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食い物の恨みは恐ろしい・・・

やはりお昼寝出来ないリオン

午後、やはり嫁達はお昼寝モードに突入した。

だが俺自身のお昼寝の野望は、(またしても)雲散霧消する事になった。

犯人はミオだ。

ミオが俺の所に押し掛けて来て、激しくまくし立てた。

「リオンちゃん!酷いの!横暴なの!極悪非道なの!有り得ないの!」

・・・主語が抜けているから、ミオの言いたい事がさっぱりわからん。

「・・・酷いのはわかったが、一体なんの話だ?」

其れがわからんと答えようが無いからな。

「ルイーゼちゃんから聞いたの!先日リオンちゃんはルイーゼちゃん達親子にうな重という料理を振舞ったと聞いたの!さっきルイーゼちゃんから散々自慢されたの!オマケに白焼きという料理に、肝吸いというスープ、トドメに肝の串焼きなんて言うモノまで食べたそうなの!ミオのハイパーイヤーによれば、そのどれもがほっぺたが落ちそうな程美味しい料理に違いないの!」

あちゃー。ミオのハイパーイヤーを侮っていたよ。

「しかもリオンちゃん!聞いたらマーフちゃん達には過去2回もそのうな重を振舞っていたそうなの!ズルいの!ケチんぼなの!傍若無人なの!もー全く有り得ないの!地獄に落ちろなの!」

・・・確かにミオにはまだうな重を食べさせていなかったな。

「・・・なのでリオンちゃん!今晩の宴はウナギ尽くしで決まりなの!異論は一切認めないの!」

俺に異論は無い。だが他の嫁達の意見も聞かないとね。

そう伝えると、他の嫁達が口々に、

「そろそろまたうな重が食べたかったのじゃ♡」

「うな重食べたいですぅ♡」

「白焼きまた食べたいです♡」

「うな重・・・毎日でも食べたい・・・。」

「リオン様♡お腹の子供の成長にはうな重が欠かせませんぞぅ♡」

「リオン神様♡白焼きと肝吸い是非ともまた食べたいです♡」

「あのうな重がまた食べられるんだぁ♡悠里幸せだよぅ♡」

コレを受けてミオはドヤ顔で、(とても大きな)胸を張って、

「御覧の通りなの!全会一致で満場一致なの!コレで今晩の宴はウナギ尽くしで決定なの!あとデザートにアイスクリームも要求するの!」

結局嫁達に押し切られてしまった・・・。

まあいいか。俺も好物だしな。

一応ルイーゼ親子に確認する為に、転移門でルイーゼの元へ行く。

ルイーゼ経由で皇帝夫妻に問い合わせた所、

『またうな重が食べられるなら大歓迎!』

『ルイーゼがうな重を持ち帰ってくるのが今から楽しみですわ〜♡』

「・・・だ、そうです・・・。」

・・・まぁ、ルイーゼ親子がそれでいいなら問題ナッシングだな。

なら俺は、張り切って午後の仕事をするとしますかね。

ちょっとした心配事もあるから、転移魔法でドワーフ達の所に行く。

到着して先日下賜した冷蔵と冷凍の魔導具をチェックする。

すると・・・。

案の定中身は全て空っぽだった・・・。

横にいるギムを睨みつけると、

「いっいやそのぅ・・・。リオン様から下賜されたこの魔導具のお陰でのぅ、ドワーフ達は皆ビールをキンキンに冷やして呑む事にどハマりしてしもうたのじゃ。」

ぐぬぬ・・・。俺とした事が、ドワーフの底無しの胃袋を舐めていた。早速対策せねば!

俺はアイテムボックスから冷蔵の魔導具を追加で10個出して、それぞれに中身(ビール、チューハイ等)を補充した。

・・・一応毎日中身チェックに来ないと不安だな。

何しろアノ!ドワーフだからな!

下手したらあの大量のビールですら1日で呑み尽くされかねない!

・・・念の為にギムに下賜したマジックバッグにやはり大量のビールを収納して、魔導具のビールがカラになったら、マジックバッグから補充する様に指示した。

・・・ギムの奴、マジックバッグのビールを独り占めしたりしないよな?

ドワーフ達は頑固一徹、職人魂の者達だが、唯一酒についてだけは自制が効かないのが玉に瑕なんだよなあ。

・・・よし!ココには毎日顔を出すとしよう。

ついでに酒のアテとして、自然薯を渡した。

ギムにトロロを試食させたら、物凄い勢いで完食した!

「凄いぞい!このトロロがあれば、酒が幾らでも呑めそうじゃわい!リオン様に感謝じゃ♡」

またまたドワーフ達に抱き着かれそうだったので、慌てて俺は戦略的撤退を決断した!さらばだ!


さて(特にミオお待ちかねの)宴だ!

予告通りにウナギ尽くしを敢行する。

メニューは前回同様なので割愛する。

やはりルイーゼは情け容赦無く料理をマジックバッグに収納していく。

俺はルイーゼ達親子の為に、各種酒類もマジックバッグに入れてやった。

「最近皇帝も禁酒続きでストレスが溜まっているだろうから、たまには思い切り呑ませてやるといい。」

「リオン様♡ありがとうございます♡父も喜びます(*^^*)」

言うが早いかマントを翻して颯爽と転移門から去って行くルイーゼ。

うーむ、最近益々怪盗っぷりに磨きがかかってきたなぁ。

さておき。宴である。

「やはりうな重は美味いのじゃぁ♡このタレ我は大好きなのじゃぁ!松尾純米大吟醸お代わりなのじゃぁ♡」

「うな重美味しいですぅ♡タレの染み込んだご飯もまた美味しいですぅ!松尾純米大吟醸お代わりですぅ♡」

「リオン様♡白焼きと肝吸いと松尾純米大吟醸お代わりです♡」

「・・・やはりうな重美味しい♡・・・肝の串焼き美味しい♡・・・松尾純米大吟醸お代わり・・・。」

「うぉぉぉぉ!再びお腹の子供を満足させる為に!うな重よ!白焼きよ!肝の串焼きよ!私は帰ってきたぁぁぁぁぁ!松尾純米大吟醸お代わりだぁ♡」

お前は某ソロ〇ンの悪夢か!核弾頭を撃ち込むんじゃないぞ!

「リオン神様♡私とお付達に白焼きと肝吸いと松尾純米大吟醸お代わりです♡」

「わぁぁぁ♡うな重は何度食べても美味しいよぅ♡わさび醤油で食べる白焼きも美味しいよぅ♡ズズズッ肝吸いも美味しいよぅ!松尾純米大吟醸お代わりだよぅ♡」

そして1番心待ちにしていたであろうミオは・・・。

「リオンちゃん!こんなにも美味しい料理を隠匿するなんてギルティなの!白焼きの美味しさなんてもう死刑確定なの!肝吸いの美味しい事と言ったらもー全く有り得ないの♡全種類お代わりなの!ミオだけ除け者にしたんだから、コレは罰なの!松尾純米大吟醸もお代わりなの♡あとデザートのアイスクリームも忘れないでなの♡」

・・・そしてやはり食べ尽くされた・・・。

勿論アイスクリームも含めて・・・。

もはやデフォルトの沢庵でご飯を食べるリオンなり(。•ᴗ•。)♡

まぁミオが喜んだから良しとしますかな!

リオンちゃんも嫁達のお強請りには弱い。

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