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今日の天気は、財宝のち海賊!?

この世界では、サルベージができるのはリオンだけです(。•ᴗ•。)♡

俺は今、フォーチュンの南の海上にいる。

何をしてるかというと、「サルベージ」だ。

要は沈没船の中からお宝を回収してるって事だな。

勿論俺は海に潜ったりはしないよ。

例によって魔力ゴリ押し!魔法でモーゼの如く海をバカーッと割って、悠々と沈没船からお宝を回収するという退屈な作業だよ!

既にかなりの財宝を回収出来たよ。

ん?何故そんな事してるのかって?

いや城に宝物庫が有るのに中が空っぽなのは格好つかないなぁと思っただけという正しく不純な動機ですが何か?( ー`дー´)キリッ

引き上げた財宝をポイポイとアイテムボックスに放り込んでいると、西から数隻の船が此方に向かって来るのが見える。

困った時のヒルダさん情報だ。

ヒルダ配下(?)の偵察機というか、スパイメカは大陸中を飛び回り、虫や鳥等に擬態して各地で情報を集めまくっている。

恐らくあの船団にもいくつかスパイメカが潜んでいる筈だ。

「ヒルダ。俺の西方の船団を把握しているか?」

すぐさま返答が来る。

「当然把握しております。少なくともこの大陸において、私の知らない事は存在致しません。」

相変わらず頼もしいヒルダ諜報部長。

「・・・なら、あの船団の詳細を教えてくれ。」

「了解です。船団の所属はトリマ王国。大陸の北西部に位置する国家で、フォーチュンから見て大陸を挟んだ反対側にある国です。因みにマスターの生まれ故郷でも有ります。」

・・・マジか。オラすっかり忘れてたぞぅ。そういや俺が生まれたのってトリマ王国だったな。

しかし大陸の反対側の国の船が何故こんな所を航行してるんだ?

俺の心の声に答えるかの様に、

「あの船団は海賊船に偽装して、大陸各地の沿岸部にて海賊行為を繰り返しております。所謂『私掠船』というヤツです。」

私掠船というのは、要するに国家公認の海賊という事だ。

国の許可を得て、他国(主に敵対国)の商船を襲い、積み荷や水、食糧を奪ってアガりの何割かを許可を出した国に納める。フィクションだから全く同じじゃないけど、日本の国民的なアニメの某〇家七武会みたいなモノだな。

しかしその代わり国は『許可』を出すだけで『保護』してくれる訳じゃない。ぶっちゃけ殺されても自己責任、捕まっても「自分は〇〇国の私掠船です」とは口が裂けても言えないって事だ。

まぁ俺が鑑定した所だと、此奴ら国と契約したというより、トリマ王国の海軍、つまり正規軍が密命を受けて私掠行為をしていたみたいだな。

・・・うん。船団は5隻。決めた!船は全部拿捕しよう。

ついでに乗ってる奴らは全員捕虜だ。

「ヒルダ。船団内部のスパイメカを全て退避させてくれ。これより船団を拿捕する。」

「了解です。船団内の全てのスパイメカ、退避致します・・・・・完了しました。」

相変わらず仕事が早いなヒルダ諜報部長。

俺は念の為にサーチ魔法で船団の内部をスキャンする。

捕まっている奴隷とかを間違えて捕虜にしない様にね。

どうか奴隷なんかいません様に〜と思って居たのだが・・・。

どうやら俺は盛大にフラグを立てた様だ。

船団の各船に、明らかに1つの船室に捕らわれていると思しき反応をキャッチした。

その数合計25。

サーチ魔法では人間なのか亜人なのかは判別出来ないが、捕まっているのは間違いない。

致し方ない。広域魔法のエリアスタンから、捕まってる連中を除外してと・・・。よし!発動〜!

「エリアスタン〜!」

ミッションコンプリート。

さてお次はと。

「ヒルダ。今から船内にいた虜囚を転送する。恐らく此奴らの海賊行為の被害者だ。因みに種族不明、怪我の有無及び健康状態も不明だ。転送後にそちらで然るべく処置して欲しい。」

「イエス!マスター!」

まず捕まってた連中を城に転送する。

続いては、メイとロゼッタに通信を入れる。

「メイ、ロゼッタ。偶然海賊と遭遇した。船を制圧して乗組員を全員捕虜にした。全員気絶している。これから転送するから、全員縛り上げて欲しい。」

「了解・・・。みんな縛り上げる・・・。今晩は亀甲縛り・・・♡」

・・・なんだろうσ( ̄^ ̄)?オラ今何か背筋がザワッとしたぞぅ!?

「このロゼッタ、了解しました!1人残らずふん縛ってやりますぞぅ!」

海賊のフリをした軍人達を纏めて城に転送した後は、お待ちかねの戦利品の確認だ!

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・。

うーん・・・。

いや、正直言うと予想以上でした。

こんなにも過積載したら船沈むんじゃね?ってぐらいギッシリ積み込んでいやがりました!

積み荷は予想通り財宝がメインで、当然俺のアイテムボックスに回収されました。

後は美術品。コレはルイーゼか皇帝に見せてみよう。何なら帝国に献上してもいいかな。俺前世で美術2だったからね・・・。

後水と食糧か・・・。全部海に投棄だな。今のフォーチュンには必要無い。

よし!なら全ての船をアイテムボックスに収納するぞ!

しかしまさか海で宝探ししてたら海賊退治する事になるとは・・・。

些か疲れたから、そろそろ城に帰還しようかな。


さて目出度く城の宝物庫に財宝を入れる事が出来たのだが・・・。

・・・やり過ぎた。

なんと財宝が多過ぎて、宝物庫に入り切らなかった!

・・・うん!困った時のルイーゼ親子だ!

早速ルイーゼに連絡を取る。

幸い3人とも時間が取れるそうで、すぐに城に来て貰った。

密かにマジックバッグ持参でね。

・・・財宝の山を見た皇帝一家は3人揃って腰を抜かした。

好きなだけ持っていく様に言うと、立ち直りかけた3人がひっくり返った!

3人に財宝の出処を問われたので、


海で沈没船のサルベージをして大量の財宝を入手した。


偶然海賊と遭遇してこれを制圧。またまた大量の財宝を手に入れた。


実は海賊船の正体がトリマ王国の私掠船であった事。


聞き終えると、何故か3人とも脱力していた。

「・・・規格外だとは思っていたが・・・。沈没船から財宝を入手!?そんなのは聞いた事もない!」

「・・・それに海賊船を制圧して、虜囚を解放、財宝を入手するなんて、貴方何処の英雄よ!?」

「・・・リオン様。非常に言い難いのですが・・・。ここにある財宝、どれもこれも国宝級の代物です・・・。」

うん。そうだよね。見ためからして高そうだもん♡

結局、俺が適当に見繕って(半ば無理やり)相手のマジックバッグに詰め込んだ。埒が明かないからね。

続いてもう1つの要件。

大量の美術品を献上するから見て欲しいと話たら・・。

見る前から3人ともガクブル状態だった。

「・・・一体リオン殿は我々に何を献上してくれるのやら・・・。今日は後何回腰を抜かせば良いのやら・・・。」

「リオン王の献上品は何時もながら心臓に悪いですわ・・・。」

「リオン様・・・。お願いですからもう少しだけ自重して頂けるとありがたいです・・・。」

そして美術品と対面したら・・・

ズデーン!!

3人綺麗にひっくり返った♡

・・・美術オンチの俺にはさっぱりわからんが、どの美術品も相当な価値があるらしい。金銭的にも、学術的にも。

自分は芸術の事はさっぱりわからんからと、渋る3人を説き伏せて、(やはり無理やりに)相手のマジックバッグに美術品をポイポイ収納していった。

漸く皇帝一家との要件が終わったよ。

・・・と、俺の袖がクイクイッと引っ張られる。デジャブ。

見るとやはりメイだった。

「・・・もうすぐ夕食・・・。・・・お腹空いた・・・。」

メイのお強請りにエリザベートの目がキラーンと光る!

「あら!?まぁ!?あらあらまあまあ。いつの間にかもうそんな時間でしたのね?あなた、ルイーゼ?せっかくですもの、我々も相伴に預かりましょうよ!」

やはりか・・・。

いや予想してはいたよ!

しかしまさかここまで堂々とタカってくるとは。

まぁ別にいいけどね。


では今日の宴は皇帝一家も参加するから、ゴージャスver.にしてみた。

前菜はハムマリネだ。

俺特製のレタス、トマト、キュウリに特製ハムを投入。バジルとオリーブオイルをベースにしたドレッシングで合えた1品。お好みで小さく切ったレモンをどうぞ。

メインは2つ。1つ目はソーセージ尽くしだ。

ウインナーソーセージ、ボロニアソーセージ、フランクフルト等をどうぞ。とんかつソース、ケチャップ、粗挽きマスタードをお好みで。

2つ目はみんな大好き!鶏の唐揚げだ。コレについては説明は要らない。

レモンかマヨネーズで食べるべし。

メインがややくどいので、主食はあっさりといこう。

そうめんを用意した。

これならパスタのようにフォークで巻いて食べられるからね。

なのでうどんみたいに最初からつゆの中にそうめんが入っている。

スープはネギ塩スープだ。

あっさり系のスープにこれでもかと刻んだネギを投入。

くどい系の後に染み渡る美味しさだ。

酒を用意していざ出陣〜!

「リオン!このボロニアソーセージ美味いのじゃぁぁ♡そうめんも美味いのじゃぁ♡焼酎お代わりなのじゃ!」

「リオンさん♡フランクフルト美味しいですぅ♡ネギ塩スープもお代わりですぅ♡松尾純米大吟醸お代わりですぅ!」

「リオン様♡このハムマリネ最高です!ハムとレモンとドレッシングが野菜の旨さを引き立てています♡焼酎お代わりです!」

「・・・相変わらず鶏の唐揚げ美味しい♡・・・。ウインナーソーセージに粗挽きマスタードの組み合わせ最高・・・。焼酎お代わり・・・。」

「ワハハハハ!私には野菜等不要!いざソーセージよ!鶏の唐揚げよ!年貢の収め時ぞ!全て喰らい尽くしてくれん!!焼酎お代わりだ!」

「リオン神様♡私とお付達にハムマリネとそうめんとネギ塩スープ、焼酎お代わりです!」

「♡ハムマリネ美味しいよぉ♡地球じゃソーセージなんて週一しか食べられなかったよぅ。それに懐かしのそうめんだよぅ♡ズルズルッ美味しい♡リオン様♡この御恩はまたベッドの上でお返ししますよぉ♡」

さて注目の皇帝一家だが・・・。

「ウムム・・・。まさかこれ程とは・・・。食い意地の張ったルイーゼが籠絡される訳だ。」

「ええ。どれもとても美味しいもの。ルイーゼが胃袋を捕まれても無理からぬ事ですわ。私はハムマリネと鶏の唐揚げとそうめんと松尾純米大吟醸お代わり〜!」

「リオン様♡やはり鶏の唐揚げ美味しい♡ソーセージもお代わりです!焼酎お代わりです!」

・・・見事に3人とも餌付けされた様です。

因みに皇帝一家にはおみやとして、地球から召喚した最高級チョコレート詰め合わせを渡したよ。

・・・3人とも泣いて喜んでいたよ。

戻って食べて再度歓喜せよ!

俺?言わせるつもりか?

デフォルトだよデフォルト!

俺は焼酎に沢庵。

ぴえん。



皇帝一家も本格的にメシタカりに来る様です。

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