リオンと皇妃の掛け合い漫才
まさしく皇妃はリオンの天敵
さてさて内見しようとしたら!
まさかの事故物件だった件・・・。
この物件って、アノ!
車輪の無い馬車の一件で、無茶な反対意見をゴリ押ししてきた皇帝のアホの弟の屋敷ではないか〜〜!!!
内見に同行していたルイーゼがしたり顔で、
「リオン様のおっしゃる通りです。まさしく事故物件です。しかしながらリオン様以外にこの事故物件を所有する事は叶いませぬ。はっきり言って誰も所有したがらないのです。まぁだからこそ空き物件なんですけどね。まぁ中は綺麗に清掃致してますからノープロブレムです!」
ぐぬぬ・・・。まさしく俺直伝のゴリ押し戦術!
ルイーゼも成長したのぅm(_ _)m
ルイーゼの言葉通り、メイとロゼッタによって屋敷中に飛び散った肉片やら血液やらは綺麗さっぱりと清掃されていたんだけど・・・。
気分的にはやはり釈然としないのよ( ̄▽ ̄;)
まぁ前世の日本みたいに怪奇現象が起こる事も無いとは思うけどね。
起きても俺の浄化魔法で『除霊』出来ると思うし。
実際問題俺はこの屋敷にはまず滞在しないしね(´・_・`)
あくまでも『形式的』に屋敷を皇帝から下賜されましたよーん、という事実が重要な訳だし。
管理もルイーゼに丸投げすれば無問題!
ということで有り難く拝領する事にしました(*^^*)
で、内見を終えた俺はルイーゼと共に再び(鬼の)皇妃の元へ帰還しました。
だが帰還するなり(悪魔の)皇妃から非情なる肩掴み攻撃を喰らった!酷い(;´Д`)あと痛い痛い痛い!!!
皇妃は右手で俺の(繊細なる)肩を掴みながら左手で自らの口元を隠して、
「・・・待ち侘びておりましたわよリオン王。とりあえず挨拶代わりに肩をギリギリと締め上げて差し上げますわ〜♡♡」
(゜Д゜)ゴルァ!挨拶代わりにオノレは相手の肩を締め上げるんかーい!!だから痛い痛い痛いよーん!!
漸く肩から手を離した皇妃は、(相変わらず優雅に)口元を隠しながら、
「・・・まぁ今日のところはこの位で勘弁して差し上げますわよ♡」
って時代劇の三下のセリフかよ!
「勿論冗談ですことよ♡皇妃ジョークですわよ〜♡」
だから冗談やジョークで俺はめちゃくちゃ痛い目にあったんかーい!
そんな俺の非難も何処吹く風。お構い無しに皇妃はマイペースに話を続ける。
「やはり一日一回はリオン王の肩を掴まないと調子が出ませんわね〜♡しかも握力の鍛錬にもなって一石二鳥ですわ〜♡」
ひでぇ!相変わらずの理不尽大王な皇妃・・・。
横でルイーゼが必死に口パクで「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」しているし。
「さて冗談はこのくらいにしてそろそろ本題に入りますわね。」
俺とルイーゼのリアクションを完璧かつ華麗にスルーしやがった皇妃は、相変わらず口元を隠しながら、
「実はリオン王に事故物件・・・ッゲフンゲフンッ!中々の屋敷を下賜したからには、当然優秀な使用人を手配しなければと思いまして、実は既に募集をかけておりましたの。」
やはり事故物件を押し付けたな皇妃よ!
俺の憤りを尻目に皇妃は、
「驚くなかれ!その募集に対して応募が殺到したんですわよ〜!!まさかの倍率ドン!さらに倍!どころの話じゃないんですわよ〜!その倍率はなんと(@_@;)!10倍越えなんですのよ〜!!まさしくインド人もビックリですわよ〜!」
・・・なんか・・・皇妃の言い草が・・・昭和の某クイズ番組のラストを思い浮かべるのは気の所為かな?
いや気の所為だ!・・・多分。
さておき、話を戻すと、『使用人』だとぅ!?
ここは是非とも問い詰めなければなりますまい!
「・・・皇妃殿。」
さながら某相棒で、主人公の二人組に対して対抗心むき出しの某捜査一課の熱血刑事みたいに皇妃を問い詰める。
「皇妃殿。一体全体どういう事ですかな?」
という問いに対して、まさしくキョトンッとしている皇妃。
どうやら設問の意味を理解していない様だ。
再びの問い。
「皇妃殿。下賜されたばかりの屋敷に、何故使用人が必要なのですかな?」
そこまで問われて、漸く得心がいったのか、皇妃は両手をポンッ!と叩くと、
「ああっなるほど!考えてみたらそこのところの説明を端折っておりましたわね〜♡これはまさしくうっかり八兵衛でしたわよ〜♡ではでは〜♡それも含めて〜!続きは次回!ですわよ〜!」
おい待て!
ナレーションにまで進出するのかこの皇妃は〜!!!
ぐぬぬ・・・。
・・・やはり皇妃の所為で宴に行けなかった




