表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

83/297

大地の精霊

トラブルは向こうからやって来る

朝だ。

俺の隣にはメイが俺を抱き枕にしている(^-^)

いや例の『悠里一晩中ハッスル事件』以来、メイもロゼッタもベッドで積極的になったのよね。

昨夜もメイが、

「・・・今晩は、私が皆を睡眠不足にする・・・特にあのダメ騎士は寝かさない・・・」

と謎の気合いで激しい運動を強いられた・・・。

結果、俺が1番の睡眠不足となった。トホホ・・・。

因みにロゼッタだが、前日の深酒で朝迄熟睡したらしい。

思惑を外されたメイは、

「・・・次は眠り薬の代わりに青酸カリを酒に混ぜる・・・。」

と物騒な事を言ってる。

・・・大丈夫だよね?実行したりしないよね?


で、朝食後に改めてルイーゼに連絡を取った所、数日は皇帝が多忙の為、皇帝の予定が空く目処が立ち次第ルイーゼが報せてくれるとの事だ。

予定が空いた為、午前中は扶養家族達とイチャイチャして過ごした♡

午後。

シルフィーが俺を訪ねて来た。横に見慣れぬ少女が居る。

「シルフィー?その子は?」

シルフィーが何か言う前に、

「・・・凄いの。本当に『亜神』なの!シルフィーちゃんの言った通りなの!マーフちゃんがそこまでの加護を与えているのが驚きなの!」

少女が一気に捲し立てた。

漸くシルフィーが、

「リオン神様。この御方は大地の精霊で在られるミオ様で御座います。」

「・・・待て。今マーフを呼ぶ。多分その方が話が早い。」

『ムスタングツー、ムスタングツー!こちらコズン・・・じゃなかった、リオンだ。マーフ、今俺の所に来れるか?えーと、大地の精霊のミオが俺に会いに来た。』

『わぁ♡ミオちゃんが来たですかぁ!今すぐ行きますぅ。』

間髪入れずにマーフが転移して来た。

「ボワーン!呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!ミオちゃんおひさですぅ♡」

「マーフちゃん!?ここにいたなの!随分と探したの!」

やはり2人は知り合いだった様だな。

「そっそれよりマーフちゃん!どういうこと!?『亜神』なんてミオ初めて見たの!この人マーフちゃんの何!?」

・・・どうやらこのミオは、『なの娘』か。ラノベの定番だな。

「エッヘン( ¯﹀¯ )/+*何を隠そう、リオンさんは私マーフちゃんの旦那様なのですぅ♡なので加護と祝福をMAXで授けましたぁ♡不老でしかも寿命は5000年は堅いですぅ!どーだ!まいったか〜!」

だから(大きな)胸を張る程の事では無いぞ。否定はしないけどね。

自慢されたミオは何故か膝から崩れ落ちて落ち込んでいる。

「・・・ショックなの・・・ガーンなの。万年行き遅れのマーフちゃんに、まさかオトコが出来るなんて・・・。先を越されたの・・・。」

そーゆー問題かーい_(┐「ε:)_ズコー

一方理不尽に貶されたマーフは頬をフグみたいに膨らませて、

「ムー!ミオちゃん酷いですぅ!私は永遠の美少女女神のマーフちゃんですぅ!行き遅れじゃ無いですぅ!プンプン!」

うーん。何と言うか・・・。姦しいな。

そもそもこいつ一体何しに来たんだ?

この面子で1番の常識人に聞いてみるか。

「シルフィー。ミオの要件って何なんだ?」

シルフィーが口を開く前に、

「そーなの!忘れてたの!リオンちゃんにお願いがあって来たの。ミオを祀った神殿を建てて欲しいの。」

「神殿?どうしてだ?」

ミオは中学生並の身体で(とても大きな)胸をたゆんたゆんと揺らしながら激怒している。

「もー我慢の限界なの!この数百年誰も信仰してくれなくて、お供物も誰も捧げてくれないから、お腹ペコペコなの!力が出ないの!」

「ん〜おかしいですね〜。ミオちゃんて人間からは信仰されて無いですけどぉ、亜人達からは熱心に信仰されていたはずですぅ。」

ミオは更に(とても大きな胸を)たゆんたゆんさせながら、マーフに詰め寄る。

「何時の時代の話!?数百年前に人間はミオへの信仰を異端認定したの!信仰したら正教会から異端とされて処刑されちゃうの!誰だって命と引き換えに信仰する馬鹿はいないの。知らないって事は、まさかマーフちゃん!?またお昼寝していたなの?」

ミオの問いかけにマーフは手をポンッと合わせて、

「あ〜そう言えば確かにここ数百年ずっとお昼寝してましたぁ。それで寝惚けて神様専用の端末弄ってたら、間違えてリオンさんを召喚しちゃったんでしたぁ♡テヘペロ‎٩(๑>؂<๑)」

マジか( ̄▽ ̄;)間違えてタップしたとは聞いてたけど、まさか寝惚けてやがったとは・・・。

「やっぱりなの!マーフちゃん!だからあれほどお昼寝は程々にって言ってたの!お陰でミオ餓死寸前なの!」

まぁなあ。マーフのお昼寝の所為で信者居なくなって、そりゃ怒りたくもなるよな。

・・・そもそも神とか精霊って、飢え死にするのか?

「死なないの。今のは言葉の綾なの。ただお腹ペコペコなの。力が出ないの。力出せないとこの大陸の大地に養分を与えられないの。だからここ100年程は、この大陸は慢性的に作物が不作なの。このままだと何れ飢饉が起こるの。森も枯れちゃうの。大陸全土が砂漠化するの。」

俺の呟きを聞き付けてミオは驚愕の事実を語った。

「そうしたら突然大陸の南東部でいきなり大地の力が蘇ったの!豊穣の大地になったの!慌てて様子を見に来たら、たまたま知り合いのシルフィーちゃんに出会って、リオンちゃんの力で大地が蘇ったって言われたから会いに来たの。まさかマーフちゃんとムーちゃん迄居るとは思わなかったの!」

シルフィーが口を開く。

「・・・我々亜人は人間よりも寿命が長いです。ミオ様への信仰を異端とされた時、我々亜人達は反対したのです。ですが従わねば異端として捕えて処刑すると言われて、自らの種族を守る為に止む無く信仰を棄てざるをえませんでした。ミオ様!どうかお許しください!」

土下座するシルフィー。

うーん。何やら話が大事になっているな。

・・・ん?

つまりミオが空腹だから大陸が徐々に砂漠化して来てるって事だよな?

ならば俺がミオに料理を振る舞えば(餌付けとも言う)ミオはお腹いっぱい。とりあえず大丈夫って事にならないか?

「マーフ。シルフィー。かくかくしかじか。」

2人に俺の考えを伝えると・・・。

「「それ(ですぅ)(です)!!」」どうやら2人共賛成の様だ。

ミオも、

「リオンちゃんがミオにご馳走してくれるの?助かるの!ありがとうございますなの!お腹ペコペコなの!」

そうと決まれば、今晩の宴は気合いを入れるぞ!

だがさしあたっては、うちの扶養家族達との顔合わせだな。

・・・素朴な疑問何だが、扶養家族達は何で俺の部屋を溜まり場にしているんだ?

「おお!?ミオたんなのじゃ!久しいのじゃぁ!」

「ムーちゃんもお久しぶりなの。相変わらず引きこもってる様なので、安心したの。他の皆さんには初めましてなの。大地の精霊のミオなの。宜しくお願いしますなの。」

小さな身体で(大きな)胸を揺らしながらペコリとお辞儀をするミオ。

「アリシアです。宜しくお願い致します。」

「・・・胸は気に入らない・・・だがキャラは被ってない・・・。合格・・・。」

「ぐぬぬ・・・。まさかこの私が胸の大きさで遅れをとるとは・・・。くっ殺せ!」

「シルフィー様より話は聞いております!ミオ様!どうか宜しくお願い致します!」×10

そして悠里はというと・・・。

信じられないという表情で、フリーズしていた。

見れば身体が小刻みにワナワナ震えている。おもむろに、

「・・・のじゃ娘と双璧を成すラノベの王道・・・なの娘!今此処に、このエデンに新たなテンプレが降り立った!」

何やら謎テンションにて興奮している。


まぁ気にせずに宴だ!

今回は腹ペコなミオがいる。正直どれくらい食べるのか未知数だ。

なので量で勝負する。

まずは山盛りのサラダ。和風ドレッシングであっさりと。

野菜本来の美味しさが味わえる。

続いて巨大ローストビーフ、何と20kg!

酸味の効いた特製タレで召し上がれ。

主食はピザにしてみた。

定番のマルゲリータと塩味の効いた特製チーズを贅沢にのせたチーズピザだ。

スープはボルシチ。トマトの爽やかな酸味と野菜の旨味が絶妙なハーモニーを奏でている。

いざ開始じゃあ!

「リオン!ピザ美味いのじゃぁぁぁ♡ローストビーフも美味いのじゃぁぁ♡ウイスキーお代わりなのじゃ!」

「リオンさん♡ピザ美味しいですぅ♡焼酎お代わりですぅ♡」

「リオン様♡サラダもローストビーフも美味しいです。ロマネコンティお代わりです。」

「・・・ローストビーフ美味しい・・・。マルゲリータも美味しい・・・。焼酎お代わり・・・。」

「リオン様♡ローストビーフとチーズピザどんどんお代わりですぞぅ!焼酎もお代わりだ!」

「ふぇぇぇぇ〜ん!ローストビーフなんて食べた事無かったよぅ♡マルゲリータなんて何年ぶりだろう!?ボルシチも美味しいよぅ♡焼酎お代わりだよぅ♡」

「リオン神様!サラダ美味しいです♡野菜が甘いのが信じられません!ボルシチも美味しいです♡(*^^*)白ワインお代わりです♡」

「凄いの!どれも美味しいの♡サラダの野菜はどれも大地の力に満ち溢れているの!ボルシチの野菜だってそうなの!リオンちゃん流石なの!さすリオなの!全部お代わりなの!焼酎もお代わりなの!」

大絶賛の嵐でした。

そしてやはりデフォルト・・・。

いや他の扶養家族達は想定内だったけど、ミオがね・・・。

自分で腹ペコ宣言しただけあって、あっという間に料理はミオの腹の中へと消えていった。

言うまでもなく俺はたこわさつまみに焼酎さ・・。


ロリ爆乳娘が燃費最悪なのはテンプレです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ