第22話_男のロマンです
シュウとティアナのカードの更新が終わりシュウ達3人はお互いのステータスを見せ合っていた。
名前 :シュウ
年齢 :17
種族 :人族
職業 :魔法剣士
ランク:E
Lv :12
体力 :B
魔力 :S+
力 :B-
魔攻 :S
防御 :C+
名前 :ティアナ
年齢 :16
種族 :人族
職業 :魔法使い
ランク:E
Lv :8
体力 :D+
魔力 :B-
力 :E
魔攻 :B+
防御 :C
名前 :フィア
年齢 :15
種族 :獣人族(狐)
職業 :剣士
ランク:E
Lv :2
体力 :C
魔力 :F+
力 :C+
魔攻 :G+
防御 :D
「いやぁ、まさか10以上上がってるなんてなぁ」
「普通ここまで放置しませんよ?まぁ、いきなりオーク3匹にゴブリン40匹以上倒せばこうなるのも分かりますが」
「受付さんにこれからはこまめに更新しなさい、って怒られちゃったし今度から気をつけるよ。ん?フィアどうしたんだい?」
「・・・はっ!シュウさんのステータスがあまりに常識外過ぎて呆然としてたっす」
「言い方がひどいのが気になるけど、パーティー組んだし、こういうものだと慣れてもらうとありがたいかな?」
「はいっす!ところで魔法剣士ってなんすか?ティアナさんは分かりますが、シュウさんも魔法使える感じっすか?」
「ん?あぁ、そうか。あの時は剣だけで戦ってたもんね。そうだよ、俺は魔法も使いながらこの刀で切り込むスタイルだね」
そう言って腰の黒刀を見せる。
もちろんギルド内なので鞘から抜いたりはしないが。
「魔法を使えるってだけですごく珍しいですが、その刀?っていう剣も珍しい形してますよね」
「これは俺の出身地・・・あ、いや遠くの国で流通してる形の剣なんだよね」
フィアナにやらかしたばかりなので多少自分の設定に忠実になろうとするシュウだが、そもそもフィアには記憶喪失であることは言っていないので全く意味のない気配りである。
「へぇ、そうなんすか。ということはその国で手に入れたんすか?」
「ううん。自分で作った」
「はい!?剣を自分で作ったんすか!?」
「フィア。もう少し静かに。ほら、皆見てるし」
「あ、すいませんっす。・・・シュウさんって鍛冶も出来るんすか?」
「鍛冶じゃなくて、・・・うーん、言っちゃってもいいかな?」
「いいと思いますよ?でもここじゃなくて宿の部屋で話の続きをしましょうか」
「あ、そうっすね。じゃあ行きましょう!」
◇◆◇
3人はギルドを後にして再びシュウの部屋にやってきた。
「この刀は魔力で作ったんだよ」
「魔力!?魔力S+もあると武器を生み出せるんすか!?」
「生み出すって言うか、鉄片に魔力を通して整形した?みたいな」
「?」
「まぁ、そういうもんだと思ってよ」
「よく分かんないけど分かったっす!それにしても魔力って何でもありなんすね。空でも飛べるんじゃないすかね?なーんて・・・」
「おぉ!そういえばそういうのがあったね!」
「へ?シュウさん?流石に冗談っすよ。シュウさんが魔力で武器を作っちゃうような常識外のことが出来ても飛ぶなんて無理っす」
「そうですよ、シュウ。いくらあなたが規格外でも空は無理でしょう?」
「ねぇ、二人とも俺のこと嫌いなのかな!?」
少し悲しくなってきたので聞いてみるシュウ。
「「・・・」」
「無言!?」
さすがに傷つくシュウ。
お互い冗談でのやり取りだが、空を飛ぶということは本気で考えているのであった。
◇◆◇
3人で話した後、昼食をとり、午後からは自由行動にすることにした。
ティアナとフィアは2人で買い物に行くそうだ。
シュウは午前中のやり取りで考えたことを実践するため1人でいつも魔法練習をしていた岩場へと来ていた。
やはり空を飛ぶのは男のロマンである。
「よし、じゃあ始めるか」
そう言ってまずは体に魔力を通していく。
ただし、魔力による身体強化が目的ではなく、自身の体に対して魔法を発動するためだ。
シュウが日本で得たサブカルチャー的な空をとぶための知識は様々だが、その中からシュウは重力を操作することによる飛行を試そうとしている。
だが、単純に自身の体を軽くして風魔法で飛ぶことを考えたが、途中で誰かから攻撃されたりすると簡単に吹き飛ばされるためその方法はシュウの中で却下されている。
ではどうするのかというと自身にかかる重力の一部を操作し、浮力にする。
地上から1メートル程浮かんだところで重力と浮力を吊り合わせてその場に留まることに成功した
「おお、出来た!浮かんでるせいで足場が無いことが不安だけど意外と安定するもんだな」
言うまでもないことだが、シュウが簡単にしていることだがこの世界において重力というものを多少でも操れる人間はほとんどいないし、いたとしても空を飛ぼうとは思っていない。
またしても自分が異常であると自覚していないが、出来てしまったシュウは満足している。
ここまで出来れば後は進みたい方向へ「落ちる」ことを意識するだけだ。
試しに自分の前方方向へとゆっくりと「落ちて」みる。
「落ちる感覚はまだ少し怖いけど、この辺は慣れかな」
そして更に改良をしていく。
「うーん、これだと進み始めるまで少し時間がかかるかもなぁ。でも足場が無いから踏み込み出来ないし・・・。そうか!魔力で足場を作ればいいんだ!!」
本来ツッコミ役であるティアナがいないのでシュウの独壇場である。
「よし、浮かんでる場所の足元に魔力を貯めるイメージで・・・思いっきり踏み込む!」
そう言って全力で踏み込み進んでいく。
進んだ先で再び足場を作り方向を変える。
そうして何度も繰り返し感覚を体に覚えこませていく。
さらには空を飛んだまま攻撃を放ってみるが、問題なく使えることを確認した。
「よし、ここまで出来れば戦闘中でも使えるかな?」
シュウは気づいていない。
この魔法が衰退している世界において、遠距離攻撃は弓矢が一般的であり、その弓矢も距離を稼ぐための工夫はしてあっても高高度に対して攻撃することはあまり想定していない。
つまり空を飛んで高高度から攻撃魔法を撃ちこめばある程度の人数相手でもそれほど苦労せず殲滅できることに。
しかしシュウは物騒なことは好まない性格なのでそのような使い方は考えつかないのだが。
「よし、今日はこのまま新しいことに挑戦してみようかな」
そう言って今度は普段依頼中に採集した薬草や必要な道具などを入れる袋を取り出す。
「ゲームのキャラクターとかよくあれだけの荷物持ち運べるな、と思ってたんだよなぁ。
あれ絶対魔法の道具使ってるとしか思えない」
そう言って収納袋に魔力を通していく。
その辺の石で試した限りどうやら魔鋼になるのは金属だけのようで石や道具は砂にならないようなので安心して魔力を通す。
そのまま袋の内部を拡張するイメージをする。
さらに入れた瞬間にその物の時間を止めて食べ物を入れても傷まず、冷めずにそのまま食べれるようにする。
だが、そのままだと入れた道具を取り出す際に困ることになりそうなので取り出したい道具を考えながら袋に手を入れるとその道具が一番上に来るような構造を追加イメージする。
どのような構造なのかはシュウにも分からないが無事出来たようだ。
性能を試すためその辺にあった岩を詰め込んでいく。
普通ではどうやっても1個以上は入らない大きさだが10個入れても限界は見えない。
「おぉ、予想通りいっぱい入るみたいだ」
これも魔道具に分類されるが、同じような性能を持つ物は現在この世界には存在しない。
相変わらず簡単に創りだしたシュウだが、これも人に知られれば面倒事に巻き込まれる事必至だがそこまで考えは至らない。
本人としては便利な道具が出来た、くらいの軽い考えだ。
その後街の周りを覚えたての飛行魔法で飛び回ったり森で薬草などを手当たり次第創りだした収納袋に詰め込んだりしながら自由時間を満喫するシュウであった。
投稿主はドラゴンなボールを集める物語の真似をした口です。




