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昼間の蛍

作者: けいし

僕は、小学5年生。学校では新聞係をしている。


ある日、学校でとある出来事が起こった。それは、昼間に蛍が現れたというものだった。蛍は通常、夜になると光を放つ生き物のはずだ。しかし、この日は違った。


授業中、突如として教室に青い光が広がった。生徒たちは驚き、一斉に窓の外を見ると、そこには昼間でも蛍が舞っているのが見えた。みんなが騒いでいる中、僕はなぜだか落ち着いていた。


昼間の蛍は、何か特別なメッセージを伝えているのかもしれないと思った僕は、その日の新聞に記事を書くことを決めた。


「昼間の蛍、その光の意味は?」


新聞には、昼間に蛍が現れたことや、クラスメイトの驚きの様子を表現した。さらに、蛍の光には何か特別な意味があるのではないかという仮説も書いた。


この記事を読んだクラスメイトは、興味津々で蛍について調べ始めた。授業中でも、昼休みでも、放課後でも、みんなが昼間の蛍について話す光景が広がった。


そして、蛍の光にまつわるさまざまな説が生まれた。中には、「蛍は未来を予知する存在」と信じる者もいた。また、「昼間に蛍が光るのは、大切なことを忘れている人々に光を届けるため」という説もあった。


そして、ある日、生徒たちは昼間の蛍と一緒に写真を撮ることを決めた。学校中が写真撮影の準備で賑わい、みんなが笑顔を浮かべている様子が印象的だった。その時、僕は感じた。蛍の光には、ただ驚きや興味といった感情だけでなく、絆や希望といった深い意味があるのだと。


そして、写真が撮られる瞬間、蛍たちは一斉に光り輝いた。その光は強くて純粋であり、クラスメイトの心にも光をもたらした。


その後も、昼間の蛍は学校中に現れ続けた。クラスメイトたちはその姿を見て癒され、勇気づけられた。そして、互いに支え合いながら成長していくことを感じた。


昼間の蛍は、ただ現れるだけでなく、僕らにとって特別な存在だったのだ。それは光そのものだけではなく、希望や絆の象徴でもあったのだろう。


卒業前の最終号を僕は書き終えた。


そして、卒業式。僕たちは、最後の校歌を歌う。

あの蛍を思い浮かべながら。

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