アカデミーの仕組み
僕が通うアカデミーは、武術の国の未来を担う子供たちが集まる場所だ。入学して間もない頃、アカデミーの仕組みについて説明を受けた。
アカデミーは年齢によって、大きく三つの課程に分かれているんだ。
* 下級生(Inférieur):6歳から10歳まで
* 中級生(Moyen):11歳から14歳まで
* 高級生(Supérieur):15歳から18歳まで
それぞれの課程で、僕たちは自分の紋章に応じた武術や、この世界で生き抜くための知識を学んでいく。もし才能が認められれば、学年を飛び越えて上の課程に進む**「飛び級」**もできるらしい。レイはきっと、あっという間に飛び級していくんだろうな。
下級生のうちは、基本的に一度決まったクラスは変わらない。だから、僕はこの先もずっと、《クラス・デ・ゼトランジュ》の仲間たちと毎日を過ごすことになる。最初は少し不安だったけれど、今ではこのクラスが僕の居場所になっている。
アカデミーには、年に一度、僕らが最も楽しみにしている行事がある。それは**「クラス対抗戦」**だ。各クラスの代表チームが、日頃の訓練の成果を発揮する場なんだ。僕らの《クラス・デ・ゼトランジュ》が、他のクラスとどう戦うのか、今から想像するだけでワクワクする。
そして、僕らの世界での**「レベルアップ」は、基本的に年に一度行われる**。鑑定士によって魔石のマナを体内に取り込むことで、僕たちの力が向上していくんだ。下級生の間に6レベルに到達できれば、それは「良い方」だとされている。
このレベルには、特別な呼び方があるんだ。レベルが上がっていくと、その呼び方も変わっていくらしい。例えば、ある一定のレベルに達すると「ヘナ」と呼ばれたり、さらに上がると「ディオ」と呼ばれるんだ。
いつか僕も、レベルを上げて、もっと強くなれるのかな。僕の「薄く光る赤色の紋章」が、本当に「赤の紋章」なのか、それとも違う何かなのか。僕がどんな風にレベルアップしていくのか、まだ全然想像できないけれど、ミスト先生や仲間たちと一緒なら、きっと大丈夫だ。