魔獣の復活
次の日の朝、私達は普通に学校へ登校した。昨日の夜に、校長先生へ話に言ったが、先生は取り込み中で明日の朝、校長室へ来るようにと言われてしまったのだ。クラスへ行く前に私達は校長室へ向かった。ノックをして校長室の中へ入ると、校長先生はこちらを見つめていたが、疲れた様子を見せずに言った。
「大変なことになった」
「校長先生……」
「どうするんですか?」
ジルは一晩寝たら復活したのか、朝から元気だった。校長先生の一言に、私達が詰め寄ると、校長先生は座っていた椅子から立ち上がり、窓の外を眺めていた。
「近く、魔獣が復活するじゃろう」
「ええ」
「それに合わせて竜も復活するかもしれない」
「はい」
「その上、ルパート君を誘拐し、監禁していたのは先生の可能性があると……」
「そうですね。私はそう思います」
「問題が山積みじゃな――これ以上、何かあっても対処しきれん」
その時、ドアをノックする音が聞こえた。
「校長先生、リンデです」
「入りたまえ」
「失礼いたします――殿下、こちらでしたか」
ドアを開けて入ってきたのは、リンデさんとイーリスさんだ。二人とも寝ていないのか、目の下には隈が出来ていた。
「ちょうどよかった。二人とも聞いてくれ」
「――はい」
「わしはルパート君を誘拐した人と魔術陣を解除した人物は別々にいると思っている」
「え?」
「魔術陣を解除するのが目的なら、ルパート君を捕まえて魔術陣を封印する必要もなかろう。魔獣を封印する必要もない」
「確かにそうですね。でも、誰が何のために……」
リンデさんが一人で考え込みながら呟いていた。
「それから、アーサー君の言うとおり、一人はこの学園の教師の可能性が高いと思う」
「それでは……」
「君たちで犯人を捜して欲しい。もちろんわしも捜そう。だが、あまり動くと犯人に勘づかれる可能性もある。魔獣のこともあるし――だから、君たちに頼みたいのじゃ」
そう言った校長先生は頭を下げていた。




