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魔力の根源

 目を覚ますと私はベッドの上にいた。医務室のような場所なのか、ベッドの周りにはカーテンが引かれている。ジルが倒れたあと、私も倒れて――そこからの記憶がない。気分が悪いと思っていると右隣のカーテンが開いた。


「アリー、起きたの? 大丈夫」


「ええ。何だか気持ち悪くて」


「ちょっと待ってて」


 隣に寝ていたのはアーサー殿下だった。夜中なのか、誰もいないらしく、殿下はどこからか水を汲んでくると私に渡した。


「どうぞ。水魔術で作ったから、毒なんかは入ってない。このまま飲んで大丈夫だよ」


「ありがとうございます」


 水を一気に飲み干すと、少し落ち着いてきて辺りを見渡した。


「少し落ち着きました。ここは、どこですか?」


「学園内にある救護室。治癒魔術で治らないケガや病気をした人が来る場所みたいなんだ。今は、先生が不在らしくて使ってなかったみたいなんだけど――校長先生が特別に開けてくれた」


「そうだ、ルパート先輩は?」


「先輩は、他の部屋で校長先生とリンデが診てる」


「助かったのね……」


「ジルもいるよ」


 そう言ったアーサー殿下は、私の左隣のカーテンを指さした。


「隣で眠ってる」


「一体、何があったのですか?」


「その――先輩を助けるためとはいえ、私達はとんでもないことをしてしまったみたいなんだ」


「とんでもないこと――ですか?」


「聞いてくれる?」


「え、ええ」


「ヴィーが封印されていたのは知ってるよね?」


「確か、この間は戦争に竜が使われるのに嫌気がさした魔術師が竜を全て封印したとか……」


「その話には、続きがあったんだ。このテドラ国内にあるピレネー山脈にある付近には大量の魔素がある。少しであれば人体に影響はないが、浴び続けると魔素が身体に蓄積され、その中には魔術が使えるようになる者もいる。そうやって、この近くにある村や街は発展していったんだ」


「魔素が魔術の根源?」


「考え方は色々あるし、そうじゃないっていう人もいるけどね」


「竜を封印する際に、魔術式を使った魔術陣が使われたんだけど、封印しても地底にいる竜に魔素を吸収されたら、どんどん巨大化するんじゃないかって思った魔術師は、別の魔術式を竜に当てはめるようになった」


「別の魔術式?」


「魔獣を封印する魔術式だよ」




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