ルイーゼのプライベート!?
馬車はいきなり量産できません!
無事テスト走行を成功させた俺は、一路城近くの人間の街に転移した。
試作品の馬車?勿論そのままシルフィーに下賜したよ。
元々シルフィー達エルフの馬車だったしね。
シルフィーはじめエルフ達総出で例の、ありがたやー踊りを踊っていたよ。
さてこの人間の街何だが、街の名前が問題なんだ。
なんと街の人間達が、よりによって『リオン王の街』などと命名しやがったんだ!
なんだそのめちゃくちゃ恥ずかしい名前の街はぁぁぁぁ!
城の隣の街なんだから、ラダトームの街とかそーゆー名前で良いだろうがよ!何で態々俺の名前を付けるんだ!
対外的には俺が其の名前を付ける様に命じたと思われるだろうが!
いくら何でも俺が自分でこの街を『リオン王の街』とは紹介出来ない。なので敢えて『人間達の街』と紹介してきた訳だ。
因みにこの街の人口なんだが、大幅、とまではいかない迄も、微増を続けているらしい。ルフランや帝国を含めて、大陸各地から食うに困った人間達が噂を聞き付けて続々とフォーチュンに流入してきており、その数は今も続いているそうな。
今現在この人間の街、(俺は絶対にリオン王の街とは呼ばない!)凡その人口は実に1万人!微増じゃ無いだろ!激増だろう最早!10倍だぞ10倍!
・・・ゴホンッ!強引に話を戻すと・・・。
今俺はこの人間の街で馬車を商う商人の店に来ている。
目的は勿論、(車輪の無い)馬車の購入だ。しかし・・・。
「在庫が無いだと!?」
そう、馬車の在庫が無かったのだ!
「あいすみません・・・なにぶん、馬車という物は基本的にはオーダーメイドなもので・・・。」
そうだった・・・。ウッカリしてたよ。
今更だが、俺は改めて金に糸目を付けずに馬車を量産する様に指示した。作れば作っただけ全てフォーチュンが買い上げると。但し車輪は付けなくて良いと念を押した。
致し方ない。フォーチュンでは今すぐに馬車を調達するのは無理か・・・。
ならば帝国だ!
すぐさま城から転移門でルイーゼの元へとGo!
・・・・。
・・・・・・・。
うん。
そうだよね・・・。
アポ無しでいきなりルイーゼのプライベートルームに突撃すればこうなるよね・・・。
ルイーゼさんは只今絶賛自分で自分を慰めておいでになられました・・・。
所謂オ〇二ーですハイ(*^^*)
真っ赤になりながら(以前とは違う意味で)布団被って丸まっているルイーゼ。
「リッリリリリリオン様!?みっみみみみみ見られた!?いっいやいやいやいやいやいやいやいや!私はあくまでも股間をまさぐっていただけで!けしてやましい事はしておりません!決してリオン様の事を思って自慰行為などしてはおりません!」
・・・もはや語るに落ちて居る気がするんだが・・・。
まぁ良い。このままだと話が進まないからな。
「すまない。急ぎの案件だったからな。すまないが至急着替えて欲しい。俺は部屋の外で待つ。」
そのまま部屋の外へ出る。
5分後・・・。
凛々しい騎士服姿のルイーゼが部屋から出て来た。
「・・・お待たせ致しました。リオン様♡」
・・・とてもさっきまであられもない姿で痴態を晒していたとは思えないな。
ともあれ。此方もあまり時間が無い。
「ルイーゼ。すまないが帝都ダンバスで馬車を商っている商人を紹介して欲しい。それも大至急だ。」
その瞬間、ルイーゼは女の顔から皇女の顔へと変貌を遂げた!
「・・・リオン様。察するに急ぎで、出来れば今すぐに馬車を御所望なのですね?」
流石にこういう時のルイーゼは有能すぎるな。
「ああ。フォーチュンの馬車職人は基本オーダーメイドらしい。急ぎで量産を指示したがすぐには完成しない。俺が帝都ダンバスで求めるのは、完成品の馬車を、1台でも多く、確保する事だ!無論金に糸目はつけない!たとえどんなに高くても!何としても馬車を確保せねばならんのだ!」
「・・・差し支えなければ、リオン様の深謀遠慮をお聞かせ頂きたいのですが・・・。」
「・・・ルイーゼ。耳を貸せ。」
「はい♡(耳!耳だぁ♡リオン様から耳をフゥ〜ッてされたらどうしよう♡)」
「ゴニョゴニョ」
瞬間!ルイーゼがデヘ顔から冷酷な『支配者』の顔へと変貌した!
まぁ無理も無いよね。まさしく輸送や流通の概念が覆る話だし。
「・・・リオン様。今の話、他には?」
「・・・話していないな。ルイーゼに話したのも、俺の愛する嫁だからだ!」
またしても『ボンッ!』という音が聞こえた!
「もっもももももう!相変わらずズルいですよ♡卑怯です♡私の心を弄んで!もう〜♡だっ誰が愛する嫁ですかぁ〜♡」
「もうひとつある。ルイーゼが推測している様に、この馬車はこの大陸の輸送と流通の概念を覆す物だ。俺としては、当面その利益をフォーチュンと帝国で独占したい。・・・正直何時まで秘匿出来るか分からないがな。」
「・・・承りました。父である皇帝には私からよしなに報告しておきます。」
あとは帝都の馬車職人に面会するだけだな。
おっオラ見ちゃいけねぇモン見ちまっただぁぁ!




