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拍手まとめ1

ブログの拍手まとめです。

☆旦那様は凄いんですっ!☆


「お帰りなさい、旦那様!」

「ただいま、ヒスイさん。はい、これどうぞ」

いつものように旦那様の帰宅をアイリスさん達と一緒に迎えると、旦那様に紙袋を差し出された。

それには青地に花やお店のロゴが描かれている。

贈呈用だろうか? その取手には、白いふわふわとした綿毛のようなリボンが。


「旦那様、これは……?」

「それ、マカロンですよ。ヒスイさん、食べたそうだったのでお土産です。二箱ありますから、お兄さんと食べて下さい」

「!?」

その時の私に衝撃が走ったのは言う間でもない。

どうして旦那様はご存じなのだろうか。私がマカロンを食べたかった事に。

しかも兄さんにも食べさせたいと思っていたのを。


「旦那様は何か特殊な能力でも!? どうして食べたかったのがわかるんですか!?」

「秘密です」

「旦那様は凄いですっ!」

両こぶしを握り締めながら興奮気味にしゃべる私を、旦那様はクスクスと笑いを零しながら、温かい目で見守ってくれていた。



+おまけ+

ヒスイ「兄さん、これマカロン。旦那様から」

イファン「おー、ありがとう。ライト様にもお礼言っておいてくれ。へー、結構カラフルなんだな」

ヒスイ「旦那様ね、すごいの! 私がマカロン食べたかったのを知ってたんだ。しかも兄さんにも食べさせたかったのも!」

イファン「さすがライト様だな」

ヒスイ「でもさ、どうしてわかったのかな?」

イファン「なんでだろうな」(たぶん、ヒスイの寝言だな……)




☆ぬかりはあった!☆


「ヒスイさん。暑いのでプールに行きませんか?」

「プールですか……?」

リビングのソファに座りおやつのアイスを食べていると、隣に座っている旦那様にそんな風に声をかけられた。

気温がぐんぐん上昇する季節。冷たいアイスなどが美味しい時期だ。

そのため、海に面していないこの国では大人から子供まで川遊びや湖での水浴びなどで涼んでいる。

勿論、プールもあるけれども、そういう施設は魔力を介しての道具が必要になるので、入館料が高い。

そのためなかなか庶民は使用出来ない。

でも、有り難いことに週に一度だけ国有の施設は無料で開放してくれている。

そのため私も一度行こうと思ったけれども、長蛇の列を見て諦め結局一度も行けずにいる。


「えぇ、プールです。水着は実家ですか?」

「すみません、私持ってないんです……」

「ご安心を。水着はちゃんと用意してありますので、ご心配なさらないで下さい! サイズも大丈夫です。この間ドレスの採寸の時に、ついでに済ませて貰いましたから」

「……いつの間に」

「とりあえず、水着は五着作って貰いました」

「五着!? 旦那様、作りすぎですよ。そんなに必要ありません」

「何をおっしゃっているのですか。僕には可愛いヒスイさんを写真に納めなければならないという義務があるんですよ?」

「また、旦那様。そんな事を……って、あれ? プール内は写真撮影禁止ですよね?」

「え」

たしか盗撮などの対策のために禁止のはず。

カメラなんて高級品、所持出来ているのは貴族の中でも限られているけれども。


「嘘ですよね?!」

「本当ですよ。盗撮対策で。アイリスさん、ですよね?」

と、後ろに控えているアイリスさんを見れば、彼は頷き哀れんだ視線を旦那様へと送っていた。


「ならどうやってプールで泳いでいるヒスイさんを撮影すればいいんですか! 水着姿のヒスイさんを撮影出来ないなんて……」

「ですから、その撮影が禁止なんですから無理ですよ。諦めて下さい」

「そんな……っ」

旦那様は肩の力を落とし、ソファへと沈んだ。



+おまけ+

ライト「王族権限で……――」

ヒスイ「馬鹿な事を言わないで下さい」

ライト「ならばいっその事、撮影可のプールを作ります」

ヒスイ「!?」

アイリス「それなら景観を兼ねて海にでも行かれては? 白い砂浜でコバルトブルーの海。と、可愛いリスではなく奥様」

ライト「それはいいですね! ヒスイさん、ではさっそく海用の水着を……――」



☆『眠り姫に口づけを』ライト×ヒスイ☆


――よく、眠っていますね。


腕の中ですやすやと穏やかに眠る妻の姿に、つい笑みがこぼれていく。

僕とヒスイさんは休暇を利用し別荘にやってきた。

その後近くにある湖に二人でピクニックがてらに散歩に出かけ、昼食を取りその後お昼寝。

湖畔にて木陰に厚手の布を地面に敷き、そこに寝転がっている。


こんなに可愛いらしい妻が隣に眠っているのに、眠るなんて勿体ないですね。

そんな事を想いながら、寝顔を見詰めていると、「旦那様ぁ……」という妻の寝言が耳に入る。

一体何の夢を見ているのだろうか。

願わくば、夢の中でもヒスイさんと共に居たい。


少しずつ自分の体勢を動かし、起こさないように腕枕をしていた自分の腕をヒスイさんの首下から抜くと、僕は起き上がった。

そしてヒスイさんを見下ろすようにし、腕を伸ばし彼女の頬に滑らせる。


これから僕がする事は決まっている。無防備な眠り姫に口づけを――


屈み込みヒスイさんの唇へと触れようとした瞬間、ガサリと身近で微かな物音がした。

そのため動きが止まってしまう。


「……え?」

ふと弾かれたようにそこへ視線を向ければ、二匹のリスが居た。

二匹とも、手には団栗やクルミを持っている。


「ヒスイさんにですか……?」

そう呟けば、心なしか首を縦に動かしたように思える。

移動動物園でもそうだったけれども、どうやらうちの妻はリスに好かれる体質らしい。


「そうですか。ありがとうございます。ですが、少しだけ静かにしていて下さいね」

僕はリス達にそう宣言すると、ヒスイさんの唇に口づけを落とす。

すると「キキッ」という鳴き声が耳に届き、顔を上げると二匹とも顔を合わせて笑っていた。

そしてそのリス達はこちらに来ると、一匹がヒスイさんの傍に、もう一匹が僕の元へとやってくると、こちらに向かって手にしているものを差し出してきた。

「僕にですか?」

そう尋ねると、首を縦に振ったように見えた。


「ありがとうございます」

お礼を告げると、「キィ」という鳴き声を上げ、もう一匹と共に森の奥へと向かっていった。

これはヒスイさんの夫として認められたのでしょうか?

なんだか少し嬉しい。

ヒスイさんが起きたら自慢しなければ。





☆とある冬のふわふわ妻☆


「お帰りなさいませ、旦那様」

「ただいま。ヒスイさんはまた暖炉の前ですか?」

コートを脱ぎ、それを執事へと渡しながら尋ねた。


ヒスイさんが育った国は、一年中暖かな気候の国。

そのため冬が大の苦手らしい。

秋ごろから厚着をし始め、雪が降り始めた今では暖炉の前から動かない。

そのため帰宅後は湯が沸くまでブラウンケットを頭から羽織り、小刻みに震えている。

それがまた心配だ。

まるで冬眠を我慢しているリスのように、衰弱して見えてしまうから。


――なんとかしてあげたいのですが、気候ばかりは……


「いいえ。本日は有意義に過ごされております。居間にてアイリス達とおしゃべりを」

「へぇ、それは珍しいですね」

「はい。実は奥様のご友人の行商がお見えになりまして、防寒用にいろいろと商品をお持ちになられました。それを数点奥様が購入なされたので、その商品のおかげでございます」

「友人の行商……あぁ、アリさんですか」

「はい。旦那様に会えぬ事を残念がってました」

「僕も久しぶりにお会いしたかったです。今度会える機会があれば宜しいのですが」

アリさんとは何度か面識がある。

ヒスイさんと同じ施設に過ごした家族のような方。

いつも異国の珍しい物を持ってきて下さり、知識も豊富で話すといろいろこちらも勉強になるので、是非またお会いしたい。


――しかし、あの寒がりのヒスイさんが普通に過ごせているというのは、凄く気になりますね。何を買ったのでしょうか?


「ヒスイさんはどちらに?」

執事にヒスイさんの居場所を聞き、僕は好奇心に負け自室で着替える前に向かう事にした。





居間の扉を開け飛び込んで来たのは、ヒスイさんとアイリス達。

暖炉の傍に張り付いているはずの妻は、今日はソファへと腰を落とし、寒さとは無関係そうな屈強なメイド達に囲まれていた。


「旦那様っ! お帰りなさい!」

「あら、旦那様。お帰りなさいませ」

白くふわふわとした物を身に纏っているヒスイさんが、僕に気づくとこちらへと視線を投げてきた。

アイリス達は、さっと立ち上がるとこちらに向かって腰を折っている。


――アリさん、なんて事を! 


妻のその姿に思わずそんな言葉を口にしてしまいそうになり、慌てて口元を押さえその言葉を押し留めた。


「ヒスイさん。そ、その恰好は?」

「アリ君から買ったんです。温かいんですよ~。旦那様の分もと思ったのですが、サイズが……」

屈託のない笑顔を浮かべヒスイさんは、まるで綿毛のようなふわふわの毛で出来たガウンに身を包んでいた。


――破壊力が凄まじい……なんて事だ……


しかも腕には少し大きめのウサギのヌイグルミを所持して、仲間ですか? という言葉まで浮かんだ。



――ますます抱きしめたくなったじゃないですかっ! アリさん、お願いしますよ……あぁ、ふわふわとした素材というのは、何故こうも触りたい衝動に駆られるのでしょうか。ヒスイさんが着ると、余計触れたい欲求が高まります。


「これは生地がふかふかで温かいんですよ。裏地は熱を逃がさない発熱素材で防寒対策抜群! ルームシューズも靴下も同素材なんです。あとそれからですね。このヌイグルミの中は温石を入れてあるから、凄く温かいんですよ。石だから、ちょっと重いけれど」

そう言って笑うヒスイさんが、また可愛い。

あぁ、触りたい。抱きしめたくてストレスが溜まる……


触ってもいいですよ? と新婚旅行から許可を貰っているので、時々頭を撫でたりしているが、それはちゃんと加減というか我慢していた。


あまりやると鬱陶しいかと思って……


「旦那様。抱きしめてみますか?」

「いいんですか!?」

声が弾んだのは仕方ない。

「はい」

顔に出ていたらしく、ヒスイさんが声を掛け、切っ掛けをくれた。

そのため早速抱きしめさせて貰うことに。


腕を伸ばしその小さい体を抱きしめれば、ふわふわで柔らかい。

あー、可愛い。


「――え」

「どうしましたか?」

「いえ。その……ヌイグルミを抱きしめなくていいんですか? 温かいのはヌイグルミですよ? 私は温かくないですが……」

「あっ、え、すみませんっ!」

そういう意味だったのか。

てっきり本体かと……

そうですよね、ヒスイさんがそんな事いう訳ありませんよね……


慌てて離そうとしたが、体がいう事を聞かず抱きしめたまま。

どうやらこの温もり離したくないという心が、それを押しとどめているようだ。


「もう少しこのままでもいいですか?」

「もしかして、旦那様。寒いんですか? 外冷えますもんね」

「えぇ。雪も降ってきましたので」

僕は頷きながら、そう嘘を紡ぐ。


「旦那様もヌイグルミ欲しいですか? 今度アリ君から買っておきますよ?」

「いえ。僕はもう持っているので大丈夫です」

「持っていらっしゃったのですか。これ異国のなのに流石は旦那様です!」

「そのヌイグルミは持っていませんよ。僕には貴方がいます。僕が寒くなったら、ヒスイさんの温もりで温まりますので」

「えっ!」

という呟きが耳に届き、抱きしめているヒスイさんの温もりが上がったように感じた。

それと同時に僕の鼓動も跳ね上がる。


つい口にしてしまったそれに――






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