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異世界召喚の真実

すまぬ。しばらくラブコメが出来ない><

ルイーゼに促されてもう一人はフードを取る。

長い黒髪に眼鏡を掛けた黒目。うん、正真正銘の日本人だな。外見から推測すると10代後半から20代前半位かな?

勿論美少女だ!

ただこの少女が俺と同じ地球から召喚されたとなると、些か問題がある。実は人間が異世界から人や物を召喚することは古来より重大な禁忌とされているからだ。そもそも人間が異世界召喚をする為には、100人単位の魔導師達が長時間に渡る長い詠唱を経て、ようやく可能となるらしい。しかも召喚に関わった魔導師達は代償としてもれなく命を落とす。

費用対効果を考えると、とんでもなくコスパが悪いから近年何処の国もそんな儀式は行わなかったはずだ。

オマケに創造神からも禁忌指定されているから余程のアホでも無い限り異世界召喚など試みない。

この世界では創造神の神罰って怖いからね。

俺はルイーゼに対して、

「ルイーゼ。この少女が異世界召喚されたとなると、是非とも立ち会って貰う必要が有る御仁がいる。呼んでも構わないかな?」

ルイーゼはしばらく思案した後、

「・・・リオン陛下が信頼されていらっしゃる御方ならば構いません。」うん、正真正銘の創造神様だからね。大丈夫だよ。


『マーフ、今すぐ俺の所に来れるか?』念話でダ女神を呼びつける。

『はいはーい、今すぐ女神モードで駆けつけますぅ♡』

「今ここへ転移して来るからな。」これで遠回しに伝わるだろう。

「「転移!?」」案の定二人の声がハモった。

ピカッ!ズゴゴゴォーーン!派手なエフェクトと共に創造神様の爆誕だ。

「「ヒェッ!?そっそっ創造神様!?」二人同時にマッハで平伏する。女神モードのマーフが厳かにルイーゼに問い掛ける。

「その者が異世界より召喚されたというのはまことですか?」

ルイーゼは平伏したまま、

「はっはい左様で御座います。」

「・・・ルイーゼ・ダンバス。人間が異世界召喚を行うことは重大な禁忌の筈。一体どういうことなのですか?事と次第によってはダンバス帝国に対して神罰を執行せねばなりません」

可哀想にルイーゼの顔が真っ青だ。

「・・・先ず此度の仕儀は、帝国が意図して異世界召喚を試みた訳では御座いません!」

ルイーゼの弁明を要約すると、帝国内のとある魔導研究所にて新型魔導炉の開発が進行していた。ある日実験中に突如制御不能となり、魔導炉が暴走して大爆発が発生し、研究所は消滅して直径数キロのクレーターが形成された。

報告を受けた帝国からの調査隊が発見したのは、クレーターの中心部分にて蹲る一人の少女であった。

少女を尋問した結果、この少女が異世界人である事、突然元の世界からこちらの世界へと転移したという事だった。

「・・・魔導炉の暴走及び大爆発の詳しい原因は未だに不明のまま。何分研究所の生存者が皆無の為、調査も捗っておりません。学者達の知見に拠れば、おそらく魔導炉の爆発のエネルギーが偶然こちらの世界とあちらの世界を繋げてしまい、結果この者がこちらの世界へ転移したのでは無いか、と推論づけております。意図していないとはいえ、結果として異世界召喚になってしまった事、重ね重ね我が帝国の落ち度でございます!」

「・・・・事情はわかりました。貴方の発言には全く偽りはありませんでした。今回の異世界召喚は、偶然に偶然が重なった不慮の事故であると認めます。」

ルイーゼは無言で頭を下げる。

「して、ルイーゼ。事情は理解しましたが、此度の使節団に異世界人を随行させたのは何故ですか?」女神の質問は続く。

「今回の使節団派遣は、勿論フォーチュン王国との友好関係の構築及び貿易だったのは確かです。しかしそれ以上にここフォーチュンが創造神様の加護と祝福を受けた土地であるからです!元々こちらの過失にて異世界より召喚してしまった以上、本来なら我々が元の世界へと送還しなければならないのですが、残念ながら我々にはその方法がありません。フォーチュンならリオン陛下から創造神様にお願いして頂いて創造神様のお力でこの者を送還して頂けるのでは無いかと考えたからで御座います。」なるほどね。一応確認してみるか。

「・・・マーフ。創造神の力でこの少女を地球へと送還出来るか?」

女神は困った様に肩を竦めて、

「・・・残念ながら其れは創造神たるこの私にも不可能です。」

其れは無情なる宣告だった。

次回までに異世界人の名前考えておくからね〜

(名前考えるのは難しいよね)

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