表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/126

第02話_初期設定をして旅立ちます

「異世界ってモンスターがいたり冒険者がいたりする剣と魔法のファンタジーな感じですか?」


異世界に関する説明を受ける前に切り出してみた。

異世界と言えば修にとっては剣と魔法の世界でモンスターや魔王がいたりとファンタジーな世界のことである。

(そして自分はチート能力をもらえて無双するんだろうな)

勿論全く知らない世界に行くことについては不安もあるがもうしょうがないと諦めている部分もあるのだ。

そして何よりも若さゆえの好奇心とライトオタクとしての性が妄想を掻き立てる。


「えっと、確かに私の管轄にはそういう世界もありますが他にも選べますよ?」

「他の世界?」


なるほど、1人の神様が複数の世界を管理しているようだ。


「ええ、他の世界だと原始時代のような生活をしている世界だったり崩壊した世界がありますね」

「ファンタジーな世界でお願いします」

即決である。

何故そんな世界に転生させようと思うのであろうか疑問は出てきたが考えないことにした。



「それでは修さんには新たなお名前と能力を授けようと思うのですが希望はありますか?」

「能力は分かるけど名前?」

「そうです。現世では当然だったでしょうが異世界では苗字があるのは貴族や王族ですよ?」

「あぁ、なるほど。・・・じゃあシュウでお願いします」


主人公の名前を変更できるゲームでは大体本名を捩ったシュウという名前でプレイしていたので全く別の名前よりは良いだろうと判断した。


「わかりました。ではシュウさん、ご希望の能力はありますか?

おすすめは胃腸が強くなる能力です!」

「膨大な魔力と、高い身体能力、強力な回復力でお願いします」

「え、おすすm「お願いします」・・・分かりました」


変な能力を与えられそうだったので欲しい能力を断言する。

ゲームの感覚からもし異世界に行くなら、という妄想をしたことがあったおかげで欲しい能力で詰まることは無かった。

欲しい能力が強力なので断られることも考えたが、女神は残念そうな顔をしながらも渋々能力をくれるようだった。

一瞬何かに気づいたような顔をして焦ったりしたがシュウの方を一瞬見ると決意を固めたような顔をして頷いていた。

シュウには何のことだか分からなかったがこれもスルーすることにした。


「お待たせしました。これで先程言われた能力はシュウさんのものになりました。

ついでに胃腸が強くなる女神の加護を与えておきましたよ」

若干ドヤ顔であったがスルーする。

胃腸押しなのは気になったが貰って損するものでもないし貰えるなら貰っておくことにする。

それよりも能力だ。

正直そこまで強くなった気はしないが先程までと比べると力が満ちているような気がする。

時間が経てば能力が体に馴染んで実感も湧くだろうということなので楽しみにしているシュウである。


「さてシュウさん、これで異世界に旅立つ準備はできました。他に気になることなどはありますか?」

「うーん、そういえば言葉や文字ってどうなります?」

「言葉や文字は異世界の言語になりますがシュウさんには問題なく理解できるはずです」

「それなら良かった」

異世界に行ったら言葉が通じず困るようなことはないようだ。


「じゃあ後は大丈夫です」

「わかりました。私の勘違いでご迷惑をかけることになってしまい申し訳ありませんでした。最後になりましたが私の名前はリエルと言います。

今後会うことは難しいですがシュウさんが新しい世界で幸多い人生を送れることを祈っています」

「ありがとう。

確かに最初はショックだったけどリエルにも悪気は無かったんだしもう気にしないことにして異世界を楽しむことにするよ」


会話の後でシュウの体が光りに包まれる。

そしてシュウの姿が完全に消えるまでリエルは神秘的といってもいい笑顔で送り出した。


間違いがあったとはいえシュウはある意味望み通りの世界に行くことができたのだ。

あまり悲観的にならなくてもいいだろう。



本当に望み通りの世界であったなら、の話だが。


シュウは深く考えなかったがヒントはあったのだ。

リエルが管理している世界で何故転生先に選んだ世界だけまともそうだったのか。

胃腸を強くする能力を勧めてくる女神から強力な能力を複数もらうことができたのか。

そしてその時何故リエルは焦った顔になったのか。

シュウはこれらのことについてもう少し考えれば良かったと少し後悔することになるが文字通り後の祭りとなる。



そしてその内ひとつの答えはたった今神界で出されようとしていた。


「お疲れ様。リエル」

「あ、先輩!ちゃんと転生者さんを送り出せましたよ!」


神出鬼没という表現がピッタリとあうような形で出現したリエルからすれば先輩の女神様。

その表情は多少のミスはあったが仕事を全うした後輩に向けるものというよりは深い怒りを面に出さないようにしているようである。

しかし一仕事終えたばかりでテンションの上がっているリエルは気づかない。


「ミスしちゃいましたけど私頑張りました!」

「そうね、頑張ったわね。それで一つ聞きたいんだけど、本来新人女神の貴方が転生者に与えられるはずのないレベルの能力が与えられたようだけど説明はしてもらえるのかしら?」

「・・・」

「規定で新人は与えられる能力に多少制限があって、超える場合は私みたいな上の神に許可を取る必要があったのだと思ったのだけど私の記憶違いだったのかしら?」

「・・・」


この日神界には文字通り神の雷(物理)が降ることになる。

そして本来は難しいはずの転生者と神が再会する原因にもなるのだがそれはもう少し先の話。

とりあえず旅立つところまでは一気に投稿しました。

一話一話は短いですが習作でもあるので今後改善できたらいいなと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ