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寝相が悪いロゼッタ

私も1度ダブルメロンに挟まれたい。

朝だ。

相変わらずの寝不足だ。

昨夜はロゼッタの番だったんだけど・・・。

ぶっちゃけロゼッタは寝相が悪い!

いや夜中に裏拳くらったり、ベッドから突き落とされるとかは無いんだけど・・・。

そのかわりに目が覚めるたびに俺の顔をダブルメロンで挟み込んでいるのだ。

しかも両腕で俺の身体をガッチリと閂の様にロックして離さない。

何度脱出しても、いつの間にか俺は捕獲されているのだ。

オマケに俺の耳元で、

「・・・ムニャムニャ・・・えへへー♡・・・リオンしゃま〜♡・・・だいしゅきでしゅ〜♡」

などと寝言を言うものだから始末に負えない。

案外ロゼッタは寂しがり屋なのかもしれないな。

だが俺にとってはある意味ピンチなのだ。

ロゼッタの(大きな)胸で挟み込まれると、俺が呼吸出来なくなるのだ!

お陰で夜中に何度も呼吸困難で強制的に目覚める羽目になり、結果今の俺は酷い睡眠不足という訳だ・・・。

・・・それでも俺の扶養家族達は朝食を待ってはくれない。

相変わらず肌がツヤツヤのロゼッタと(恋人繋ぎで)食堂に向かう。

今朝はミオもいるし、量を重視しよう。

ありきたりのメニューだが・・・。

キラービーの蜂蜜たっぷりのフレンチトースト。

大皿に山盛りの目玉焼きとウインナー。

あっさり味の卵スープ。

充分な量を用意した・・・はず。

大丈夫だよな?まあ足りないようなら、アイテムボックスから幾らでも料理を出せるから心配無用だな。

「!?・・・これってキラービーの蜂蜜なの!ミオの大好物なの!リオンちゃんどうやって手に入れたの!?」

俺はミオに、女王蜂を助けたら懐かれて、定期的に蜂蜜を貰っていると告げる。

「ありえないの!キラービーは獰猛で、決して人には懐かないの!ミオだって蜂蜜盗みに・・・ゲフンゲフン!・・・貰いに行けるのはミオが精霊だからで、他の生き物なら即死なの!信じられないの!リオンちゃん化け物なの!ケダモノなの!」

・・・さりげなく俺をディスるのはやめて欲しい・・・。

「・・・相変わらずリオンちゃんは規格外なの。さすリオなの。・・・という訳でリオンちゃん!是非ともミオにも蜂蜜頂戴なの!ミオへのお供物なの!」

・・・大地の精霊もまたプーさん精霊であったか・・・。

まあいいか。

俺はアイテムボックスから蜂蜜入りの壺を100個出した。

「ほら。最近余りまくってるから大盤振る舞いだ。」

其れを見たミオは、

「素晴らしい供物なの!もう信仰とか信者なんてどーでもいいの!ミオはリオンちゃんと一緒に暮らすの!なら蜂蜜食べ放題なの!美味しい物食べ放題なの!美味しいお酒も飲み放題なの!以上ミオのお供物3段活用なの!」

・・・遂に信仰と信者を棄てたぞプーさん精霊・・・。

因みに他の扶養家族達のコメントはいつも通りなので割愛する。

勿論朝食は全て扶養家族達とミオの胃袋に収まりました♡まる。


あの後すぐにマーフに正教会の聖職者全員に、大地の精霊の力が弱まりつつあり、その原因は正教会が大地の精霊を異端認定した事だと。その為大地の精霊は信者を失いその力を大きく減じた事。その為作物は不作、森は枯れつつ有る事。このままでは食糧不足による飢饉が起こるで有ろう事。更には森の消滅による大陸全土の砂漠化の未来を神託で伝え、大至急大地の精霊ミオの異端認定を取消す事、各国の王達にも神託の内容を伝え働きかける様に頼んだ。

その上で、各教会に創造神の隣にミオも祀る様に指示させた。

これである程度は信者とお供物も確保できるだろう。


「リオンちゃんのお陰でお腹いっぱいなの!元気モリモリなの!」どうやらミオも力を取り戻した様だな。

俺はルイーゼに連絡を取った。

創造神の神託の件で、至急話したい事が有る。何とか会えないか。と、ルイーゼから皇帝宛に言伝を頼んだ。

程なくルイーゼから連絡があった。

「・・・父上はすぐにお会いしたいと仰せです。」

よし。アポは取った。

俺はマーフとミオを連れて転移門でルイーゼの部屋へと向かう。

念の為にマーフとミオは別室にて待機。

「お待ちしておりました。リオン様。創造神様。大地の精霊様。それではご案内致します。」

案内されたのは以前と同じく豪華な客間。

すでに皇帝ノワール、皇妃エリザベートは椅子に座っている。

俺は挨拶もそこそこにルイーゼ含めた4人で話し合う。

俺はそこで、

神託の内容は全て事実である事。

但し、精霊の力は自分の料理によって回復した事。

まずは同盟国である帝国の大地の力を取り戻すつもりで有る。

一方現在実質交戦状態にあるルフラン王国には、更に大地の力を奪う予定で有る。

・・・以上の方針を俺は3人に伝える。

「・・・つまり端的には、我が帝国は大豊作、ルフラン王国は大凶作にするつもりという事かな?」

皇帝の言葉に頷き、

「概ねその通りです。同盟国には手厚く、交戦状態の国には徹底的に、戦略の基本です。」

「・・・だが、それではルフランの民が・・・。」

してやったりと、俺は発言する。

「・・・ルフラン王国の宰相や貴族達がアホでない限り、凶作なら税の減免を行ない、支援物資を配るでしょう。王国と各領主達の力を削ぐ事ができます。」

皇帝が目を見張る。

「・・・ではもしも、アホであれば・・・?」

「・・・ルフランの民は、我が国と帝国を含む近隣各国に逃散するでしょうな・・・。今のうちに受け入れ体制を整えておくのが上策かと思います。」

「・・・以外と、リオン王は策士ですのね。」

今まで無言だったエリザベートが口を挟む。

「綺麗事だけでは政は成り立ちません。そもそも、私は我がフォーチュンと、同盟国である帝国の民にしか責任を持ちません。残念ながら、交戦状態の国の民に対しては、虐殺こそ望みませんが、宰相や貴族達の判断次第では相応の犠牲がでるのはやむを得ない事と思っております。」

其れを聞いたエリザベートがいきなり立ち上がり!

「イイ!リオン王!貴方イイわ〜!慈悲深いだけでは無く、苛烈で時には犠牲も厭わない!まさしく理想の君主だわ〜♡やはりルイーゼの婿に相応しいわ♡」

・・・どうしよう・・・オラ、皇妃の変なスイッチ押したみてえだぞ・・・。

ルイーゼが顔を真っ赤にしながら、

「母上!どうか落ち着いて下さい!言われなくてもこのルイーゼ!今日から通い妻として朝昼晩リオン様の元へと参りますから!」

・・・ん?

朝昼晩通う!?

・・・それって別名『メシタカり』って言うんだぞ。

ここで唯一の常識人の皇帝ノワールが無理やり話を纏める。

「とにかく、我が帝国が大豊作になるのだ!リオン王にとやかく言う理由は無い。ルフラン王国はリオン王とルフラン王国との問題だ。我が帝国は一切関知しない。エリザベート、そう言う事だ。」

エリザベートも微笑みを浮かべて、

「はい♡私達はあくまでも帝国の国益が第一ですものね。フォーチュンとルフランの関係など、私達の知った事ではありませんわ〜♡」

ここで俺は別室の2人に合図を送る。

すぐに転移してくるマーフとミオ。

目を見開く3人に、

「・・・それでは以上の取り決めを、早速実行致します。その為に創造神と大地の精霊に立ち会って頂きました。」

俺の言葉にマーフとミオは頷き、

「皇帝ノワール。皇妃エリザベート。皇女ルイーゼ。よくぞ決断してくれました。この創造神マーフ、嬉しく思います。これは私からの気持ちです。ノワールとエリザベートには、私から新たな加護を授けます。」

お約束の眩しい光。2人共大喜びだったよ。

その後はミオからのお言葉だ。

「話は聞いてるの。いつもリオンちゃんと仲良くしてくれてありがとうなの!大地の精霊ミオなの!リオンちゃんの願い通りに、この国全ての大地に祝福するの!少なくとも10年は大豊作なの。ミオはいつもリオンちゃんの傍に居るから、困った事があったら来てなの。」

ノワール、エリザベート、ルイーゼの3人は平伏して最敬礼だったよ。

こうして今後の方針を決定した俺達は城へと帰還した。


さて今日も宴だ!

・・・何だが、

「リオン様!通い妻ルイーゼ。お約束通り参上致しました!」

いやコイツはわかる。問題は・・・。

「まあまあまあ!凄く立派な城ねぇ〜♡ルイーゼの言ってた通りだわ〜♡」

・・・何でその母親まで着いて来る・・・!

俺の心を読んだのか、

「あらだってルイーゼだけに美味しい料理を・・・ゲフンゲフン!・・・可愛いルイーゼの婿殿の事を吟味しないといけないわよね〜♡」

・・・相変わらず欲望ダダ漏れの親子。ルイーゼよ。やはりお前は母親似だ!

やむを得ない。

今日はシンプルにステーキ祭りにした。

日本の国産A5ランクの黒毛和牛のステーキ尽くしだ!

ロース、ヒレ、etc各部位是非とも味わってくれ!

前菜はありきたりだがポテトサラダだ。

主食は所謂ガーリックライスだ。

酒を用意したら宴開始だ〜〜!

因みに肉はお代わり自由だぞ〜!

「リオン!相変わらずリオンの肉は美味いのじゃぁぁ♡特にロースが美味いのじゃぁ!バーボンお代わりなのじゃぁ♡」

「リオンさん♡やはりステーキ美味しいですぅ♡焼酎お代わりですぅ♡」

「リオン様。ポテトサラダ美味しいです♡焼酎お代わりです♡」

「・・・ステーキ美味しい・・・ステーキ全種類お代わり・・・焼酎もお代わり・・・。」

「ふはははは〜!ようやく肉祭りが始まったか!全ての肉を喰らい尽くしてやるわ!焼酎お代わりだ!」

「リオン神様!私とお付達にポテトサラダと焼酎お代わりです♡」

「ふぇぇぇぇ〜ん!ステーキだよぅ♡ナイフとフォークなんて使った事無いよぅ♡ムグムグッ柔らかいよぅ♡えへへー♡今日は私の番だよぅ♡少しでもリオン様を満足させなきゃ♡悠里!頑張るよぅ♡」

「リオン様!こっこの肉は!?柔らかくて、中に旨味が凝縮している!?ゴクゴクッ焼酎お代わりだ!」

「あらあらまあまあ!このお肉凄く美味しいわぁー♡やはり私が着いて来て正解ねぇ〜♡私もついでにリオン王に嫁ごうかしら。」

「美味しいの!お肉に大地の力が溢れているの!コレ食べたらミオちからモリモリなの!どんどん食べるの!決めたの!ミオもリオンちゃんのお嫁さんになるの!もう決定なの!」

・・・大量に用意した肉の山は全て食べ尽くされましたとさ・・・。

俺は例によってデフォルト・・・。

焼酎片手におにぎり1つ・・・。

ぴえん。


帝国のメシタカり組が増殖しました♡

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