亜人の噂は千里を駆ける
相変わらず毒を吐くメイ・・・・・
例によって朝食の時に、扶養家族達から祝福されて悠里は顔を真っ赤にしたのはお約束。
昨夜、悠里の待つベッドへ向かう途中で、メイが俺の袖をクイクイと引っ張ってきた。
「ん?」メイは俺をじっと見て、
「・・・悠里にも・・・指輪・・・作ってあげて・・・。」
あ!?言われてみればその通りだ。コイツはうっかりだ!
ソウいう事をする以上、悠里も俺の妻になるんだからな。
指輪を贈るのは寧ろ当然の事だ。
「・・・すっかり忘れてた。ありがとうメイ。」
よく気が付くメイドに感謝しながら頭を撫でてやる。
メイは猫みたいに目を細めて、
「・・・嬉しい・・・私は完璧メイド・・・あのダメ騎士とは違う。ダメ騎士は胸しか取り柄が無い・・・オマケに指輪が無いとすぐにデブになる。」
さりげなく毒吐きやがった!今の俺の感謝を返せ!
・・・まあメイの言い分は尤もなので、金とサファイアで指輪を作成した。一応『壊れない』『物理&魔法攻撃無効』『全状態異常無効』の効果を魔改造しておいた。
悠里とのイチャイチャ(勿論ハードモード)が一段落した後、
「・・・すまん。本来ならベッドに入る前に贈るべきだった。改めて悠里にこれを渡したい。」
枕元に置いていた小箱を手に取って蓋を開ける。
まずい!ガラにも無く緊張してきた・・・顔が赤くなってるのが自分でも分かるぞ!
ええい!南無三!こういう事は勢いじゃぁぁ!
手が震えながらも、かろうじて指輪を悠里の左手の薬指に嵌める事に成功した。ミッションコンプリート。
悠里はしばらくフリーズした後、案の定再起動後に大号泣しながら俺に抱きついてきた。悠里もEぐらいはあるな♡うむ、お胸は神様ナリ。
・・・勿論この後第2ラウンドが開始したのは言うまでも無い。
午前中にルイーゼと通信魔導具で定時連絡をとる。
その折、ルイーゼからとある報告を受けた。
「亜人がフォーチュンへ向けて大移動中!?」
「・・・はい。信じ難い事ながら事実です。一両日中には我が帝国を経由して、フォーチュン国内へと到着するものと思われます。」
「う〜む・・・。」これは1度ギム達と話し合う必要があるな。
早速俺の所に亜人リーダーズを招集する。
『かくかくしかじか』
亜人リーダーズ達に事情を説明して、何か知っている事が無いか尋ねると、
途端に亜人リーダーズ達は挙動不審になった。
全員「やべぇやらかした_| ̄|○ il||li」という顔をしている。
「そっその〜・・・、ワシらの同胞達にのぅ、フォーチュンが如何に素晴らしい国なのかとか、ドワーフを優遇してくれるとか諸々の事を手紙に書いて送ってしもうたのじゃ。」
「「・・・右に同じです・・・・。」」
なるほどね。手紙でフォーチュンを知って、非常に亜人を優遇してくれる国ならいっそ移住するかってなるよね。
「気持ちは良く分かるけど、其れなら予め俺に話を通して貰わないと困る。」受け入れ準備ってヤツがあるからね。
そうしたら3人とも綺麗な土下座をしながら、
「「「返す言葉も御座いません!!!」」」
「とりあえず各種族のうち数人を、入江に派遣して、亜人達が到着したらこの城まで案内してくれ。」
「「「はい!!!」」」
さて、今日のお昼はつけ麺だ。
今回は酸味の効いた醤油ベースのつけダレと、
鰹節やアゴ出汁を使った濃厚な魚介つけダレの2種類用意した。
あとは大皿に麺を山盛りにしておけば完了!
「リオン!つけ麺美味いのじゃ!ビールお代わりじゃ!」
「リオンさん!つけ麺美味しいですぅぅぅ♡私もビールお代わりですぅ。」「リオン様♡このつけ麺と醤油ベースのつけダレ良く合います。私もビールお代わりです。」
「・・・・つけ麺美味しい・・・お代わり・・・。」
「リオン様♡濃厚魚介つけダレは最高です!麺が止まりません!」
「リオン神様!まるで麺が水の様にズルズルと身体に入って行きます!ビールお代わりです!」
「つけ麺だぁぁ〜♡醤油ベースのつけダレ美味しい♡濃厚魚介つけダレも麺が止まらないよぅ〜♡ビール追加です!」
大好評だった。
そしてやはり全て食べられた。
だがしかーし!!
このつけ麺という物はそれで終わりでは無いのだよ!
俺は予め作っておいたダシ湯でつけダレを割って飲むやり方を教えた。まあ締めの一品て事で。
俺もつけダレを割る。そこにご飯を入れてつけダレ雑炊にして食べる。うーん美味い。
午後はお昼寝しよう。
つけ麺の締めはやはりダシ湯でしょう!




