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異世界で養蚕します

朝。いつものように嫁達に朝食という名の餌付けを行う。

今朝はいつもの焼いたトーストに、新作のリンゴジャム、ルバーブジャム、俺特製のニンジンを使ったキャロットジャムをたっぷり塗って食べてもらう。

そして、やはり俺特製の豚モヤシ!

モヤシをゴマ油で炒めて、豚肉を投入して生姜焼きのタレで味付けした逸品だ!

・・・嫁達はまた朝から呑みまくるんだろうな・・・。

気を取り直してザ・モーニングじゃあ!

はたして・・・

「リオン!?このオレンジ色のジャムは・・・!?なっなんとニンジンのジャムだとぉ!恐れ入ったのじゃぁ♡物凄く美味いのじゃぁ♡トーストとニンジンのジャムをお代わりなのじゃあ!」

「キャロットジャム美味しいですぅ♡豚モヤシも美味しいですぅ!ビールお代わりですぅ♡」

「私はこのルバーブジャムとトーストとビールお代わりです♡」

「・・・豚モヤシ美味しい♡・・・お代わり・・・ビールお代わり♡・・・。」

「フハハハ!リオン様♡私はジャムなどという軟弱な物など食べませぬぞぅ!私は豚モヤシとビールをどんどんお代わりだ〜!」

「リオン神様〜♡私とお付達にトーストとジャム全種類とビールお代わりです♡」

「うわぁぁぁーん!地球の時みたいな干からびたトーストじゃないよぅ!熱々で外側カリカリ、中はしっとりのトーストだよぅ♡このジャムも美味しいよぅ♡豚モヤシも最高だよぅ♡ビールお代わりだよぅ!」

「リオンちゃん!新作のジャムを作ったならまずこのミオに献上するのが筋なの!意地悪なの!ズルいの!罰として全種類のジャムを没収するなの!異論は認めないの!」

・・・何はともあれジャムも豚モヤシも嫁達は気に入ったようだ。


さて(例によって)絶賛お昼寝中の嫁達とは違って、俺は今日も今日とて仕事である。

(実はお昼寝する気満々だった)シルフィー達と共にエルフの村へと赴く。

「リオン神様♡此度はどのような御用向きなのでしょうか?」

というシルフィーの問いかけに俺は、

「いや、エルフ達に新しい特産品を生み出してもらおうかと思ってるんだ。」

言いつつ、俺はアイテムボックスからあるモノを取り出してシルフィーに渡した。

受け取ったシルフィーはフリーズした!

何を隠そうシルフィーに渡したモノは絹織物。所謂シルクなのだ!

そう!俺はエルフ達に養蚕をしてもらう事で、絹織物をエルフ達の特産品にしようと考えた訳だ。

因みにこの世界では、布地は庶民だとほぼ麻布で、金持ちや貴族、王族あたりでようやく綿花から作った木綿布で服を作る。

蚕の繭から作る絹は全く知られていなかったんだ。

無論この世界にも蚕は存在するんだが、前世の地球で言うところの品種改良されていない原種の蚕だから、繭の色が薄緑色なのよね。

勿論それはそれで美しい生地になるんだけど、色のバリエーションが限られるのは致命的だ。

だから俺は地球から白い繭の蚕を多数召喚した。

で、再起動したシルフィーだが・・・。

「リッリオン神様!こっこの布地は一体何なのですか!?この艶やかな光沢!スベスベで滑らかな触り心地!このような布地は今まで見た事がありません!」

してやったりと、俺はシルフィーに蚕を見せる。

「コレは蚕という蝶の幼虫だ。コイツがサナギになる時に作る繭から作った糸を織り上げたのがその布地だ。」

そう言うと、俺は早速集落のエルフ達に蚕の飼い方を指導して、俺の魔力ゴリ押しで養蚕の建物を建てて、ついでに村の近くに大規模な桑畑を作った。

エルフ達には見本として大量の絹織物を下賜して、糸車や機織り機も下賜したよ。

またまたエルフ達はありがたやー踊りを踊っていたよ。

うむ!エルフ達の養蚕ミッションはコンプリートじゃあ!


さてさてランチだ。

待たせるとまた嫁達から怒涛の催促が始まるからね( ̄▽ ̄;)

今回はズバリギョーザ祭りナリ。

ん?甘いよワトソン君。元来ギョーザというモノはそれこそ千差万別。ギョーザの皮の中はまさしく異空間なのだよ!

まずは極々普通のギョーザ。次からは変化球いくよ!

続いては中身が刻んだニンニクのみのニンニクギョーザ。

食後の口臭がエグいぜ〜!

次は豚肉の代わりにA5ランクのロースを使用した名付けて牛肉ギョーザ(リオンにはネーミングセンスが無い)だ!

皮の中に辛さ控えめのエビチリを詰めたエビチリギョーザ。

シルフィー達エルフの為の、ネギ、ニラ、キャベツのみの具材にラードを仕込んだ野菜ギョーザ。

ビールとチューハイ用意したらランチじゃあ!

「リオンよ相変わらずギョーザは美味いのじゃぁぁ!ニンニクギョーザは刺激がガツンッとくるのじゃあ!ビールお代わりなのじゃあ♡」

「リオンさんやはりギョーザ美味しいですぅ♡牛肉ギョーザとエビチリギョーザとビールお代わりですぅ!」

「リオン様♡私にギョーザ全種類とビールお代わりです♡」

「・・・エビチリギョーザ美味しい♡・・・お代わり・・・ビールお代わり♡・・・。」

「リオン様♡ヘビーなギョーザ祭りとはまさしく私の為の祭典ですぞぅ♡ギョーザ全種類とチューハイどんどんお代わりを持て〜!」

・・・食後のロゼッタには近づかないでおこう・・・主に口臭の問題で・・・。

「リオン神様♡我らエルフ達に配慮頂きありがとうございます♡私とお付達に野菜ギョーザとビールお代わりです♡」

「リオン様ぁぁぁ!どれも凄く美味しいよぅ♡ギョーザ食べ放題なんて地球でどれほど夢に見たことか!地球ではお金無くて○阪○将ですら入れなかったよぅ♡ギョーザとチューハイどんどんお代わりだよぅ♡」

「リオンちゃん流石なの♡このミオ兜を脱ぐの!全種類どんどんお代わりなの♡ビールもお代わりなの♡まだまだミオの胃袋には全然足りないの!もっともっと持ってくるなの!」

予想通り全て食べられるリオン・・・。

俺は(みんなの予測通り)白飯に沢庵漬け。

ぴえん。

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