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【142話】私のやるべきことを(モナ視点)




「レオたちが行ったわ。私たちも行くわよ!」


 レオとアウグストの2人が明らかにヤバいであろう包帯ぐるぐる巻きの女の方へと駆けて行く。

 それを眺めた後に私たちもすぐ動き出す。


 ──竜は、私とアレンで対処するしかなさそうね。


 凶暴そうな竜との対面、それから黒いゲート破壊は私とアレンとヴィランの役割だ。

 竜に関しては、黒いゲートよりも厄介。

 レオのヘイト稼ぎがない上に、ゾンビの邪魔もある中でどれだけ戦えるかが勝負の行く末を決める。


「私とアレンであの竜を止めるわ。ヴィランは、ゲートをお願い!」


「おう、死ぬなよガキども!」


 ヴィランは、竜の振り下ろした鋭い爪を交わして、奥の方にあるゲートへと向かう。

 道を塞ぐゾンビを丁寧に切り捨てながら。


「モナ、調子はどうだい?」


 アレンは余裕綽々に調子はどうかと問いかけてくる。

 意味のない問答だ。

 調子が良いとか悪いとか、そんなのは関係ない。


 ──どんなコンディションだろうと、勝つのは私たちなんだから!


「普通」


「そうか」


 素気なく答えたが、アレンはニヤリと笑う。

 横に立ってくれているのがレオだったらその細かな仕草に私は、コロリと流されて、より前向きに戦いに挑めるのだけど、アレンのキラキラしたような笑顔を見たところで、特に心情への波風は立たない。


「ほら、そんなことはいいから──やるわよ」


 槍を構える。

 目前にがっしりと立ち塞がる竜はこちらを見下ろし、今にも襲ってきそうな凶悪な瞳を向けてくる。


「ははっ、レオと共闘できなかったのがそんなに不満なのか」


「当たり前よ。でも」


「……?」


「今は私にできることをやるだけだから」


 レオと背中合わせて戦いたかった。

 でも、それは私のわがままだ。

 今、この場において、レオの隣に相応しいのは、あの傍若無人な子供っぽいアウグスト。


「本当……気に入らないわ」


 ひとり呟き、竜のしなる尻尾からくりだされる攻撃を回避する。

 空中に跳躍した私とアレンは、視線だけを送り合い、竜への攻勢に入る。


「ギャオォォォォッン‼︎」


 咆哮を上げる竜に対して、アレンは自慢のスピードで背後に回り込み、剣で斬る。

 斬撃はしっかりと傷跡を残し、竜の苦しむ様子がよく見える。

 けど、アレンの攻撃を受けたにしては、あまり動じていないというのが引っかかった。


 けれども、私は気にせず槍を思いっきり振り下ろす。

 命中した。

 頭頂部に槍先が食い込むくらいの威力。しかし、やっぱり竜の動きは鈍らない。


「物理で殴っても、あまり効果がないのかしら?」


「表面の鱗が硬いのかもね」


 ──魔法は貫通したのを考えると、魔法に弱いのかも。


「魔法を撃ち込んでみるわ」


 竜の激しい攻撃を掻い潜りながら、私は竜の腹部に到達、そのまま直接腹部に手を当てて、魔法を発動させる。


「アイシクルバレット!」


 けど……。


 ──貫通しない⁉︎ さっきの魔法は簡単にコイツの肉体を貫いたのに……。


 明らかに魔法の通りが悪い。

 物理攻撃もあまり効かなかったのは、単純に竜が外部から受ける攻撃に対しての適応力が上昇したか、それとも包帯女に強化を施されたか。


「どうだった?」


 付近のゾンビを軽く斬りつつ、アレンはこちらに視線を向けてきた。


「ダメみたい。単純にこの竜が強くなってるのかも」


「そうか。なら、根気よく斬っていくしかなさそうだね」


「レオたちの方の戦況を考えたら、そんなに悠長な戦いはしてられないわよ?」


「ああ、だからなるべく早くあっちに加勢できるように、全力を尽くすんじゃないか」


 ──簡単に言うわね。


 本来、この手の大型魔物は、パーティ単位で討伐するのがセオリー。

 決して、2人で戦って勝てるような相手じゃない。

 私たちでなければ、即死しててもおかしくないような威力の攻撃が息をするように飛んでくる。

 回避するのは、できるにはできる。けれども、攻撃が命中した際のダメージがどれくらいかは、火を見るより明らかなものだった。


「攻撃にばっかり夢中になってたら──死ぬわよ?」


「お互いにね」


 油断した瞬間に持ってかれるのは、アレンも理解しているようだった。

 レオが攻撃を受けてくれるような甘い環境ではない。


「────!」


 そんなことを考えている間にも攻撃の手は緩まず、伸びてくる。

 アレンと私はバラバラに回避する。


「さて、反撃しようか!」


 アレンは、回避後にすぐ反転。

 攻撃を終えた隙だらけの竜に向かうのだった。




昨日は投稿ができず申し訳ありません。



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[一言] なんだか余裕な感じ出てきた
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