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異世界でも〇〇は悪魔の魚

たしかに地球だとアレを食べる人間は日本人かギリシャ人くらいだったような・・・。

ではランチも終わったから出かけるかな(。・_・。)ノ

ちょうど今頃は午前の漁も終わって海エルフ達は遅い昼食中だろうから、デザートを差し入れしてやろう。


・・・うん。

転移したら、(やはりというか)シエラ達はランチを爆食しまくっていました。

見れば早速シエラが走って俺の元へやって来たぞぅ!

一応エルフ達はプーさんだから、ランチメニューからワサビ系は抜いておいたよ(。•ᴗ•。)♡

シエラは激しいジェスチャーで、

「リオン様昼飯どれもこれも美味いな!胡麻豆腐ってのはプルンプルンな食感で、甘味噌ダレがまたたまらねえぜ!茶碗蒸しなんてもう皆んなで取り合いしても〜大変だったんだよー!いなり寿司もすげぇうめぇしさ〜。けんちん汁に至っては完食しちまったよー。」

と、やりきった感全開で満足感をアピールしてます(*^^*)

「それは良かった。ならデザートはどうする?実は変わり種のデザートを用意したんだけど、前回の生のフルーツでも良いし、試しにシエラに試食してもらおうと思ったんだよ。」

そう言って俺はアイテムボックスから『例のモノ』を取り出してシエラに渡した。

だがシエラはソレを見て頭に?マークを浮かべている。

「・・・リオン様ぁー。これがデザートなのかぁ?どう見ても金属の筒にしか見えねぇんだけどさぁ。」

そう!俺がシエラに渡したのは、何を隠そう!以前何かと騒動を巻き起こしたアノ!

フルーツのシロップ漬けの缶詰めじゃあ!

未だに頭に???マークを浮かべてるシエラを尻目に俺は缶詰めのプルトップに指をかけて、ポシュッっと缶詰めを開けた。

すると缶詰めからはフルーツとシロップの甘〜い甘〜い素晴らしき香りが・・・。

(当然)犬顔負けの嗅覚を誇る海エルフ達が光の速さで缶詰めに群がってきおった!

シエラが早速俺に詰め寄る。

「リオン様ぁ!なんだいなんだいコイツはー!すげぇ甘くて良い匂いじゃねぇかぁ〜♪今すぐ食べてぇよー♡」

・・・うん。

シエラ達海エルフの反応を見ると・・・試食の必要はなさそうだな。

ならばとアイテムボックスからパイナップル、桃、ミカン等の缶詰めをじゃんじゃん出してシエラ達にプルトップの開け方をレクチャーした。

第二次缶詰め戦争の勃発じゃあ!


「リオン様すげぇうめぇよぅ♡生の桃とはまたひと味違う美味さだぁー♡残ったシロップも美味いよぅ〜♪」

だーかーらー!

ソレ(勿論シロップ)は本来捨てるモノだぞぅ!

幾らエルフ達は糖尿病にならないとはいえ!目の前でぐびぐびとシロップ飲み干されると、見ていて胸焼けするぞぅ!

・・・という俺の葛藤を他所に、現在この場所は海エルフ達が缶詰めを貪っている為、再びの阿鼻叫喚状態でごわす・・・。

しかも皆さんもれなくシロップを飲み干しておりますm(*_ _)m


しかしながら(当たり前だが)シエラ達エルフもまた胃袋は有限な訳で・・・。

ようやくエルフ達は満足( ¯﹀¯ )して、第二次缶詰め戦争は終結と相成りました。


やれやれ・・・。

漸く落ち着いたところで、俺はシエラにここに来た本来の目的を果たすべく話しかけた。

「シエラ。実は折り入って頼みがある。漁に出たら、海底の岩と岩の隙間にこういう生き物が居るはずだ。この生き物も獲ってほしい。」

そう言いながら、俺はアイテムボックスからソレを取り出してシエラに見せた。

瞬間!

シエラは物凄く嫌そうな顔をして、

「げぇ!?リオン様ぁ・・・それってまさか・・・あっ悪魔の魚じゃねぇかぁ!?よりによってなんでそんなゲテモノを欲しがるんだい?だいたいあんなウニョウニョしたモノなんて、使い道なんてないだろうがよー!それに奴らは中々に厄介なんだよなー。近付くと吸盤で絡みついてきやがるし、やられそうになると墨吐いて逃げやがるし、鬱陶しいったらありゃしないんだよー。」

ふーむ。

どうやらこの世界でもこの生き物は悪魔の魚として認識されている様だな。

まぁバレバレだと思うけど、所謂タコなんだよね。

いや元日本人としてはタコ食べたいのよ。

今までは地球から態々召喚してたけど、この世界のタコも食べてみたいのが人情なのだ!

なので俺としては、シエラ達に『蛸壺』を使った漁を教えるつもりだ。

「シエラ。コレを使えば、簡単に獲れるぞ。」

とシエラに手渡したのは前世ではお馴染みの蛸壺。

とはいえ要するに手頃な壺にロープを結び付けて、ロープの反対側に水に浮く物(所謂ブイ)を付けて、壺を沈めるだけの事だから、ぶっちゃけこの世界でも充分再現可能だ。

タコという生き物は(本能的に狭いところに入りたがるから)まさしくこの蛸壺を仮に10沈めると、翌日にはだいたい最小でも3〜4個くらいの蛸壺にタコが入っているんだよ。

コレならシエラ達が態々タコと格闘したり、墨を吐かれたりしなくても安全にタコが獲れるって寸法だ!

獲れたら蛸壺ごとシエラのマジックバッグに収納すれば無問題。

シエラ達はマジックバッグから代わりの蛸壺を出してまた沈めればまた翌日にタコが獲れる訳だ。

と、言う事をシエラに話した。

シエラは未だに、(特に食べる事に対して)半信半疑だったものの、一応蛸壺漁そのものには同意してくれた。


まぁ後はシエラ達に期待だ!


まる。

タコ美味しいですよね♡

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