表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

177/177

【177話】一帯制圧(モナ視点)




「いたぞ、俺たちに喧嘩を売る身の程知らずに分からせてやれ!」


 大胆に行動を起こしてから、事態は転々と動き出した。

 最初に最も機動力のあるアウグストが飛び出してぐんぐんと前に進んだ。

 それを一定の距離を保ちながら私とヴィランで追いかける。

 まさか、こんなに強引に【アウトローズ】のテリトリーを荒らされると思っていなかった相手は焦り、ゾロゾロと姿を現した。


「ちょこまか、動くんじゃねぇ!」


「へへっ、当たってないでちゅよ〜。はい、雑魚おつ〜」


「てめぇ、ぶっ殺してやるっ‼︎」


 会話の節々にアウグストの失礼な言動が挟まるので、相手は簡単に顔を真っ赤にして怒る。

 相手の冷静さを欠かせることにおいて、アウグストは適任だった。


「ヴィラン、左をお願い。私は右をやる!」


「おう!」


 左右に分かれた私とヴィランはアウグストに気を取られている【アウトローズ】の冒険者を叩きのめした。

 殺しはしていない。

 多少の傷は残るかもしれないが、命を奪わないように配慮した攻撃である。


「ぐえっ!」


 槍の柄で突き飛ばし、そのまま脳天に振り下ろす。

 刃先は当たらないように丁寧に槍を動かし、流れるように次の相手の懐へと潜り込む。


「観念なさい!」


「馬鹿が、女にやられるわけがねぇだろ!」


「はあっ!」


 馬鹿はどっちかしらね。

 お生憎様、凡庸な男に負けるほど私は弱っちくないの!


 戦闘時間は数分であった。

 潜んでいた【アウトローズ】の冒険者たちは全て縛り上げ、任務完了。


『お疲れ様です。こちら側はこれで全部かと……ただ、残党が残っている恐れがありますので、もう少しだけ捜索をお願いします』


 ギルド職員のイヴの声が頭に響く。

 警戒せよとのお達したが、殺気も感じられないし、私たちの方はもう終わりだろう。


「いやぁ、チョロい仕事でしたね〜。作戦も完璧だったし」


「作戦なんてなかったじゃない。アンタはただ敵陣に突っ込んで引っ掻き回しただけのことよ」


「たはぁ〜、天才アウグスト様を敬って欲しいっすわ」


「脳みそちっちゃいくせに、よく言うわよ……」


「ちょっ、なんすか〜!」


 こんな緊張感の欠片もない会話をしていても、不意打ちなどの前兆すらない。本当に安全そのものだ。

 手応えはあまりなかった。

 けれども、冒険者ギルドで聞いていた話が正しいとするならば、これで終わりなんてことはない。


「レオ……」


 つまり、こっちはハズレで──レオたちの方に本命がいるということなんだろう。レオたちの加勢に向かいたい気持ちを必死に抑え、事後処理に勤しむ。

 



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 ハイファンタジーの新作を投稿しました!


『邪智暴虐の闇堕ち聖女〜追放された元聖女は理不尽な世界へ復讐するため、悪逆非道な制裁を執行する〜』


現在、ハイファンタジー日間ランキング24位です!

表紙入りさせてあげたいので、よろしければ、応援よろしくお願い致します!




小説URLはこちらから、↓

『https://ncode.syosetu.com/n9016ho/』


下記に小説のリンクもございますので、

そちらからの応援も、よろしくお願い致します。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

↓下記より新作小説に飛べます!↓

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

  邪智暴虐の闇堕ち聖女〜追放された元聖女は理不尽な世界へ復讐するため、悪逆非道な制裁を執行する〜

新作です。
よろしければこちらもご覧ください。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
― 新着の感想 ―
[一言] 敵がかわいそう、、、
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ