リオンだけ食べれない・・・・・
呑ませまくります!
プーさん達との朝食を終えると、俺は毎日恒例のヒルダの報告を受ける。
最近はヒルダの偵察機のお陰で、魔道具からのエマージェンシーよりも早くヒルダからの報告による注意喚起のほうが先になった。
「報告致します。ダンバス帝国から10名程の人間が東の入江へ移動中です。行く先は入江に設けられた帝国の港と思われます。」相変わらず簡潔にして要点を得た報告だ。
「・・・して、連中の目的は何だと思う?」
「常識的に考えますと、港にて船に乗って、入江の何処かへと上陸するものかと。但し高確率で入江の南、我らフォーチュン側へ上陸すると思われます。」やはりね。
ダンバス帝国は1000年前の一件でガクブルして、フォーチュンとの国境線を閉じたんだけど、それが実に徹底していたんだ。何とフォーチュンとの国境線沿いを全て高い城壁を築いて物理的に不可侵にした。だからダンバス帝国がフォーチュンに来るには、南のルフラン王国経由か、東の入江経由で船で来るしかない。
ヒルダの報告によると、どうも帝国の10人はダンバス帝国からの使者らしい。フォーチュン国内に到着するまで凡そ2週間はかかるから、暫くは高みの見物だな。
一日は過ぎるのは早い。
時刻はもう夕方、またまた扶養家族達との宴の時間だ。
最近揚げ物が続いたから、今回は比較的アッサリしたものが良いだろう。
二つの鍋を用意する。
一つはしゃぶしゃぶ。ポン酢と好みでもみじおろしか大根おろしを添えて。
もう一つの鍋は渋く柳川鍋だ。
旨みたっぷりのドジョウに最高のゴボウの組み合わせはまさに至高の一品!みんな酒が進むぞ〜!
ではいざ開幕〜
「リオン!しゃぶしゃぶも美味いのじゃぁー!このポン酢ともみじおろしで食べると、焼酎が止まらないのじゃぁぁ!」
「リオンさん!ポン酢のお陰で凄く食べやすいですぅ♡ウィスキーどんどんお代わりですぅ!」
「リオン様。柳川鍋ってアッサリしていてそれでいて凄く美味しいです。あ、梅酒サワー追加です。」
「・・・・しゃぶしゃぶ・・・柳川鍋・・・どちらも捨て難い・・・両方どんどんお代わり・・・焼酎もボトルごとお代わり・・・。」
「うわ〜〜ん!もう私は肥満だ!あぁそうですよ!どうせ私はデブですよ!どうせ一生デブならせめて食いまくって死んでやる〜!ええい!お代わりを持て〜!!」
「リオン神様!しゃぶしゃぶはポン酢というものと大根おろしの組み合わせで凄くアッサリと食べられます!この柳川鍋もドジョウとゴボウの組み合わせはまさしくレジェンドなのです!もう私は死ぬしかありません!」
この程度で死なんでいい。
どちらの鍋も大好評だった様で何よりである。
そして・・・・
やはり全て食べられたのよ・・・・そのうち俺餓死するかも。
また俺はご飯にふりかけ><
ぴえん・・・
相変わらずリオンは食べられない。




