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缶詰めで盛大に自爆したリオン・・・。

リオンはなんでも召喚出来るのです

エルフ達の間食に付き合わされた後。

やはりというか、シルフィーからフルーツの缶詰めを強請られたよ。

「リオン神様!この缶詰めという神の食べ物を是非とも他の村のエルフ達に食べさせてやりたいのです!どうかどうか偉大なるリオン神様の大いなる慈悲をもって何卒缶詰めを我等エルフ達に下賜してくださいませ!」

・・・それはいいんだが・・・。

同時進行で俺に抱きついて強烈なるお胸様攻撃を仕掛けてくるっていうのはどうなのよ。

相変わらずシルフィーはあざといのぅ。

まぁたしかに他の村のエルフ達が缶詰め食べられないのは不公平なのは確かだな。

やむを得ない。

シルフィーの要求通りに、俺はシルフィーのマジックバッグに大量のフルーツ缶詰めを収納して、シルフィーの差配で適宜各村に配送させる事にした。

やはりエルフ達は例のありがたやー踊りを踊っていた。


さて漸くエルフ達のメシタカりが一段落した俺だが、残念ながら安息は訪れなかった・・・。

理由はもうお馴染みの、鬼より怖い皇妃からの呼び出しだ!

ガクブルで皇妃の元へ・・・。

行ってみると、皇妃とルイーゼは二人で優雅にお茶会の真っ最中でした(*^^*)

皇妃は相変わらず口元を扇で隠しながら、

「ごきげんよう。リオン王。態々お呼び立てして申し訳ありませんわね〜。」

やはり申し訳なさの欠片も感じない態度で皇妃はそうのたもうた。

ルイーゼは両手を合わせて必死にごめんなさいのポーズをしている。

俺の複雑な心境にはお構いなく皇妃は、

「リオン王は御多忙でしょうから単刀直入に申しますわね。実は私先程またまた頭にキュピーンッ!と稲妻が走ったんですわよ〜!それによるとリオン王は円筒型の金属製の筒状のナニカを所持しており、その中にはとてもとても美味しい様々なフルーツの甘〜いシロップ漬けが入っていると天啓があったのですわよ〜!さあリオン王!当然身に覚えがありますわよね〜!これだけネタが挙がっていながらなおも惚けるというのなら、私リオン王をフルボッコに致しますわよ!さぁ!さっさとフルーツのシロップ漬けを出しなさい!!」

・・・ぐぬぬ・・・相変わらず皇妃のニュータイプ能力は正確無比だな・・・。侮れん・・・。

いやそれよりも!俺をフルボッコにすると脅して缶詰めを要求するなよ!

別に脅迫しなくても缶詰めくらい献上するから!

・・・という訳で俺は二人のテーブルの上に各種フルーツ缶詰めを出してやった。

ついでに中身をそのまま食べるのもアレなので、お皿を複数用意した。

皇妃もルイーゼもニコニコしながらプルトップを開けていく。

そして次々と中身をお皿に移していく。実に手際がいいな。

いつの間にか忍者執事のセバスチャンが紅茶の準備を完了していた!これまた手際がいい!いつの間に・・・。

なし崩し的に缶詰め試食会兼皇妃とルイーゼのお茶会が始まったのであった・・・。


「コレは非常に美味しいですわよ〜♡リオン王!こんなにも美味しい食べ物を私達に内密にしていたなんて酷いですわよ!この桃のシロップ漬けの美味しい事と言ったら♡まさしく甘露ですわぁー♡うーむ、コレは紅茶がどんどん進みますわよ〜♡」

「リオン様!れっきとした妻である私にも内密にしていたなんて酷いです!まさしく悪魔の所業です!リオン様にとっての私のお胸様はその程度だったのですか!」

言いながら俺にお胸様を押し付けるルイーゼ・・・。

ムニュゥゥゥ♡

いや実に気持ち良きお胸様でござる・・。

じゃなくて!

「・・・二人とも勘違いしている様だが、ソレは本来は保存食だぞ。本来なら軽々に食べる事は許されない食べ物だ。その器に入っている限り、優に3年は日持ちするからな。あまり軽々しく食べるのは控えて欲しい。」

言われた二人は見事なまでにハニワになったよ。


しばらくして漸く再起動した二人は、二人とも絶叫した。

「!?!?リオン王!今なんと言われたんですの!?あれほど甘露で美味しいフルーツが?さっ3年も保存出来るんですのぅ!?そんな事普通は有り得ませんわよ!!」

「リオン様母の言う通りです!麦等の穀物ならいざ知らず、野菜やフルーツ等の生鮮食品が3年も保存出来るなんて通常は絶対に有り得ません!!普通は数日持てば御の字で、下手したらその日に痛み始めます!リオン様はご自分が如何に非常識な存在なのか自覚すべきです!!」

・・・皇妃の言い分はまぁ妥当だけどね・・・。

だがルイーゼよ・・・気持ちは分かるけど、ついでに俺をディスるのはやめてくれ・・・。結構ヘコむぞぅ_| ̄|○


さて俺を散々ディスっている間に二人は紅茶とともにフルーツのシロップ漬けを完食してしまった・・・。

とここで!やにわに皇妃が目にも留まらぬ早業で俺に近ずくと、またしても俺の肩を掴んできやがった!

だ〜か〜ら〜!痛い痛い痛いってぇー!!

皇妃は(俺の肩を激しく掴んで締め上げながら)何故か顔はニッコリと微笑みながら、

「リオン王。このフルーツのシロップ漬け、大変に甘露で美味しゅうございましたわ〜。しかもこれほど美味しい食べ物が、なんと3年間も保存出来るなんてまさしく驚天動地ですわよ!」

だから早くその手を離さんかい!痛い痛い痛い!!ギブギブ〜!!

皇妃は(器用にも)右手で俺の肩を掴みつつ、左手で扇をシュパッと広げて口元を隠して、

「・・・まだまだこの手を離す訳にはいきませんわよ〜!実はさっきフルーツのシロップ漬けを食べている時にまたまた私の頭にズキューンッ!と稲妻が走ったんですわぁー!この缶詰めという世紀の大発明、中身が甘い物だけである筈がないと!必ずや他の食材の缶詰めも存在している筈だと!私の直感に間違いはありませんわよ!さぁさぁリオン王!キリキリと白状しなさい!いやさ、今すぐ私とルイーゼ、後ついでに皇帝に全種類の缶詰めを献上するんですわよ〜!!」

・・・相変わらず阿漕な皇妃・・・。そしてやはり相変わらずの皇妃のニュータイプ能力・・・。

あとどうでもいいけど皇帝はついでかよ!

だがしかーし!皇妃に肩を捕まれている現状では俺に拒否権は無かった・・・。

やむなくアイテムボックスから各種缶詰めを出して皇妃に献上した。

まぁ流石に前世の全ての缶詰めは無理なんで、わりとポピュラーな鯖の水煮、鯖の味噌煮、イワシの油漬け(所謂オイルサーディン)、カニ缶、ホタテの水煮、コンビーフ、乾パン(氷砂糖入り)、あとは各種パスタソースなんかの缶詰めを出した。

「・・・とりあえずこのくらいで如何ですかな?また要望があれば出しますから。」

言われた皇妃はニッコニッコしながら、

「まぁさしあたってはこれくらいで勘弁して差し上げますわよ〜♡今すぐ試食会といきたいんですけれども、今のフルーツのシロップ漬けですっかりぽっこりお腹になってしまいましたわ〜♡なので後で夫ノワールとルイーゼの三人で改めて試食致しますわよ〜!」

こやつら缶詰めを肴に酒盛りする気満々だなオイ!

前世の日本の肉体労働者じゃあるまいし!

高貴なる皇帝一家にしては絵面がシュールだぞぅ!


こうして皇妃の所為でHPをゴリゴリと削られた俺は、激しく痛む肩を押さえながらトボトボと嫁達にランチを餌付けすべく一人寂しく飛空艇へと帰還するのであった・・・。

(-∧-)合掌・・・

この世界最強の攻撃は、皇妃の肩掴みじゃあ!

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