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ヴァンプスレイヤー・ダンピール  作者: 龍崎操真
EPISODE2-1 Messenger from The Vatican

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第40話 おっかない銃職人

 操人の案内でやってきた黒鉄銃砲店工房前入口。これから、明嗣の二丁の愛銃、ホワイトディスペルとブラックゴスペルを作った銃職人(ガンスミス)兼店主の“じっちゃん”なる人物と対面する訳なのだが……。


「ここがウチの工房だよ。それじゃあ中に入って挨拶を……」


 操人がドアノブへ手を伸ばした瞬間だった。回す前に明嗣が「待て」と口にし、恐るべき反応速度で操人の手を掴んで止めた。


「どうしたのさ。まさか、まだじいちゃんが怖いのかい?」

「当たり前だろ……。挨拶代わりにぶっぱなして来るなんてビビらねぇ方がどうかしてる……!」

「それは明嗣が壊れた時にしか顔を出さないからでしょ。自業自得だよ。じゃあ鈴音ちゃんから先にどうぞ」


 レディーファーストだと言わんばかりに操人は鈴音から先に入るよう促した。ここは操人が先に入るのではないのか、と鈴音は不審に思ったが、とりあえず操人の言う通りに工房の中へ足を踏み入れる。そして、次に操人が続いて中に入り、奥の方へ呼びかけた。


「じいちゃん、明嗣とお客さんを連れて来たよ」


 瞬間、何かが爆ぜる音と共に高速で飛行する物が明嗣の頬を掠めた。その際、頬の皮膚が切れて血が流れ出した。一瞬、水を打ったように場が静まり返る。いったい何事か、と鈴音が身構えると、慣れた様子の操人は何事もなかったかのように出迎えの茶を淹れようとティーバッグとポットの用意を始めた。そして、静まり返った場に酒で喉が焼けた者特有のしわがれた声が響いた。


「流石にチタン合金フレームを使えば、小僧でも簡単には壊せんだろうと思っておったが……まさか一ヶ月で持ってくるという新記録を打ち立てるとは夢にも思わんかったわ……。よほどこの純銀製9mm弾を眉間に撃ち込まれたいようだなぁ? ん?」


 声のした方へ鈴音は視線を向ける。すると、その先には発砲した直後特有の銃口から煙が吹き出す銃を持つ老人の姿があった。正しく黒鉄と表現できるような真っ黒な髪、白いシャツの上からでも分かる鍛え上げられた筋肉と迷彩柄の作業ズボン、そして明嗣を睨む鋭い真っ黒な眼光。歳を食っている印象を受けるが、手にしている銃のS(スミス)&W(ウェストン) M(ミリタリー)&P(ポリス)を持つの右手の握力はまだまだ現役そのものといった印象を受ける。

 

「ま、待った! 誤解だ!? 今回は本当に顔出しに来ただけで……」

「じゃあかぁしいわぁ! 毎回毎回一から作り直したほうが早い程のダメージを受けた物を修理に持って来おって!! その度にいちいち金型へ鉄を流し込むワシの気持ちが貴様に分かるか!?」


 さらに追加の銃声が数発鳴り響く。一方、標的である明嗣は即座に物陰に隠れて弁明の言葉を叫んだ。

 

「今回はマジでなんにも壊してねぇ! 疑うんなら確認してみてくれよ!」

「操人ォ! 小僧から受け取って来い!」

「はーい」


 老人の指示を受け、操人はガラガラと音を立てて台車を押しながら明嗣の元へ向かった。忘れがちだが、明嗣が使うホワイトディスペルとブラックゴスペルはそれぞれ11kg。普通ならまず持って運ぶ事が大変な重量なのだ。通常ならこうして器具を利用して運ぶのが常なのである。そして、明嗣から二丁を台車に乗せてもらった操人は、今度は老人の方へ運んでいく。操人から銃を運んでもらった老人はドライバーなどの工具を用いて、あっという間に分解(バラ)し、各パーツの状態を確認した。


「……フン。どうやら言ってることは本当のようだな」

「だからなんも壊してねぇって言ったろ……。で? 俺もそっちに行っていいか?」

「好きにせい」


 足を踏み入れる許可をもらった明嗣は、ホッと胸を撫で下ろして工房の中へ入った。そして、近くにあった椅子に腰を下ろした瞬間、操人がソーサーに乗せたティーカップを差し出した。カップの中では注いだばかりの紅茶が湯気を立ち上らせている。


「コーヒーじゃねぇのかよ」

「ただいまカフェイン抜き週間中でね。たまには紅茶を飲むのだって悪くないでしょ?」

「紅茶も悪くねぇけど、やっぱこういう時はコーヒーが飲みてぇよ……」


 不満を漏らしながら明嗣は差し出されたカップを受け取って一口(すす)った。すると、老人から面白くなさげに鼻を鳴らした。


「文句を言うなら飲まんで良いわ。ここは小僧のドリンクバーでないぞ」

「わーってますよ……。ったく、ほんとおっかねぇ爺さんだな……」


 明嗣は肩身が狭そうに小声で返すと、横から「あの〜……」と控えめに自分の存在を主張する声がした。全員の視線が声のした方へ向く。すると、そこには操人の隣で所在なさげに紅茶のカップを持っている鈴音の姿があった。


「そろそろアタシを皆に紹介欲しいなぁ……なんて思ったり……」


 先程の出来事を見ていたからだろう。どことなく鈴音の声には怯えの色が混ざっている。すると、明嗣が思い出したかのように親指で鈴音を指した。


「あ、そうだった。コイツ、4月に|Hunter's rustplaatsウチで世話することになった新入り。銃は使わねぇから直接世話になる事はねぇと思うけど……まぁ、よろしく頼む」

持月(もちづき) 鈴音(すずね)でっす! よろしくお願いしまーす!」


 礼儀正しく鈴音はお辞儀をしながら自己紹介をすると鈴音に向けられていた親指は老人の方へと向いた。

 

「で、やってきて早々ぶっ放してきたおっかねぇ爺さんが――」

「貴様の普段の行いが悪いからじゃろうが」

「……。銃を速攻で分解(バラ)して見せた爺さんが、黒鉄(くろがね) 鋼汰(こうた)。俺が銃を壊したらいつも世話になる銃職人(ガンスミス)だ。偏屈な頑固ジジイだが、腕は信頼できる」

「偏屈な頑固ジジイは余計じゃわい。ヘルシングの若造から話は聞いておる。刀の面倒を見てくれる者を探しておるらしいな」

「は、はい! 自分でできる範囲じゃ限界があるし、そろそろ研いでもらわなきゃだから研師に心当たりがないかなと思って来たんです!」


 おお……鈴音が敬語使ってる……。


 普段見ることのない光景を前に、明嗣は素直に感心するような眼差しで見ていた。鈴音は学校の教師にもタメ口で話すようなタイプなので、明嗣にとって敬語を使っている鈴音は本当に珍しい物なのだ。裏を返せば、それだけ鋼汰が恐ろしい事の現れでもあるが。

 

「まぁ、いくつか心当たりはある。話がついたらヘルシングの若造に伝えておくから連れて行ってもらえ」

「あ、ありがとうございます!」


 礼を言いつつ、鈴音はガチガチに緊張した身体でぎこちなく頭を下げた。とりあえず挨拶を終えて、鋼汰は分解した明嗣の銃達を元の状態に戻すために組み立て始めた所で、明嗣は思い出したかのように口を開いた。


「あ、そうだ。じっちゃん、それ反動強過ぎて扱いづれぇよ。もうちょいなんとかなんねぇの?」

「反動が強いじゃと? ふむ……。と、なるとコンペセイターを組み込まねばならないな……」


 コンペセイターとは、元々は戦車砲などに搭載されている砲撃の反動軽減のためのマズルブレーキという部品を、競技用ハンドガンサイズに落とし込んだ物である。最近の銃には標準搭載されている場合が多いが、消音器(サウンドサプレッサー)も装着しても同様の効果を得られる。


「使ってねぇのかよ……。どうりでよく跳ねると思った」

「小僧の怪力なら必要ないかと思ってな」

「普通の銃ならともかく特注品なら載せとけよ。保険として」


 呆れた様子で返した明嗣は「あ、それともう一つ」と続けた。


「ホルスターも新調してぇんだけど、頼めるか?」

「何故新調する必要がある。銃共々渡してまだ一ヶ月じゃろう」

「最近、俺でも使える剣を手に入れてさ。ショルダータイプじゃ脇の下が邪魔に感じて使いづれぇんだ」

「だから新調か。と、なると、新しい物はヒップエンドタイプが希望か?」

「ああ。普通のベルトみてぇに腰に巻くタイプを頼むよ」


 黒鉄銃砲店の売りは、ポリカーボネートなど軽量素材を使うのが主流となっている中で鉄やクロムなどの金属を使った拳銃をメインに取り扱っている事と、なめし革を使ったホルスターをオーダーメイドで作っている所にある。

 ホワイトディスペルとブラックゴスペルはこの工房で作られたこの世にふたつと無いオーダーメイド品。よって、その二つを納めるホルスターを新調する時も市販のものは使えないので、このように一から作ってもらわないとならないのだ。


 「良いじゃろう。採寸するから向こう行って待っておれ」


 指示を受けた明嗣が移動すると、鋼汰は道具箱の中からメジャーを取り出して明嗣に続いた。その間、作業スペースは鈴音と操人の二人だけとなる。鋼汰と明嗣の会話についていけなかった鈴音は、さっそく操人にその疑問をぶつけた。


「ねね、さっき話してたヒップエンドって何?」

「まぁ、詳しくない人が聞いたらそういう反応だよね。これに関しては実物を見せた方が早いかな」


 操人はそう言い席を立つと、出来上がった品を入れるダンボール箱から二つのホルスターを持って鈴音の前に置いた。

 一般的に銃を持ち運ぶホルスターと聞けば、警察官が使用している腰の横にぶら下がっている物を思い浮かべるだろう。それはオープンキャリーと呼ばれる持ち運び方で、警察官などの一般人にも持ち運ぶ許可が与えられている事を周知されている者のみに許された運用方法である。

 対して、持っている事がばれないように上着の下などに隠して持ち運ぶ運用方法はコンシールドキャリーと呼ばれており、明嗣が使用している脇の下に吊り下げるタイプのショルダーホルスターがこの運用方法に適していると言える。そして、話題に上がったヒップエンドも、このコンシールドキャリーに適したホルスターに当たる。装着する場所は腰の背中側、腰背部で丈の長い服なら簡単に隠せる場所であり、ロングコートを好んで着る明嗣なら問題なく使用できるホルスターだ。

 と、以上の説明を受けた鈴音は話題のヒップエンドタイプのホルスターを興味深く観察し始めた。


「あ、これ海外ドラマで見た事あるかも。ヒップエンドって言う奴だったんだ。それにしても良いなぁ……。アタシもこういう革製品欲しいかも」

「作るかい? どうせ明嗣のホルスターは僕が作るし、そのついでに作る事もできるけど?」


 羨ましげにブラウンのホルスターを見つめる鈴音に対し、操人は軽く言ってのけた。すると、鈴音は目を輝かせて飛びついた。


「え、良いの!?」

「うん。明嗣が誰か連れてくるなんて滅多にないしね。お近づきの印かな」

「じゃあお言葉に甘えてお願いしま〜す!」

「作る物にリクエストはある? 大きさとかどういう時に使う物にして欲しいとか」

「うーん……普段使いできるハンドバッグが良いかも。ちょうど新しいものが欲しかったから」

「ハンドバッグね、良いよ。出来上がりはそうだな……。明嗣へホルスターを渡す時に預けるから明嗣経由で受け取ってもらう形で良いかな?」

「うん! 楽しみに待ってるね!」


 鈴音と操人の話が纏まった所で採寸を終えた明嗣と鋼汰の二人も戻ってきた。楽しそうに談笑していた二人を前に明嗣は訝しむような視線を送った。


「随分楽しそうだな。俺の愚痴で盛り上がっていたか?」

「んふふ〜♪秘密〜」

「何ニヤついてんだ、不気味だぜ……」

「不気味って何!?」


 新しいファッションアイテムが手に入ると顔が綻ぶ鈴音に対し、明嗣が気味が悪いと言いたげな表情を向ける。一方、操人と鋼汰はさっそく仕事に取り掛かろうと段取りを始めていた。


「これが採寸結果じゃ。小僧からの要望はチェストリグのように弾倉も携帯できるようにしてくれ、だそうじゃ。ワシはこれから小僧の銃に取り付けるコンペセイターを作るぞ」

「OK」


 操人の返事を聞いた鋼汰は話は終わりだとばかりに、来た時と同じように作業台に向かい、中断していた作業を再開する。それを受け、操人は明嗣と鈴音へここから出るように促した。


「じゃあ、移動しようか。じいちゃんは作業中一人で集中したい人なんだ」

「いや、俺はもう行くわ。今回は鈴音(コイツ)を案内しろって言われたから来ただけだしな。用が済んだらもう退散するさ。銃はすぐカスタムできるように預けとく」

「なら、ホルスターと合わせてたぶん3、4日くらいで仕上がると思うから、放課後に取りに来なよ。今度はコーヒーも用意しとくよ」

「ああ。じゃ、よろしく頼む」

 

 いそいそと明嗣は工房から去るべく歩き出した。すると、その背中へ鋼汰が「小僧」と呼びかけた。足を止めて明嗣が振り返ると、カンカンという音と共に鋼汰は作業台に向き合った状態で続きを口にした。


「たまには何も用がなくとも顔を出しに来んか。話し相手が操人だけじゃ飽きるわい」

「……ああ。なるべくそうする」


 明嗣の返事を聞くと鋼汰は用はそれだけだとばかりに顎でもう行けと促す。それを受け、鈴音も飲み終わったカップを置いて立ち上がった。


「じゃあ、アタシも失礼しようかな。表の雑貨屋の方も見たいし」

「それじゃあ、一緒に行こうか。そろそろ店の方に戻らなきゃと思ってたしね」


 飲み終わりのカップを片付けた操人もこの流れに続く。

 やがて、一人残された鋼汰はやっと落ち着けると息を吐いた。


「まったく若いモンが集まるとうるさくて(かな)わんな……」


 しかし、言葉に反して響く音はまた来ないだろうかと期待するように楽しげな音色を奏でていた。


 


 

 さて、工房を離れて雑貨店のスペースに上がった明嗣、鈴音、操人の三人は……。


「じゃ、俺行くわ」

「うん。またおいでよ」


 長居は無用だとばかりに明嗣が帰りの挨拶をすると、操人が途中まで読んでいた文庫本を手にしながら返事をする。だが、鈴音はそんな明嗣に対し、驚きの声を上げる。


「え〜!? お店見ていかないの!?」

「別に買いてぇモンねぇよ。グラスは間に合ってるし、インテリアはどっちかってぇと女向けだし、趣味じゃねぇよ」

「あはは……まぁウチの客層は女の人が多いからね……。やっぱり仕入れるのも自然とそっちに寄ってっちゃうんだよね」


 こればっかりは仕方ないと操人は苦笑いを浮かべる。一方、理由を聞いた鈴音は理解できないと言いたげな表情を浮かべた。


「アタシは見て回ってるだけでも楽しいけどな〜。あ、このバレッタかわいい!」


 ふと、目に入った羽が紫色に染まったアゲハ蝶の髪留めを手に取った鈴音。すると、操人が文庫本を閉じて鈴音の元へと向かった。


「お目が高いね。それは今日入荷したばかりなんだ。それに数も少なくてその色の物は今出ているだけだよ」

「そうなの? え〜、どうしようかな〜」


 値札に書かれている値段を確認すると3000円と書かれていた。海外の高級ブランドだと一万円付近の物がザラなので、それを考慮するなら安めだと言える。財布と相談し、買うかどうか頭を悩ませている鈴音に対し、操人は背中を押すように声をかけた。


「人生の先輩として助言するなら、値段で悩んでいるなら買った方が後から後悔することが少ないよ」

「う〜……そ、それじゃあこれ買っちゃおうかな!」

「はい、お買い上げありがとうございます」


 買ったほうが良いよという言葉が欲しかったのか、操人に声をかけてもらった途端、鈴音は買うことを即決してしまった。一方、会計をしている最中、明嗣はそんな鈴音を哀れむように見つめていた。なぜなら……。


 あーあ……。まんまと引っかかってやんの……。本当は店の裏に在庫山積みなんだけどな……。


 これはあえて売り場に商品を少なく並べる事により、並んでいる物が少ないから買った方が良いのでは、と思ってしまう駆け込み需要の心理を利用したよくある商売のテクニックである。鈴音は操人の商売戦略にまんまと乗せられてしまったのだった。


 まぁ、本人は嬉しそうだし、黙っとくか……。真実は時に人を傷つけるからな……。


 わざわざ知り合いの商売を邪魔する事もないので、明嗣はあえて真実を伏せておく事にした。そして、カモとなってしまった鈴音の事は一旦頭の中から追い出し、これからの予定を考える事にした。


 昼メシは……この時間だと外で済ませた方が(はえ)ぇか。と、なると……今度はどこで食うかが問題になるな……。


 いつぞやの時に澪と一緒に訪れたファミレスか、それとも駅前に新しくできた洋食店か、はたまたHunter's rustplaatsで簡単に済ませるか。しかし、Hunter's rustplaatsは団体の貸切予約が入っていた事を思い出し、すぐに選択肢から除外した。

 思いついた選択肢の中からどれを選ぶか考えていると、ポケットの中でスマートフォンが震え始めた。画面を確認すると液晶画面にはちょうど昼食の選択肢から除外したHunter's rustplaatsから電話がかかって来ている知らせを表示していた。


「もしもし、マスターか?」

『よう、明嗣。今、時間あるか?』

「ああ。じっちゃんに鈴音を紹介し終えて、メシどうしようかなって思ってた所」

『そうか。じゃ、昼メシ食いに来るついでにお前のバイク持ってこいよ。たしかクリムゾンタスクだったな? あの剣、使いやすくできるか見てやるよ。あとな、今手が足らなくてとてもじゃないが回し切れねぇんだ。手伝ってくれ』

「しゃあねぇなぁ……。なる早で行く」

『おう。待ってるぞ』


 トントン拍子で次の予定が決まってしまったので、明嗣は未だに店内を物色している鈴音と売りつけるチャンスを伺う操人に呼びかけた。


「じゃあ、腹減ったし俺は行くからな」

「うん。またね〜」


 操人の返事を聞くと明嗣は、チリンとドアベルの音を立てて店を出た。そして、話題に上がったバイク、ブラッククリムゾンを取りに自宅へ向かった。

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