リオンは毎回皇妃に振り回される(泣)
エルフに毎回餌付けするリオン♡
さて日暮れまでまだ時間があるから、ひとつシルフィーの村に寄り道して行くかな。
そろそろまた料理を下賜してやらないとね。
ヒョイッ！と転移すると、何故かシルフィー以下お付達まで既に跪いて待機しておりました。
？コイツら俺がこの村に来る事を予期していたのか！？
俺の心を見透かす様にシルフィーは、
「このシルフィー！憚りながら偉大なるリオン神様の妻でございます！ワイフです♡情婦です♡愛の下僕です♡なので最近リオン神様への愛の力で何処に居てもリオン神様の行動が予測できる摩訶不思議な能力に目覚めました♡」
なぬぅ！？皇妃に続いてシルフィーまでもが怪しげなスキルが覚醒しただと・・・！？
「実は先日リオン神様から高貴なる子種を授かった事で、私シルフィーはエルフからハイエルフへと進化致しました！より一層創造神様に近い存在になれました。どうやらそのお陰で新たなる能力に目覚めた様でございます！」
・・・たしかに言われてみれば・・・。
あの日激しい運動をする前と比べて・・・明らかに美しくなってるな・・・。
しかも(大きな声では言えないが)お胸様も大層豊満になっておられます♡
なるほど。悠里達が俺の眷属になったのと同じ理屈で、シルフィーはハイエルフになったという訳か。納得。
まぁソレ自体は悪い事じゃないからな。かえって好都合だ。
「シルフィー。なら話は早い。またエルフ達に料理を下賜してやろうと思ってこの村に来た。早速シルフィーのマジックバッグに料理を入れるから、エルフの各集落への配送の手配を宜しく頼む。」
言いつつ出したのは、先日シルフィー達に餌付けした水炊きのエルフver.、『キノコ鍋』だ。
シルフィー達には大好評だったからね(￣▽￣;)他のエルフ達にも高評価だろう。
予め(大量の)土鍋でよ〜く煮込んであるから、マジックバッグから出してすぐに熱々の具材が美味しく食べられるという寸法だ。コレまた大量の取り皿と大根おろし、ポン酢もマジックバッグに入れた。
収納したら改めてこの村の分をアイテムボックスから出す。
スープと野菜、キノコの芳ばしい香りに引き寄せられて、さながら公園でハトの餌を撒いたかの如く、村中のエルフ達がワラワラと土鍋の周りに集まってきた。
ここでまたしてもシルフィーが(偉そうにドヤ顔で)
「再び慈悲深きリオン神様からの下賜品です！高貴なるスープと至高の野菜！トドメに偉大なるシイタケとシメジ！これらがこの鍋の中で渾然となってもはや夢の味です！ドリームなのです！皆もリオン神様に感謝しつつ、よ〜く味わって食するのですよ！」
・・・相変わらず話盛りすぎだろう・・・そんなに大した料理じゃないぞ。
まぁさておき。村人全員に行き渡るだけの大量の土鍋と、大根おろしとポン酢に取り皿を用意して、さぁ皆の衆！どうぞ召し上がれ♡
うむ(´・ω・｀)毎度の事だが村人全員、まさしく貪り食っておりますm(*_ _)m
「王たま〜♡シイタケおいちいでち〜♡おかわりでち〜♡」
「王様〜♡野菜美味しい♡土鍋どんどんお代わり〜♡」
うむうむ、野菜限定ならコイツらの胃袋はムーやロゼッタ並に食うからな。
だが抜かりはなーい！
俺が無限の魔力でそれこそ無限に近い量の土鍋を調理しまくったのだ〜！
エルフ達よ！腹が破けるまで爆食しまくるがよい！
「リオン神様♡不覚にも土鍋が空になってしまいました♡是非とも新たな土鍋を下賜してくだされ〜♡」
「リオン神様♡こちらにも土鍋追加でお代わりお願い致します♡」
「リオン神様♡こちらはポン酢と大根おろしをお願い致します！」
既にシルフィーは村長にマジックバッグを預けて、エルフの各集落への配送を指示していたよ。
俺はついでに具材のなくなった土鍋のスープに醤油、みりん、少量の砂糖で味を整えて、ご飯を入れた雑炊を作ってエルフ達に振舞った。
コレまたあっという間に土鍋が空になってしまった(￣▽￣;)
エルフの食欲恐るべし！
まぁなんやかんやで、無事！エルフ達への餌付けはミッションコンプリートとなった。
そろそろ夕暮れ時だな。
では城に帰還致す！
一応シルフィーとお付達も連れて行かないとね♡
さ〜て、来週の○ザエさんは？
・・・ゲフンゲフンッ！もとい！今日の宴であ〜る。
・・・宴なんだが・・・。
・・・快盗ルイーゼは良いとして、何故か(鬼より怖い)皇妃エリザベートが(俺の城の)食堂に鎮座しておられます・・・。
ルイーゼが慌てて、
「リオン様申し訳ありません。どうやらまたしても母が例の謎の直感というか、啓示を受けたらしく、どうしてもリオン様の城について行くと言って聞かないのです。」
その皇妃は扇をヒラヒラさせながら、
「まあまあっリオン王。先程ぶりですわね〜♡実はね〜今回はどちらかというと料理よりもリオン王秘蔵の美味しいお酒が目当てなんですの♡先日頂いたあの美味しいお酒、もっともっと呑みたいんですの〜。あっ因みに帰る時のお土産も期待していますわよ〜♡」
・・・図々しいを通り越していっそ清々しいくらいに堂々と強請ってきやがった！
ぐぬぬ・・・。流石は皇妃！大陸最凶は伊達じゃないなオイ！
まぁいいか。
気を取り直して宴だ。
1品目はシンプルにオムレツだ。
シルフィー達にはプレーンオムレツ。
それ以外の面子にはタマネギと炒めた挽き肉を仕込んだミートオムレツだ。
ソースやケチャップをお好みで。
2品目はありきたりだが野菜炒めだ。
例によってシルフィー達にはエビとハマグリをふんだんに入れて炒めた海鮮野菜炒めを。
それ以外の嫁達には大量の三元豚で炒めた肉野菜炒め。
どちらもオイスターソースの風味が堪らんぜよ！
メインはジンギスカン。美味しいラム肉をドーム型の鉄板の上で野菜と共に焼きまくる。コレまた酒が進むぜよ！
スープは上品にお吸い物。具材はネギと麸のみ。最後の口直しに最適である。
酒は今回大魔神エリザベートが参加しておられますので、何時もの松尾純米大吟醸の他に、最高級ブランデーのXOと同じく最高級のスコッチ・ウイスキーのホワイトホースを用意したよ(*^^*)
では宴開始であ〜る！
「リオンよジンギスカンという料理美味いのじゃぁぁ♡ラム肉も野菜もいくらでも食べられるのじゃぁぁ♡松尾純米大吟醸お代わりなのじゃあ〜！」
「リオンさん肉野菜炒め美味しいですぅ♡オイスターソースの味付け最高ですぅ♡オムレツも美味しいですぅ♡松尾純米大吟醸お代わりですぅ！」
「リオン様オムレツ美味しいです♡お代わりです♡野菜炒めもお代わりです♡松尾純米大吟醸お代わりです♡」
「・・・ジンギスカン美味しい♡・・・お代わり・・・野菜炒めも肉たっぷり♡・・・コレまたお代わり♡・・・松尾純米大吟醸お代わり・・・。」
「ぬおぉぉぉー！足りぬっ！足りませぬぞぅ！リオン様ジンギスカンのラム肉のみどんどんお代わりですぞぅ♡ついでに松尾純米大吟醸ももっともっとお代わりですぞぅ！」
・・・やはり肉食系女子は暴走したか・・・。
「リオン神様♡相変わらずこのふわふわトロトロのオムレツ美味しいです♡海鮮野菜炒めは神の料理です♡お吸い物はもはややみつきになる味です♡松尾純米大吟醸お代わりです♡」
「美味しいよぉ♡ジンギスカンなんて生まれて初めて食べたよぅ♡オムレツもフワトロで美味しいよぉー♡松尾純米大吟醸お代わりだよぅ♡」
「相変わらずリオンちゃんの料理はとんでもないの！侮れないの！こうなったら気合いを入れて全ての料理を食べ尽くすの！いざ！突撃するの！」
「うむむぅっ！あべしなのです！ひでぶなのです！美味しいのです♡オムレツはフワトロなのです♡野菜炒めは野菜もお肉も絶品なのです♡ジンギスカンなんて疾風怒濤なのです！堅忍不抜なのです！捲土重来なのです！目玉親父なのです！速度違反なのです！松尾純米大吟醸お代わりなのです♡」
「お〜ホッホッホ〜♡漸くリオン王の幻のお酒にありつけましたわよ〜♡このホワイトホースという蒸留酒美味しいですわ〜♡ブランデーのXOに至っては甘くてまろやかでまさしく神様のお酒ですわ〜♡ソレにコレらのお酒を引き立てるリオン王の料理の数々！実に秀逸ですことよ〜！挽き肉たっぷりのオムレツといい、このジンギスカンといい、これらのお酒がどんどん進みますわよ！わらしもう死んでも悔いはありまへんわよ〜♡料理とお酒ろんろんもって来るんれすわよ〜♡」
いかん！？既に皇妃は呂律がまわらなくなっているでござる！
「・・・リオン様。料理もお酒も大変美味しいのですが・・・。母の状態がかなり危険なところまできてしまいましたので、父の分の料理を回収して、そろそろお暇致したく存じます。」
ナイスだルイーゼ！流石は皇妃と付き合いが長いだけあるな。
俺は皇妃自体にレビテーションの魔法をかけて、フヨフヨと皇妃を浮かせて、ルイーゼの部屋まで送った。
・・・食堂ですっかりやつれてボロボロになっていた皇帝は、あえて見なかった事にした(泣)
ヤレヤレ・・・。すっかり皇妃に振り回されたな。
毎度おなじみのぴえんをする余裕もなかったよ・・・。
なので！続きは次回じゃあ〜！
皇妃に宴を引っ掻き回されたリオン♡
