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ノアは大きく息を吸い込み深呼吸をした。
少し緊張している。
「じゃ、いきまーす!」
ノアが手のひらに魔石を乗せ、そっと魔力を通した。
パチッパチッと電気花火の様な小さな光が散り始めた。
「お。すごい!」
ノアの毛先がふわりと浮き、周囲の空気までもピリピリと痺れさせる。
「おお。なんか手がピリピリくるね」
ちょっとくすぐったい感触に、思わず笑ってしまう。
次の瞬間、一筋の雷がノアの目の前に落ちた。
ノアはサッと手を引っ込める。
「あっぶね……」
煙を上げながらパチパチと放電する大剣が、地面に突き刺さっている。
「こっわ……」
ハルはちょっと後ずさる。
「危ねぇなぁ……」
ヒスイは身を縮こます。
「まぁ、でかいから手に収まらなかったんだろうな」
エリックは冷静に言った。
ノアは地面から大剣を引き抜き、構えてみせる。
「わ……すごいな。軽い。持ちやすい!」
少し離れた場所でブンブン振り回した。
「あとは魔石無しで、同じ要領でやればいい。
生成させる時の手元を意識するくらいだな」
「うん、わかった」
ノアは頷いた。
ノアは二回目以降もすんなりと大剣を生成していた。
「おお……」
ハルは感心しながら頷く。
さすがですね……。
「ハル、お先どうぞ」
ヒスイが促す。
「う、うん……」
ハルは一旦深呼吸し、エリックから魔石を受け取った。
今、足は震えていない。
待ちに待ったよ、この時を。
多属性の魔法が使えるから、たくっさん悩んでめちゃくちゃ考えたんだから。
一つの属性に縛られた武器は嫌。属性の切り替えなら器用にできるし。
「いっきまーす!」
ハルは右手の魔石に、魔力だけを通した。
ぼんやり光る魔石が、強く光った。
ーーーザクッ。
地面に刃が突き刺さる。
スマートで細長い柄、先端に向けて緩やかにカーブしている刃。
「出来たぁ!!」
ハルは引っこ抜き、柄の部分を抱きしめる。
「……あぁ……最高……!夢にまでみた私専用…うふ……うふふふ………」
ハルの口元が緩む。
自分の背丈よりも高い、2mくらいはあろうその武器は、鎌。
本来なら外側の峰は切れない部分のはずなのに、鋭い刃になっている。殺傷力は抜群だ。
「え?鎌…?」
「鎌……」
アキとノアが思わず声を出した。
恐らく死神が持つ方をイメージしたのであろう。
今ハルが抱きしめているのは、刃が両側にある非常に危ない大きな鎌だった。
誤字修正、漢数字へ修正と主語追記




