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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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《連載版あります》赤ずきんに出てくる狼なんですけどループするんです

作者: ぺいた
掲載日:2026/09/13

誤字報告ありがとうございます! 助かります!

気がついたら森だった。


あれ? オレはたった今、腹が重くて死んだはずだけど……。

自分の腹を見るが、パンパンに膨らんでいたはずなのにペコペコだ。どういうことだろう。


不思議に思いながらあたりをキョロキョロと見回すと、前から赤いずきんをかぶった少女が歩いてきた。


あれは……、さっき食ったはずの女の子じゃないか? なんでまだ生きてるんだ?

不思議に思いながら、さっきと同じように話しかけてみた。


「赤いずきんのお嬢さん、どこに行くんだい?」

「こんにちは。この先に住んでいるおばあさんに、お菓子とワインを届けに行くのよ」


これもさっきと同じ答えだ。とりあえず前と同じように言ってみる。

「だったら、お花を摘んで持っていってあげたらどうだい? きっと喜ぶぞ」

「まあ、それは素敵ね。ちょっと遅くなってしまうけど、お花を摘んでいくことにしましょう」


しめしめ、このすきにオレはばあさんの家に先回りできる。

そうしてばあさんをひとのみにした。


それで、ばあさんの服を来て、さっきの少女を待ち伏せて食うのだ。


いや待て。

なんでばあさんの服なんて着なくちゃいけないんだ。

玄関で待ち伏せて食えばいいじゃん。


そう思って玄関のわきに隠れていたら、バーンと扉を開けて猟師が入ってきて、オレは撃たれて死んだ。


◇◇◇


気がついたら森だった。前からは赤ずきんの少女が歩いてくる。


えーっと、これはどういうことなんだ。

死ぬと、死ぬ前からやり直せるのか?


よくわからないが、もう一度同じように声をかけてみる。

「赤いずきんのお嬢さん、どこに行くんだい?」

「こんにちは。この先に住んでいるおばあさんに、お菓子とワインを届けに行くのよ」


やっぱり同じ会話だ。

もしかすると、何か違う行動をすると、違う未来になるんじゃないのか。

死なない未来があるってことなのかも?


そう思ったオレは、その場で赤ずきんを丸のみした。

赤ずきんが持っていた、お菓子とワインも全部カラにして酔っ払っているところに、猟師が来て、撃たれて死んだ。


◇◇◇


気がついたら森だった。

いきなり食うのはだめだったらしい。

というか、もしかして人を食ったら殺されるってことなのか?


検証のためにオレは、赤ずきんもばあさんもスルーして、木の実を探して食って空腹をしのいだ。

でも猟師が来て撃たれて死んだ。


◇◇◇


森に戻った。

なんなんだよ、人を食っても食わなくても死ぬのかよ。


だいたいなんだよあの猟師。どこにでも現れて撃ちやがる。


こうなったら、あの猟師を最初に食うしかないんじゃないだろうか。

猟師の家はどこなんだ。このへんにあるのは間違いないはず。


ばあさんの家を越えて先に行くと、ボロい家をみつけた。

これか? これなのか? 様子を伺いながらボロ屋に近づくと、クマがいた。


こりゃいかん、早々に逃げないと、とくるりと後ろを向いた時、子供の声がした。

「たすけて……」


見ると、5,6歳に見える男の子がクマの目の前にいる。猟師の子供か?

もしかして、この子を助けないと、オレも助からないってことなのか?


「ああもう、よくわからんが、試しに人助けしてみるか!」


オレは勇気を出してクマに立ち向かった。さすがにクマは強い。でもオレのキバだって強い。

振り払われても何度だって噛みついてやる。クマの爪がオレの体を引き裂いたが、根性で戦い続け、やっとのことでクマが動かなくなった。けど、オレも満身創痍だ。


「やったぜ……これで、未来を変えられたかも……」


ふらふらとボロ屋から出て、ばあさんの家に近づいたところで、オレは猟師に撃たれて死んだ。


「なんで…」


しかし、今度はやり直せなかった。オレの役目は果たしたってことらしい。


◇◇◇


人食い狼として恐れられていた個体を仕留められて、満足そうに家に帰った猟師は、部屋の中で血まみれになって死んでいるクマに仰天する。

泣きながらしがみついてきた息子に聞くと、大きな狼が来て助けてくれたのだという。


猟師は持ち帰った狼の体を見た。

クマの爪痕らしき傷があちこちにある。


「ごん、おまえだったのか」

「なんでおまえがループするんだよ」って話を書きたくなったんですけど、オチが浮かばなくてこんなことに。どうもすみません。


「なんでおまえがループするんだよ」が気に入っちゃったので、連載にしてしまいました。

https://ncode.syosetu.com/n0756mt/

これの1話目はこの話と同じです。

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― 新着の感想 ―
いや、それごんぎつねーーー!!って思わず叫んじゃいました(笑) 和洋折衷の童話とループがとてもうまく噛み合っていて面白かったです。ありがとうございました。
最後の最後で一発ネタwww これ好きです!
毎日更新してくださるから課題やらなんやら頑張れます、、! 最後の「ごん、、、おまえだったのか」でちょう〜鳥肌! こどもを助けようとしてたのを猟師が気づいてくれたのがもう、、、!
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