり、今までの相手の質では圧倒的にシュウのほうが上だからである。

フィアもそれが分かっているため、更にはシュウに戦いを指示してからは以前とは比べ物にならないほどの強さを身につけることが出来たためその対応で否はない。

というか最初にシュウと出会った時には確実に自分より経験を積んでいると思っていたため何の違和感もなく今の関係に落ち着いたのだ。


シュウとカエデの会話だが、フィアの動きを見てから固まり、思考が停止してしまっているアランとイリーネの脳内に不思議と響いているのであった。

どうすればあのような動きが出来るのか、どうすればあの攻撃を回避できるのか、自分だったらどうなっていたか等が頭のなかを駆け巡り答えの出ない堂々巡りになっているがシュウとカエデの会話により何処か諦めた表情に変わっていったのが印象的である。


本戦でフィアの1回戦決着です。

スピード感のある描写があまり上手く出来ていませんね。

精進します。

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