表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エルド奇譚:迷宮の祠と真名の石  作者: VIKASH
第七の試練

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

98/112

「衡」―《均衡を守り続ける王路》

「衡」ルート

――均衡を守り続ける王路



 大樹は、何も語らなかった。

 光も影も、勝者を求めなかった。


 エルドは、剣も紋章も掲げない。ただ、その中心に立ち、流れを“聴く”ことを選んだ。

 争いの兆しが生まれれば、片方を裁くのではなく、二つの理由を並べる。

 正義と正義、恐れと恐れ――それらが同時に存在できる場所を、言葉ではなく“構造”として示した。


 都市は急には変わらない。

 影の民はすぐに救われない。

 光の貴族も、誇りを失わない。


 だが、世界は壊れなかった。


 大樹の枝はゆっくりと伸び、衝突の芽を事前に受け止め、過剰な力を分散させる。

 誰かが英雄になることはない。

 代わりに、誰かが滅びる物語も生まれない。


 人々はやがて気づく。

 王が「決断しない」のではない。

 王が“世界に決断を強いない”のだと。


 エルドは歴史に名を刻まない。

 だが、争いが起こらなかった年が積み重なり、

 その静けさこそが、王の存在証明となる。


 光と影は、互いを疑いながらも、共に息をする。

 世界は劇的には変わらない。

 それでも、今日も終わらない。


 最も長く続く道――

 それが、この王の選んだ“衡”だった。


























《アナザーエンド》

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ