皇妃の権力掌握術
皇妃が復活すれば、それはそれでめんどくさい
ランチでお腹ぽっこりのルイーゼ親子。3人とも満足したみたいだ。
「はー♡!食った〜♡食った〜♡」
・・・皇妃よ・・・言いたくないけど、その仕草はオッサン臭いぞ!
「・・・ゴホンッ!さて腹も満たされた事でもありますし、ちょうどいいですからリオン王にさっき言いそびれたふたつめのお願いをしたいと思いますわね。」
例によって扇を口元で広げて微笑む皇妃。とてもつい先程まで深酒でグロッキー状態だったとは思えないな。
さてさてどのような無茶な『お願い』をされる事やら・・・。
「・・・お願いとは他でもありませんの。先日リオン王のお陰で私達と懇意にしている貴族の奥方や令嬢達には全てシルクが行き渡りましたわ。その方達も無事各々ドレスを仕立てる事が出来ましたの。」
アレはまさしく苦行だったなー・・・。
幾ら無限の魔力があっても、体力とスタミナは別物だと痛感したよ(*^^*)
「で、その奥方達と改めて親睦を深める為に、数人毎に何回かお茶会を開催致しましたの。で、その際に些か問題が発生致しましたの。」
ルイーゼが(心底申し訳なさそうに)
「その折に母はリオン王から父に献上された例の青い磁器を用いてお茶会を開催したのです。更にタチの悪い事に、参加した奥方や令嬢達に例によって思いっきり自慢しまくったのです・・・。」
・・・何故だろう・・・この時点でなんとなくオチが予想できるんだが・・・。
俺の危惧を尻目に皇妃はドヤ顔で、
「お茶会の参加者全員が唖然としておりましたわよ〜♡アレは気分爽快でしたわね〜!お陰で奥方達からの口コミで帝国中の貴族達の間でこの青い磁器の話題で持ち切りですわよ〜!オ〜ホッホッホ〜!計画通りシナリオ通りですわ〜♡」
この皇妃!何かよからぬ事を企んでいるぞぅ!?
と、ここで皇妃の目がギロリッ!と光ると!
「・・・という訳でリオン王。私の撒いた撒き餌で早晩私の・・・というより皇帝陛下の元にいずれ帝国中の貴族達が青い磁器を下賜して欲しいと泣いて縋ってくるに違いありませんわよ!なのでリオン王には是非とも必要量を満たすだけの青い磁器を提供して頂きたいんですの♡勿論タダでとは申しませんわよ〜♡農産物でも鉱物資源でもなんならルイーゼの身体でも出来うる限りの対価をお支払い致しますわ〜♡」
・・・今さりげなくルイーゼの身体とか言いやがったぞオイ!
横を見ると『ボンッ!!』という音と共に顔を真っ赤にしたルイーゼが両手を頬に当てながら、
「はっはははは母上〜〜♡いっいきなりそそそその様なだっ大胆な事を申されても〜♡こっ心の準備という物が〜♡」
うむ(´・ω・`)激しく腰をクネクネさせております♡
うーむ。ルイーゼのリアクションはともかく、青い磁器かー。
いやあるにはあるんだよね。
青い磁器に限らずフォーチュンの産物は一度全て(経済を回す為に)俺がお高く買い上げてアイテムボックスに収納、帝国との交易に必要な量をその都度商人にタダで下賜して、その代わりに帝国には可能な限りお安く卸すように指示している。
そうすれば商人も儲けられるし、帝国の人達はフォーチュンの産物を格安で入手出来る。これぞ清く正しいWin-Winという訳だ。
因みに青い磁器に関しては、未だ交易品にしてはいない。
つまり今俺のアイテムボックスの中には恐ろしく大量の青い磁器が死蔵されているという訳だ。
だからアイテムボックスから出すのは造作もないんだが・・・。
しかし対価にルイーゼの身体か・・・。たしかにルイーゼはお胸様も中々大きい・・・ゲフンゲフンッ!イヤイヤ!そもそもルイーゼとは何時でもヤレるから!
まっまぁ何か適当な農産物でも対価にしておこう!
「・・・了解しました。ルイーゼの裸・・・ゲフンゲフンッ!かっ身体はともかく、対価の事はまた後日協議するとして、青い磁器を必要なだけ提供させて頂きます。」
言いながら俺はアイテムボックスから大量の青い磁器を出し続ける。
相変わらず重労働だった・・・。
出した青い磁器は一旦ルイーゼのマジックバッグに収納したよ。
後日泣きついてきた貴族達に皇帝から下賜されるらしい。
コレでまたより一層皇帝陛下の権力が堅固になると皇妃はホクホクだったよ。
見ればだいぶ日も傾いてきた。
そろそろ嫁達に夜の宴を振る舞わないとね。
帰還致す!
ぐぬぬ・・・。宴まで書けなかった!




