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ひととま  作者: 珈琲
第一章
11/104

10

二人が十五歳になる年の春、お城では入団式があり、カッコよく団服着た二人が、家を出て行きました。



ノアは第四騎士団。ちょっとずつ情報集めしていくみたい。

メールがよく来るけど、戦闘訓練が多くて楽しいって言ってたね。



兄ちゃんは第一騎士団。お父さんの事バレるまでは言わないって。親の七光りは嫌だそう。

そりゃあね。自力でいけるとこまで行きたいよね。

いいよねー自力とか。



そして、第二王子暗殺事件から五年の冬。


冬生まれのユキとノアは揃って十五歳に。

双子が二組いるみたいね。



アキは明日から一週間、入団試験。救助隊の方なんだって。

戦うのがメインじゃないからちょっと安心してるとこ。今はもう城下のホテルに滞在中。

推薦だから多分受かるってー。いいなぁー。



と。ざっと紹介しちゃいましたが……。

私は……やっぱり魔力が少ないまんま。

どんなに訓練しても全然ダメ。

みーんなに付き合ってもらって、めっちゃ訓練したんだけどね。


自力で使えるのは初歩の攻撃魔法くらい。

相変わらず、首から下げた魔石からアキの魔力をもらわないと戦えるほどの魔法は扱えなくて。



『きっとイタズラ好きな神様がお腹の中でアキにぜーんぶ魔力をあげちゃったのかもしれないね?』

なんてお母さんは言ってたけど、さすがにイタズラがすぎるでしょ?

これは酷い。とてもじゃないけど皆みたいにカッコいい騎士団員!!なんて夢の夢の夢。

まじ現実を受け入れるとかしんどすぎてどれほど泣いたか…



そんな今日は、地元の高等学校入学試験の日だから。

せめて頭くらいもうちょっと良ければよかったのに。推薦とか。

家族のみんなが優秀で、自分だけ落ちこぼれ的なこのかんじ。

でも、皆んなが優しいからあまり捻くれる訳にもいかず……ここより底辺ってあるのかしら。

才能がある人って、本当羨ましいね。



「じゃあ、行ってきまーす」


「頑張ってきてね。気をつけて行ってらっしゃい」


「はーい」



とりあえず高等学校行ったら何かやりたいのみつかるかなぁー。

素材集めのバイトでもしよっかなぁー。それともキッチン?ちょっとは料理できるようになるかも?料理ならお母さんかぁ。それともやっぱりカフェかなぁー?コーヒー毎日飲めそうだもんね。



そんな事を考えながら、バス停のある大通りまで三十分くらい歩いて行くハル。


いつもなら雪が降るだけの静かな早朝だったのに。



「誰かーーー!!!」


森の近く、雪に道を塞がれて立ち往生している車。その前に、大きな身体で一つ目のサイクロプスが、今にも車ごと中の人も壊そうとしていた。


「えっ、こんな雪の日に魔物!?」


通常、森のだいぶ奥にいる凶暴な魔物。

むしろレア。


魔物の前まで飛び、左手に氷柱を生成し、突き刺す。

すぐに少し距離を取って右手の人差し指を突き出す。


「炎と雷よ……!」


魔物の足元に魔法陣が展開。

そこから雷を纏った炎が噴き上がり、巨体を燃やし尽くした。


タイトル変えました。

気持ち悪い部分訂正して少し文字数増えてます。

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