アカデミー賞主演女優賞!?
女神は決して無能では無いのです(o・・o)/
マーフと共に亜人達の元へ急行した。
因みにバハムートは城へ一足先に帰還してもらった。
すぐに避難民達が視界に入る。
「でわでわ、マーフちゃんの一世一代の、大芝居〜!」
いよ!千両役者!
途端にマーフの姿が掻き消えた。
俺はそのまま亜人達の元へとむかう。
刹那、
眩い光と共に上空から何かがゆっくりと降臨してきた。
亜人達は一斉に上を見上げる。その間に俺も近くに身を潜める。
やがてその何かは人型をとっていく。
あっという間に其れは神々しい女神の姿となった。
『この場にいる、全ての者たちよ。私はマーフ。この世界を創造せし存在です。』俺達全員の頭の中に厳かな声が轟いた。
ポカーン(º ⌓º )俺は思わず一瞬フリーズしたぞ。
初めてマーフが女神に見える!
亜人達は全員平伏しているよ。
もうアカデミー賞主演女優賞はアンタのもんだよ!!
素のダ女神とのギャップがあり過ぎる。
『あなた達が受けた仕打ちは同情するに余り有ります。あなた達にはここフォーチュンの地を安寧の地として暮らしなさい。』女神が俺をチラリと見て目配せした。どうやら俺の出番らしいな。俺はマーフの隣に転移した。
『この地は最早死の大地に非ず。創造神の祝福によって新たにフォーチュンという名の豊穣の大地となったのです。』
うーん。非の打ち所のない女神っぷりだ・・・・
「ここにいる者の名はリオン!女神マーフの加護と祝福を与えられこのフォーチュンの国王に任ぜられし偉大なる指導者です!このリオンは私の代理人として、あなた達を正しく導いてくれるでしょう。彼の言葉は創造神たる私の言葉であると心得なさい。」マーフは初めて『声』で亜人達に呼び掛ける。
亜人達は全員平伏したまま、
「リオン様〜!どうか我等をお導き下さいませ〜〜!!」
大合唱。幾らなんでもやり過ぎだダ女神。
『それでは神託は以上です。どうかあなた達に一層の幸あらんことを。』そうしてマーフは再び神々しい光と共に天へとゆっくり昇っていった。そして突然掻き消えた。
『リオンさん。一足先に城へ転移しましたぁ♡あとよろですぅ。』面倒事全部丸投げされた・・・
致し方ない。亜人達との話し合いといきますか。
次回、「亜人達を異世界知識で翻弄する」の巻。




