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事件の後始末

後片付けも大変なのです。

ではここで状況の整理及び彼我の戦果と損害を記載しておく。



ダンバス帝国側


港町フォーバス(皇妃の鶴の一声でこの名前に決定)

犠牲者 653名(抵抗した為見せしめの為に斬って捨てられた)

解放された人質 5842名

(但し多数の女性が敵兵による強姦被害を受けている模様)

(男性も敵兵より虐待を受けて負傷者多数)

その他町の6割の建物が全半壊

拿捕された船舶 全て奪還



トリマ王国側


第1船団(港に停泊していた船団を便宜上そう名付けた)

鹵獲 118隻

乗組員 6280名 全員捕虜として拘束



第2船団(入江の沖合にて待機していた船団)

ミオとアクアの併せ技によって、港周辺に叩き付けられた

大破 105隻

乗組員 正確な数は不明なれど概算で1万人弱

全て戦死 生存者無し



港に上陸した陸戦隊

戦死者 4049名

生存者 1(アルド)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


しかしまぁ酷い損害だな。

復興と再建の事を考えると後で皇帝と皇妃の胃に穴があくレベルだぞ。

とりあえず人質達の中で負傷者を回復させる必要があるな。

まぁエリアヒール1発で済むんだけどね。

エリアヒール!

全員(欠損部も含めて)全回復した。

「おぉー!?あれだけの傷が一瞬で治った!?奇跡だぁー!!」

「な!?アイツらに潰された俺の目がぁぁぁ!!見える!?見えるぞぅ!!!」

「何と・・・!?長年悩まされてきたワシの腰痛がすっかり良くなったのじゃあ!!!」

それは今回の事件とは関係ないだろうが!

・・・まぁさておき、コレで負傷者は無事回復した訳だ。

後は捕虜の扱いなんだが・・・。

「ルイーゼ。コイツらの処遇だけど、どうするのがいいと思う?」

捕虜の処遇となると、政治的要因も絡むからね(*^^*)流石に俺の独断で処理する訳にもいかない。

ルイーゼは暫し瞑目した後、静かに目を見開いて、

「・・・幾つか腹案があります・・・。これから申し上げますので、是非ともリオン様のご意見を頂きたいのです。」

成程。俺の意見を判断材料にしようという訳だな。

「是非ともルイーゼの腹案を聞かせて貰いたい。」

ルイーゼは頷くと、

「・・・まず1つ目は、このままここフォーバスで捕虜の拘留を続ける案。しかしながらコレは明らかに下策と思われます。何故ならばこの町の住民は彼等から酷い虐待を受け、更に多くの女性が彼等から乱暴されました。住民は彼等に対してまさしく恨み骨髄でございます。拘留を続けた場合、早晩住民達によって私刑が行われる公算が極めて高いと推測されます。彼等は確かに言語道断の所業をしましたが、我等ダンバスが同じ事をしていい道理がありません。」

相変わらずルイーゼは立派な信念を持ってるな。所謂、『罪を憎んで人を憎まず』って奴だ。

「・・・続けてくれ。」

「はい。2つ目の案は、彼等を帝都に護送して拘留する、という案です。帝都城内の牢獄であれば、少なくとも不当な扱いはされないかと。ですがこの策にも問題があります。他ならぬリオン様の兄君の事でございます。アノ兄君の性格を考慮致しますと・・・今すぐ俺様を釈放しろ!とか、今すぐ俺を含めた捕虜全員を解放しろ!等と無茶な要求をしかねません。実害は無いとはいえ、間違いなく父と母の胃に穴があきます。実害が無い分、策としては中策といったところでしょうか。」

ふむふむ。ルイーゼも中々考えているなぁ。

「・・・そして最後の案ですが・・・。正直リオン様に対して申し上げるのは非常に気が引けるのですが・・・。」

そこまで言ったルイーゼは徐にスピード土下座を決めた!

「申し訳ございません申し訳ございませんリオン様!私の未熟な頭脳では、リオン様及びフォーチュンにて拘留するのが最も最上の策であると導き出されたのでございます!どうかお許しくださいませ!」

・・・成程。ルイーゼはソレを最上の策だと判断した訳か・・・。

まぁそれ自体は悪くないよ。

だが未だルイーゼは俺の無限の魔力を見誤っている様だな。

では!ルイーゼに模範解答を開陳してしんぜよう!

「ルイーゼ。実はもっと良い策があるんだ。捕虜はアルド含めて俺が転移魔法でトリマ王国に運ぶ。無論兵士達の死体もアイテムボックスに収納してトリマの城に捨ててくる。そして俺はトリマ王国の国王に対して宣戦布告文を手渡してくる。まぁ問題があるとすれば、ルイーゼや皇帝、皇妃にトリマ王国と戦争する覚悟があるかどうかってところだな。」

そう!戦争ともなると軽々に判断出来ないのが難しいところなんだよな。

ルイーゼは1枚の紙片を俺に手渡して、

「・・・実は母からこれを預かっておりまして・・・。ともかく中をお改めください。」

促されるまま紙片を開くと・・・。

『リオン王。貴方がコレを読んでいるという事は、事は成就した。しかしながら厄介な政治的課題が発生した、という状況であると推察致します。というのも先程またしても私の頭の中に啓示があったのでございます。詳細は省きますが、私は啓示を信じてここに一時的に帝国の全権をリオン王に委譲致します。尚コレは皇帝陛下の了承を受けております。』

・・・手紙の文面は、『○○ですわよ〜♡』じゃ無いんだ・・・。

「ルイーゼ。皇妃から正式に帝国の権限を委譲された。だからさっきの策を実行させてもらう。」

ルイーゼに紙片を渡して早速俺は死体をアイテムボックスに収納して、アルド含めた捕虜全員を連れてトリマ王国の城に転移した。

転移した捕虜全員はハニワ状態だ。とりわけアルドは、

「なぁっ!!!??こっココはまさかトリマ王国!!?おいっ!!リオン!?てめぇ一体どんなまやかしを使いやがったぁ!?なんでてめぇにこんな事が出来るんだよぉぉぉぉ!!」

相変わらずウザイ兄だ。

ぎゃんぎゃん喚いてる兄を放置して、俺はアイテムボックスから死体をぶわーっと出して山積みにした。

更にヘボ国王のところに転移。

転移したらどうやらヘボ国王は臣下から何やら報告らしきモノを受けている様だ。

いきなり謁見の間に現れた俺に対して早速警護の騎士が誰何してくる。

「きっ貴様何故いきなり陛下の御前に現れた!?怪しい奴め!何者だ!」

俺は問答無用でビームサーベルでこの騎士の首を跳ねた。

そして唖然としているアホ国王に近づき、宣戦布告文を渡して、

「本日、ダンバス帝国及びフォーチュン王国は!トリマ王国に対して宣戦布告するものである!尚、先日のトリマ王国のフォーバス湾における狼藉は許し難い暴挙なれど、格別の慈悲を持って特別に赦して遣わす。だが其方の差し向けた船団の内、半数は我等によって撃沈された!残り半数は我等が拿捕した!左様そう心得よ!」

そこまで宣言したところで、漸く再起動したアホ国王は、

「・・・いきなり謁見の間に侵入しただけでは飽き足らず、根も葉もない悪口雑言の数々・・・。この!無礼者めがぁぁぁー!!皆の者出会えい!出会えぇぇぇーい!!」

おぉー!まさに時代劇の様にワラワラと斬られ役達が湧き出てきた!

シビれるぞぅ♡

だがしかし!今日のところは勝負は預けておく!

国王以外にエリアスターン!

この城内において、国王以外は全員麻痺したのだ。

見れば国王は腰を抜かしていた。股間もぐっしょりと濡れている。

国王は錯乱状態で、

「余はトリマ王国の国王だ!皆が余にひれ伏さねばならないのだ〜!!なのに何故貴様はひれ伏さないぃぃぃぃ!?」

ココに哀れな裸の王様が1人・・・。

「俺は憚りながら、創造神の代理人だ!その事、ゆめゆめ忘れる事無き様にな・・・。ああ、そうそう。俺が海の精霊に命じておいたから、今後トリマ王国は船の航行は不可能になったからな。トリマ王国国内の港はおろか、海岸線全ては海が激しく時化るから残念ながら船の運用は無理だ。」

言うだけ言って、俺は飛空艇に転移しましたとさ♡

続く。




おのれー!バカ兄貴の所為で宴までいけなかった(´;ω;`)

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