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ハニワ三人衆!?

ようやく馬車が手に入ります。

一夜明けて、何時ものルーティン、嫁達の朝食だ。

毎回フレンチトーストというのも芸が無いので、今回はシンプルに焼いたトーストに、各自お好みでバター、蜂蜜、自家製のイチゴジャム、マーマレードを塗って食べてもらう。

あとはほうれん草とベーコンの炒め物。

カボチャたっぷりのパンプキンスープ。

どうぞ召し上がれ!

因みにトーストは、俺が作った前世のトースターそっくりの、トースター魔道具にて予め大量に焼いておいた。

「リオン♡イチゴジャムのトースト美味いのじゃぁぁぁ♡」

「リオンさん♡マーマレードのトースト美味しいですぅ♡」

「リオン様♡バタートースト美味しいです!パンプキンスープも美味しいです♡」

「・・・ほうれん草とベーコンの炒め物美味しい♡・・・パンプキンスープも美味しい・・・。お代わり・・・。」

「リオン様!この量ではお腹の子供が栄養失調になってしまいますぞぅ♡どんどんお代わりだ!」

・・・指輪取り上げてやろうかな?

・・・ダメか・・・。そんな事したらコイツまた俺のベッドで立てこもるだけだな。正直非常にめんどくさい( ̄∇ ̄)

「リオン様♡カリカリのトーストにイチゴジャムたっぷりだぁ♡美味しいよぅ♡パンプキンスープも美味しいよぅ♡」

「リオンちゃん♡イチゴジャムにマーマレード凄く美味しいの!何方もミオの好みにどストライクなの♡後で供物として要求するの!」

・・・問題は只今絶賛フリーズ中のシルフィーズ達だな。

俺の予想ではおそらく・・・。

「リオン神様♡」

やはりと言うか、再起動したシルフィーズ達は、全員俺に向かって殺到して来た!デジャブ。

案の定シルフィーズ達にイチゴジャムとマーマレードを強請られた。しかもシルフィーの言い草が、

「リオン神様♡お腹の子種の成長の為には、イチゴジャムとマーマレードが欠かせないのです!けっ決して自分自身の為では無いのです!」

・・・子供をダシにしないで欲しい。

致し方ない。アイテムボックスからイチゴジャムの壺とマーマレードの壺を出した。

シルフィーズ達は例によって謎のありがたやー踊りを踊ってた。

ついでにミオからも供物を要求されたから、同じく2つの壺を渡した。

全くプーさんエルフとプーさん精霊め!


嫁達に朝食を出した後、俺はそのまま転移門でルイーゼの部屋へと移動した。

ルイーゼ達帝国三人衆にも朝食を与えないといけないからね。

・・・何故か既に食堂に3人勢揃いしていやがりました!

「リオン様♡お待ち申しておりました!」

・・・其れは俺をか?それとも朝食なのか?

俺の表情を察したルイーゼは顔を真っ赤にしながら、

「・・・ゲフンゲフン!もっ勿論リオン様御本人をお待ち申し上げていたに決まっております!オホホホ♡」

・・・かなり苦しい言い訳だが、武士の情けだ。とりあえず聞かなかった事にしておこう。

俺は早速先程の朝食を出す。

出すが早いか朝食を爆食しだす3人。

「リオン王!このイチゴジャムのトーストは美味いぞぉぉぉぉぉ!パンプキンスープも美味いぞぉぉぉぉぉ!」

「あらあらまあまあ♡マーマレードのトースト美味しいですわね♡ビールお代わりですわ〜♡」

「リオン様♡ほうれん草とベーコンの炒め物美味しいです♡私もビールお代わりです!」

・・・やはりコイツら朝から呑む気満々だな!

・・・但し皇帝は厳重に周りを監視され(恐らく宰相の手配り)一滴でも呑もうものなら即座に取り押さえる体制を整えられていた為、皇帝は涙ながらに禁酒を強いられて居たのであった。ナームー。

朝食後、(やはりと言うか)連行されて行った皇帝・・・。

「リオン様♡馬車の件ですが、予定よりも早く、昨日中に全て納入が完了しております!」

ルイーゼの報告に驚く俺。

「・・・やけに早くないか?」

「リオン様の指示通り、馬車を最初に納入しに来た商人に、相場の2倍の対価を支払った所、其れが口コミで広まり、他の商人達が我も我もと城に殺到しまして・・・。」

なるほど。異世界でも口コミの力恐るべしだな。

「・・・それでリオン様の指示通り、納入された馬車は既に全て車輪を取り外しております。」

うむ、相変わらずルイーゼは仕事が早いな。

ならすぐにでも付与しまくりますか!


・・・案の定、めちゃくちゃ疲れたよ!

正直、馬車50台というのを舐めくさってました(*^^*)

とはいえ、何とか全ての馬車に付与完了〜♡

それでは、皆さんお待ちかねのテスト走行だ!

今回は、分かりやすく4頭立ての大型の馬車を使用する。

勿論引く馬は1頭だけ。見る者達に与えるインパクトは抜群だ。

ルイーゼに頼んで、皇妃と(強制労働中の)皇帝と共に、合計4人でテスト走行を開始する。

場所は城の中庭。

中庭といっても、〇京ドーム4個分の広さが有る。

異世界の皇帝の城パねぇな!


「・・・リオン王・・・。私は夢を見ているのか?」

「・・・いいえあなた。わたくし先程から何度も自分の頬をつねってますけど、すごく痛いですわ。」

「・・・リオン様から話は聞いていましたが・・・。これ程とは・・・!確かにこの馬車は帝国のみならず、この大陸全土の輸送と流通に革命が起きます!」

テスト走行の馬車の中で3人とも顔がハニワになっている。

まぁ無理も無い。何しろ本来4頭の馬で引っ張る馬車を、たったの1頭の馬で中庭を軽やかに、(しかも)有り得ない速度で走り回っている訳だしね。

更に先程から全く揺れない(当然お尻が痛くなる事も無い)、

馬の蹄と偶に響く馬の鳴き声以外は非常に静寂だ。

事実何処かで囀る小鳥の鳴き声まで聞こえてくる程だ。

俺はいい頃合いだと判断して、3人に1枚の紙片を手渡した。

皇帝達は怪訝に俺を見る。

「リオン王、コレは?」

「・・・この馬車を導入した場合に発生するであろうメリットを書き出した物です。」


1つ、純粋なる移動速度の向上。加えて人や荷物の重さに左右されない。体感的には既存の馬車の3倍の速度で輸送可能。

更に馬車1台に馬1頭で済み、非常に経済的。

2つ、(宙に浮いてる為)全く揺れない。人はお尻が痛くならないし、揺れて荷物が破損する事も無い。更に荒れ地等の未舗装の地面でもスイスイと進める。

3つ、車輪が無い為、既存の馬車の様な五月蝿い音がしない。人や物の輸送が極めて快適なモノとなるだろう。


・・・読み終わった3人は、最早溜息しか出てこない。

「ううむ・・・。相変わらずリオン王は規格外だな・・・。」

「・・・毎回此方の予想の斜め上をいきますわね・・・。」

「リオン様♡流石です!さすリオです♡」

更に俺は3人にこれからの事を語る。

「今回付与した馬車は50台。さしあたって10台は私がアイテムボックスでフォーチュンに持ち帰ります。残りの40台は、ルイーゼ達3人の裁量で帝国の為に有効活用して下さい。」

言い終わると同時に!

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」×3

うん、見事に声がハモっているな。

「ちょっとちょっとリオン王!毎回同じ事を言うけど、貴方正気なの!?こんな規格外の馬車を40台も!?惜しげも無く私達に献上するというの!?」

取り乱してる皇妃の横で、ルイーゼはハッと気が付いて、

「・・・もしや!?コレも昨日のリオン様の遠大なる計画の1つだというのですか!?リオン様は、この馬車を活用する事で、我が帝国の経済を発展させようとお考えなのですね!」

俺は我が意を得たり、とばかりに頷く。

「相変わらずルイーゼは察しが良くて助かるよ。まさしく恋女房に相応しい。」

またまた『ボンッ!!』という音と共に、茹でたタコの様に真っ赤になるルイーゼ。

「リッリリリオン様〜♡そっそそ其れは禁句ですよぅ♡もっもぅ〜♡だっ誰がここ恋女房ですかぁ〜♡」

両手を頬に当てて激しくクネクネしております(*^^*)

「リオン王。説明して欲しい。昨日のリオン王の計画とは何なのだ?」皇帝の疑問に再起動したルイーゼが、

「・・・ゴホン!其れはですね父上。実は・・・。」

昨日皇帝が(強制的に)連行されて行った後のあれやこれやのやり取りを説明した。

「なんと・・・。私が(渋々)仕事している間にその様な事になっていたのか・・・。それにしても、馬車を大量購入すると、巡り巡って帝国全体の経済が発展するとは・・・。」

どうやら3人ともその様な発想は無かったらしい。

「先ずは木工ギルドの幹部連中を招待して、実際に乗せて走らせるのが効果的です。後は連中が勝手に評判を広めてくれますよ。何しろ爆発的に売れるのが分かりきってますから。」

さておき、無事テスト走行は成功だ!

結構付与に手間取ったから、もうすぐお昼時だな。

直に嫁達が騒ぎ出す頃だ。

俺は馬車10台をアイテムボックスに収納して、(どうせコバンザメの様に付いてくる)ルイーゼを連れてフォーチュンに帰還した。


さて昼メシだ!

暑い季節だからさっぱりといこうかな。

先ずは野菜たっぷりのサラダの上に、大量のキスのフライを載っけてドレッシングをかけたキスのマリネだ!

主食は各種押し寿司だ。

関西では『バッテラ』とも言う、サバの押し寿司。

北陸名物の、鱒寿司。

他にもカニ、エビの押し寿司を用意した。

スープは揚げナスの味噌汁だ。

どうせ嫁達は呑むだろうから、ビールとチューハイを用意。

勿論ルイーゼは各種料理を、(大量に)マジックバッグに収納していたよ。

ランチ開始!

「リオン♡キスのマリネ美味いのじゃぁぁ♡ビールお代わりなのじゃ!」

「リオンさん♡エビの押し寿司美味しいですぅ♡チューハイお代わりですぅ!」

「リオン様♡サバの押し寿司美味しいです♡キスのマリネも最高です♡チューハイお代わりです!」

「・・・鱒寿司美味しい・・・揚げナスの味噌汁も美味しい♡・・・ビールお代わり・・・。」

「ぬおおおお!まだだ!まだ終わらんよ!キスのマリネもサバの押し寿司もビールもお代わりだ!」

「リオン神様♡私とお付達にキスのマリネと押し寿司全種類とチューハイお代わりです♡」

「押し寿司だぁぁぁ♡もぐもぐっサバの押し寿司美味しいよぅ♡ふわぁ〜♡カニの押し寿司も美味しいよぅ♡どうしよう!?毎日こんなに美味しいモノ食べたら、子供あと3人くらいいけるカモ♡」

「相変わらずのさすリオなの!とても美味しいの♡特にキスのマリネが絶品なの!お代わりなの!ついでにチューハイもお代わりなの♡」

またしても食べ尽くされました♡まる。

俺は器の底に残ったマリネの残骸、(ちょっぴりの野菜)をアテにビールでヤケ酒だぁ〜!



帝国内でフェラーリ増殖中♡

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