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エルド奇譚:迷宮の祠と真名の石  作者: VIKASH
第七の試練

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「軸」―《すべてを貫く基準の確立》

◆「軸」ルート

―― すべてを貫く基準の確立



 第三の枝は、曲がらなかった。

 斜めにも逸れず、金にも影にも寄らず、ただ一本の線として、大樹の中心を貫いて伸びていく。分岐を内包した王家の構造は、その瞬間、静かに再編された。多様な枝は消えない。だが、それらはもはや互いに迷走しない。すべてが、この一本の“軸”を基準として位置づけられる。



 軸は、正しさを一つに還元するものではない。

 むしろ、それぞれの違いを測るための座標となる。



 金の枝は、守るために。

 影の枝は、耐えるために。

 第三の枝は、変わるために。



 それらは同時に存在しながら、決して同一化されない。

 ただ、どの選択がどの未来へ通じるのかを、世界は初めて明確に認識できるようになる。



 王家は、完成したのではない。

 迷いを失ったのでもない。



 ただ、“迷い方”を得た。



 軸が示すのは答えではなく、距離であり、方向であり、重みだった。

 一歩踏み出すごとに、どれほど世界を変えるのかが、誰の目にも見える形となる。

 その透明さが、王を神話に変えることを防ぎ、同時に、王を逃げ場のない存在へと変える。



 この世界では、選択は曖昧にできない。

 だが、消されもしない。



 すべての枝は残り、すべての可能性は保存される。

 ただ、それらは“どこへ向かうか”を常に照らされながら、伸び続ける。



 大樹は静かに安定する。

 揺らがないのではない。

 揺らぎが、構造として制御される。



 王家はもはや、運命に翻弄される存在ではない。

 かといって、運命を支配する存在でもない。



 未来は開かれている。

 しかし、その重さから逃れる道は、どこにもない。



 世界は、前へ進むことを選んだ。

 迷いを抱いたまま、だが、決して見失わずに。



























《アナザーエンド》

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