学園七不思議
月曜日になって学校へ登校すると、部屋では生徒たちが騒いでいた。いつもと違うクラスメイト達の様子に違和感を感じながらも、私が近くにいたエリーとアンナへ聞いた。
「何かあったの?」
すると、彼女たちは興奮した様子で話しはじめた。
「ルパート先輩が行方不明なんですって」
「え? ルパート先輩って、あのルパート先輩? 学年委員の」
「うん、そのルパート先輩で合ってるわ」
「なんで行方不明なんかに……」
そう言ってから、先週の金曜日にルパート先輩が何かやる気を出していたことを思い出す。
「噂では呪われて神隠しに合ったんじゃないかって言われてるの」
アンナの興奮したようすに、ルパート先輩のことは知らないんだろうと思った。
「なんで? 神隠しって何?」
「学園の七不思議よ」
「七不思議?」
「学園にある七つの不思議を知ると呪われると言われているの――例えば、夜中に学園にある秘密の扉を開けると、死者の国へ繋がる階段があらわれるとか、夜中に屋上の像が歩いているとか、夜中にトイレの鏡を覗き込むと吸い込まれて死者の国へ連れていかれるとか――」
アンナは一息に言うと、興奮してきたのか席から立ち上がった。
「ぜんぶ夜中なの?」
「そんな感じの不思議な話が学園にはあるんだけど、みんな6つまでしか知らないのよ。7つ目を知ると呪われて神隠しに合うって話。別の世界へ連れてかれるらしいわ」
エリーが横から口をはさむと、隣にいたアンナも同意するように頷いていた。
「何ていうか、神隠しより死者の国へ連れてかれる話の方が怖くない?」
「そうかもしれない。でも、7つ目を知ったせいでいなくなった可能性もあるんじゃないかと私は思うわ」
アンナはいつも本ばかり読んでいるから、迷信とか信じなさそうだと思っていたが、この手の話は好きなようである。
「みんな、時間ですよ。席についてください」
そんな話をしていたら、先生がやってきて授業が始まったのだった。




