神子展覧会 最終商品説明会 初めの挨拶
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何分不慣れな者ですので、ご理解いただきますようお願いします。
舞台は少しだけ時間が巻き戻る。
コバルトリス=リュオーラは、最終商品説明会が始まるのを今か今かと待ちながら、
つい先程、声を掛けられた1柱の神と会話をうきうきしながら楽しんでいた。
知り合った神は妖艶な香りのする美しい女神だった。
うっとりとした、声が流れ始める。
「さっきのコバちゃん、素晴らしかったわ」
「あそこに座って、神念話でゆっくりやり取りしたいわ」
「お願いよ。コバちゃん」
「コバちゃんをもっと知りたいの」
「私のこともコバちゃんに知ってもらいたいわ」
「うむ。わかったのじゃ。よろしく頼むのう」
美しい聞き惚れるような声がコバの耳にやさしく侵入してきた。
腰まで届いた流れるような漆黒の髪に、長い睫毛に魅惑的な視線をむける漆黒の瞳、頬を淡く桃色に染め、そこらに沢山陳列してある水晶女神像よりも見とれる女神の顔立ち、美神の如き体型をさらに際立たせるように肌が顕になった漆黒の神衣装に身にまとっている。
コバルトリス=リュオーラ、端折ってコバちゃんと美しい漆黒髪の女神は手を手を合わせてお互い見つめ合っていた。
女神のやさしい神眼とコバのムキ神眼ががっチンコ!!。
「儂、やったのじゃ。勝ち組入隊じゃ」
あまりの嬉しさにコバは御心の中で呟いた言葉が御口から飛び出してしまった。
コバちゃんは、儂にもまたモテ期到来じゃとそっと親指を立てる。
ずっと昔にかなり拘って自神に愛情を抱くよう調整して創造した女神以外では、初めてかもしれん、勿論マリちゃんのことも忘れてないぞ。
えも言われぬ妖艶な香りがコバの鼻腔を麻痺させる。
「ここに座りましょ。飲み物はこれでいいかしら」
女神は、微笑み話しながら、自神が創造した果実神酒の入ったグラスをコバちゃんに渡した。
「美味しそうじゃのう。なら儂は摘みとお前さんの飲み物でも作るとするかの」
コバちゃんも美しい女神と会話を楽しみながら、果実神酒と豪華な神料理を机の上に創造して並べていく。
儂は世の世界の創造神とはいえ、儂も男じゃ。
男の本能は神の意思、神の意思には素直に従うものじゃ。
コバちゃんは、自神の説得に完全成功、鼻の下を伸ばしながら、美しい女神と神念話を時間が許す限り2柱でしっぽりと楽しんだ。
もう2柱の空間が完全に出来上がり、他の歓声は2柱お耳には届かない。
彼女神は、『リスラシア』と名乗り、神念話で話は多いに盛り上げがった。
「ねぇ、試しに入ってみない」
「私が手とり足とり全てを使って教えて・あ・げ・る」
「誰にも邪魔が入らない場所で2柱で心ゆくまで、じっくり堪能しましょ」
コバちゃんの耳元でそっと呟くリスラシア。
彼女の参加する派閥に、もしよかったら試しに入ってみないと誘われて、あれまあれまと女神に流され派閥入信、見事信者獲得、リスラシアはこれで今月の信者獲得目標が達成することが出来た。
「これで、今月も私がトップよ。誰にも明け渡すもんですか」
大満足の女神の微笑を浮かべ、コバちゃんに見えないように口ずさみ、手を背中に沿わせ、そっと親指を立てていた。
(コバちゃん、私のことは、リスって呼んで、お・ね・が・い)
(リス、儂はコバと呼んで欲しいがどうじゃ)
(コバ、リスで、決まりね。なんだか恋人見たいね)
その後もお互いのこれからの予定を擦り合せながら神念話を続ける。
(コバは、このあとの競売に参加するのかしら)
(嫌、儂はそこまで持ち合わせておらんのじゃ)
(あら、それは残念ね)
(競り落としたら、私も彼女神とお話したかったのに残念だわ)
(すまんのう。じゃが、どれほどの値がつくのか、興味がわいての)
(しばらく、儂は鑑賞していくつもりじゃ)
(リスも一緒にここでどうじゃ)
(えー。コバとせっかく一緒になれたんだし、もっと知り合いましょ)
(2柱の愛がつくった脳裏世界のベットの中で甘くじっくりと色々ね)
リスは展示会の関係神だったらしく、今から楽しい余興があるから一緒に特等席で楽しむことにしようと2柱で話し合った。
「コバを派閥に迎えることができて、私嬉しいわ」
「いやー、わしの方こそ、こんなベッピンさんと知り合えて幸せじゃ」
「コバってコバの世界の創造神でしかも最高神様なんでしょ」
「もう大幹部間違いなしね」
「儂のような入信したてにそんな大役は、どうかと思うんじゃがのう」
「そんなに謙遜しないで。もし何かあっても私が後ろでしっかり支えるわ」
リスは、派閥の大幹部候補を入信させたとなると、自神の派閥の影響力がますます上がると踏んで、
積極的にコバを口説き落としている。
そのまま2柱は最終商品説明会が開催されるまで、お互い神念話でしっぽりと話し込んだ。
神講堂内は、時間の経過と共に徐々に色とりどりの衣装に着飾った多種多様な種族の神々で埋め尽くされていく。
会場は大きな怒号や黄色い歓声など様々な声が飛びかい、かなり騒然と化していたが、1柱の黒い神衣装を着た神が神講堂の中央舞台に躍り出てくると、次第に静寂が舞台付近から周辺一帯へと浸透していった。
神々達の神眼の視線が舞台の1柱の神へと一心に注がれていく。
「おい、あいつ、お笑い塵神の右腕じゃなかったか」
「あいつ、いつも損な役回りしてるな。かわいそうだよな」
「今回はどうなることやら、神のみぞ知るってところかな」
神視線の集中砲火を浴びている彼神は、神障壁を張って被弾を完全に防ぎながら手慣れた様子で周りを見渡すと自神は、御心の中で気合を入れていく。
(俺光ってるぜー)
(俺輝いているぜー)
(俺煌めいてるぜー)
(俺火照ってるぜー)
(俺みんな愛してるぜー)
一瞬で気合満タンになった彼神は、気合の篭った排気ガスを体外に一気に噴射した。
そして、準備完了となった彼神はゆっくりと開催の挨拶を語り始めた。
「皆様、大変おまたせいたしました。これより、本日最終イベントを開催させていただきます」
「「いよっまってましたー」」
「おっしゃー」「うおー」「きゃー」
会場はドッと割れんばかりの歓声と豪雨のような拍手にみまわれる。
「まずは私司会を務めますバレッシュと申します」
「大スキー」 「強く生きろー」「負けんなよー」
「がんばれー」「死ぬなー」「諦めんなー」
歓声と共にそのまま拍手が大きく鳴り響いている。
「しばしの間、お付き合い下さい」
そう述べるとバレッシュは深くお辞儀をしてそれからまた話を再開させた。
鳴り止まない拍手の音は司会者の話すリズムにより、荒波のように大きく山になったり小さな山のようになり響いている。
「開催にあたってまずは、皆様に注意事項をお話致しいたします」
「まず最初に入場した際に全てのお客様に神晶鍵をお渡ししました」
「まずはそのご説明から指して頂きます」
そう言うと色々細かい取り決めを事細かく説明していった。
可愛らしいアイドル風の制服を纏った数人の天神民の女神様も、バレッシュのいる壇上にあがり、やさしい口調で解説を始めた。
その可愛らしい制服を着た女神様の話を、簡単に要約して解説すると、神晶鍵は、あらかじめ設定した神能(御力)を神威を込めることで発動させる神具機器であり、様々な用途に対応できる万能商品だある。今回配布された指輪型の神晶鍵には、神晶石に転移する神能が設定されている。
神晶石とは形状は四角錐水晶、拠点防衛、補修、救助、警戒監視を任務とした神速の超小型神兵器の事で対衝撃吸収反射、神障壁瞬間発動など防衛に神特化した機体となる。
緊急避難空間としての装備も充実していて、小型食料創造ユニット搭載、神水創造ユニット搭載、室内空間安定ユニット搭載、神体完全再生ユニット搭載まど、充実の避難対策装備である。
天変地異が日常的に起こる天神界に置いては、無くては成らないお助け神兵器なのだ。
この天神界で暮らす、ごく一般の普通家庭によくいる下級神のご家族では、絶対必須の緊急避難神兵器として長年にわたり日々愛用されている。
神晶石の室内は簡単な時空空間設計で神構築され、神晶石の全長よりも中の空間は、広々としている。
だが、定員は最大5神までとなり、それ以上乗り込むと、プザーが鳴り響き動かなくなる。
個神で購入可能だが一般家庭の貯銭では、到底購入不可能である。
人間社会に例えると個人が電車を所有する感覚が、それにあてはまる。
個人では、とても手が出ない品でも神晶石は公共の神兵器なので安全安心。
『安全神局』で書類審査と実地試験に合格すれば、『安全神認定神晶鍵』が貰えます。
授かった『安全神認定神晶鍵』に神威を込めれば、お近くの神晶石がすぐに貴神の元に駆けつけてくれます。
彼女神と大喧嘩勃発時には、無くてはならない必須の避難対策装備万全神兵器です。
「ぜひ貴神もお気軽にお近くの『安全神局』にお越し下さい」
「――以上、『安全神局』からのお知らせでした」
そう、話を締めくくると、可愛らしいアイドル風の制服を纏った数人の天神民の女神様達――安全神局の安全指導神達は、壇上でアクロバティックな演技を繰り出して、観客からの暖かい拍手に見送られて、投げキッスやら手を振りながら、壇上を後にした。
「もうー、なんで、いつも私だけ落ちるのよ。あれは、絶対に不正だからね」
ちなみに我らが神霊様は、何回受けても不合格だった為、血の涙を流していました。
話が少し脱線してしまったが、バレッシュは観客に避難誘導の話をして、何かあった場合の緊急対処方法を教え、何かあった場合でも主催者側は基本的に責任は問わないよと説明していた。
バレッシュは笑いを取り入れながら芸神のように、1柱ボケ、1柱つっこみや観客を舞台に呼んで、観客を引き立てて、自神はボケて笑いを誘っている。
「お嬢ちゃん。おじちゃんに向かって火の玉ぶつけてご覧」
「大丈夫。おじちゃん、スーパーマンだから熱いの平気なんだよ」
舞台上では、小さな子供神を巻き込んで解説している。
「わかった。やってみる」
子供神は手に青い炎球を浮かび上がらせた。
んーんと言いながら標準をバレッシュに合わせる
「え――い、や――」
弧を描くようにゆっくり大空に向かって放り投げた。
投げた青炎球はフラフラ震えながらゆっくりバレッシュに着弾。
舞台上大爆発
バレッシュは大空高く舞い上がる、やがてドテッと地面に衝突。ピクッピクッ
神々達は大爆笑で子供神にやられて情けねーと野次が飛ぶ。
「いやーお嬢ちゃん、強いねー、おじちゃん負けちゃったよ」
倒れてピクピクしていたバレッシュは瞬間転移で元の場所に移動して子供神に声をかける。
「じゃー次は、おじちゃんのばんだね」
「お嬢ちゃん、困ったときの合言葉さっき教えたよね」
子供神はうんと頷いた。
「神晶鍵をにぎって、それじゃ―、困ったときの合言葉――」
「大声でいってごらん――せーの」
「「――たすけて、グランビット」」
子供神は大声で叫んだ。その瞬間子供神は掻き消え、子供神が居た場所の空中には、バレッシュの2倍の大きさの神晶石がふわふわと浮かんでいる。
「準備できたね。さーいくよ。おじさんの本気を御力をみせてあげるよ」
そう言うとバレッシュの周りに20程の白炎球が一瞬で同時に浮かび上がり、正面の神晶石に向かって一斉に放った。
神晶石は神速の如き速さで神障壁を正面に設置、放たれた白炎球群は全て神障壁が受け止め反射した。
反射した白炎球はすべてバレッシュに着弾した。
舞台上大爆発。
観客を笑いの渦に巻き込こまれて、どんどん魅了させながら説明していく。
「お前、上級神民だろ。上級神民が子供神に負けてやんの」
「だぜー。もっとしっかりしろー」
「あの子可愛いわね。あの子も競売に出ないのかしら」
貴神達は、舞台の話題で盛り上がっていた。
「いいぞー。もっとやれー」
「もっと吹っ飛べー」
「おっしゃー」
「お嬢ちゃん可愛いーー」
ほとんど全ての貴神達は大爆笑している。会場は大盛り上がりになっている。
「いつまで、続くんだ。この見世物」
「普通の展覧会じゃ、ここまで説明しないと思うんだが」
「俺もそう思ったぜ。」
だが、ほとんどの神々の心の中は冷静だった。会場にいるほとんどの観客は気づいている。
多分知らないのは、大会を統括する神と、初めて競売に参加した神々だけだろう。
勿論、コバはこれほどの大舞台に立った事は、ここ暫く記憶に無いほどの田舎者の神々であったので、仕様がないといえば、まさしくその通りなのであった。
「なかなか関心な神だのう。儂の世界の関係神にほしいもんじゃな」
「帰りがけに声でもかけて、儂の下で働いてもらえんか聞いてみようかのう。」
コバは世の世界でずっと引きこもっていたので、天神界の世間一般常識がまったくなかった。
「なんか、あんじゃねーか。これからよ」
「毎度毎度のお騒がせの時間がそろそろくるぞ」
「お前らもしっかり逃げる準備しとけよ」
気づいた神々は今からどでかい何かが起こると確信している。
「次はこういった場合に備えた対処方法を実際にやってみましょう」
「さー、次はそこのお美しい女神様。そう、あなたです」
「どうですか。この後、ご飯でも一緒に如何ですか」
「えっ駄目。そうですか。とても悲しいですが、これもお仕事」
「泣くのは楽屋に戻ってから、大泣きしますのでお気になさらずに」
「それでは、気を取り直して、貴女神に実際に体験してもらいましょう」
「さー。遠慮なさらず、前にお進みください」
それは、バレッシュの話からも感じ取れる。
彼神は今もまだ、具体的な事態が起こったときにどうするかを、自神がやってみせて、観客にやらせてみせている。
バレッシュは説明に時間をかけ過ぎているし、具体的な内容がかなり具体的過ぎる。
――今から事故を起こすから、こうやって逃げてね。
多くの神々にはバレッシュが、そう言っているように思えて仕方が無かった。
さらに、怪しい点に神々達は気づいている。
「ねえねえ、あの神達、変な格好して何してるのかな」
「あぶなそうな神達ねえ。近寄っちゃ駄目よ」
顔まで隠して怪しい神衣装を身に纏った集団が辺り一帯に大勢散らばっている点、
「ほんとかよ。最高神様が許可するわけないだろ」
「無許可じゃないのか。そうしなければ、出来るわけがない」
「なんとか止めさせられないのか。」
「どうせ、裏であいつが動いてるよ。俺は失敗にかけるね」
神々のおもちゃであるシャルリアが神子競売にかけらてるのが、開催の言葉がかけられたこの段階に至っても、まだ信じられない点。
「もう少しでお笑い塵神が顕現されるぞ」
「私ファンなのよ。サインもらえないかしら」
「僕、どんな芸を披露してくれるのか、わくわくしちゃった」
「今回は、どんな派手な爆発芸みれるのかの」
「天神界の秘宝を一度は目にしたかったんじゃ」
「ようやく、拝見できるぜ。いつもの面見してくれよ」
神々のお茶の間をいつも賑わせている超有名人が関わっている点。
「こんな辺鄙な場所で開催されるの初めてじゃないか」
「俺もこんな場所来たことないから、迷ったよ」
「なんで、貴神達が大勢集まる場所でやならかったんだろうな」
最高神の目が届きにくい超辺境自然保護区の浮遊水晶島で開催されている点。
「神晶石集まりすぎじゃない」
「安全局が監視してるんだよ」
「お笑い塵神行くところ、神晶石の大量発生は、日常の風景なんだよ。」
「いまから避難したほうがいいのだが、誰も動かないな。無感覚な神らしいな」
現在周辺にいる神晶石が本来なら、ありあないほど集結している点
これは、神晶石に組み込まれている神工知能が危険察知しているからだ。
これだけ揃えば、馬鹿神でもない限り、嫌でも気づくだろう。
それなのに会場は色とりどりの衣装に着飾った多種多様な種族の神々で満員になっている。
気づいてる神々は誰も逃げようとしない。注意しない。バレッシュを見て大爆笑している。
「さー今度はどんなことして、笑わしてくれるんだ」
「あんまり、大きいのは、勘弁してくれよ」
「私達に被害出ない感じでお願いね」
「今回は、何神が廃神になるのかな」
「俺はぜってー巻き込まれないように逃げ切ってやるぜ。」
ここにいる神々達はワクワクしている。
(おらは、お笑い塵神が、天高く爆発で舞い上がるに100万銭だべ)
(そんならば、おらさは、爆発起こしても知らん顔してるに110万銭だっぺ)
(私は、爆発起こして、姿を消してとんずらするに200万銭かけるわ)
(俺は、あいつが狂ったように悲鳴を上げながら、辺り一帯を破壊しまくるに300万銭いくぞ)
どんな楽しい事故が起こるのかを周りの神々達は神念話を使って賭け事に興じていた。
大分長い時間行われていた、バレッシュお笑い説明会もいよいよ終盤に差し掛かってきた。
「それでは、宴もたけなわとなってきましたので、ここで、細かい注意点を申し上げます」
「もうすこしですので、しっかり聞いておいて下さいね」
説明注意事項内容は、これから行われる宣言式ではお静かに、さらに儀式時にもお静かに、
秩序を保って、神らしい行動を心がけてねということを砕けた言葉遣いで説明していた。
コバは、リスと手を握り締め撫でながら、バリッシュの声をしっかり聞いている。
「了解じゃ」
コバも、返事をして頷いたが、なにやら周りが騒がしい。
辺りをゆっくりと見渡し、何が起こっているのか、コバは確認した。
コバが確認したところでは、黒いローブを身にまとった神々の集団が何やら集まってこそこそ話をいていたが、バレッシュが説明している間に大勢が蜘蛛の子が散らすように張らけていった。
「あのローブなういのー。これが都会のはやりなのかのう」
「一度手を通してみたいものじゃ」
「おー、そうじゃ、そうじゃ」
「あの者等に買ってお土産にするのも、いいかもしれんのう」
コバちゃんもその姿を目にしたが、黒いローブがいたく気にいり、後程会場をさがしてお土産として買って帰ろうと心に決めた。
コバちゃんはオモテ面が漆黒の色で背中面に、目がくり抜かれた白い仮面が描かれており、
くり抜かれた目から赤い涙がしたったている肖像が描かれているのが堪らなく自神の心の内を揺さぶった。
ちらっと見た感じでは、裏面が真っ白に見えたので、両方裏返しにしても使えるローブじゃと睨んでいた。
居残り組も喜ぶじゃろう。お土産の一つはこれで決まりじゃ。
(リスよ。あの者達が、着ている黒い神衣装、なういと思わんかのう。)
(あらっあの神衣装は、うちの派閥の制服よ。)
そのことをリスラシアと神念話で話していると、リスラシアは、それは私達派閥の制服よという事実を打ち明けられる。
(欲しいなら、余ってるから、欲しいだけ持って行ってもいいわよ)
それじゃーと居残り組の分も無料で貰えることになってしまった。
(おー。リスはなんてやさしいのじゃ。惚れてしまいそうじゃわい)
ちょっと嬉しいコバちゃんであった。
「のちほど統括神霊セント=シャルディリアース様より開会の宣言を行うのですが、それと同時に私どもからちょっとした余興も皆様にお見せしたいと考えております」
「皆様におかれましては、余興の方も是非お楽しみくださいませ」
この場の神々達にはシャルリアの一点買いの強者も大勢集まっている。
「シャルちゃん。絶対に僕が落札するから、まっててね」
「いとしのシャルちゃん」
「どんだけでも、注ぎ込んで絶対に俺のお嫁さんにするんだ」
「邪魔すんじゃねーよ」
「天神界に希望の鍵があるのは、相応しくない」
「うちの世界こそ所有する権利があるんだ」
「あのぺったんこ具合ならば、海神界こそが相応しいのじゃ」
「いや、あそこまでのぺったん具合ならば幼神界だわ」
「あなたには、絶対にわたさないわ」
「違うわよ。あの可憐な顔立ちと佇まい」
「美神界にこそふさわしいわ。」
「否、幼い顔立ちと愛くるしい藍色の瞳」
「絶対に童神界の至宝となるべき存在だよ。渡さないよ」
「やめーい。儂等のところの老神界がもらいうけるのじゃ」
「あの子にいやされたいのじゃ」
「あの白髪具合。我が白神界に相応しい女神なのである」
「ここは、我の為に道をあけるがよい」
「スマナイ・・ワレラ・・・機神界・・・ホシイ」
「個体名シャル・・・獲得・・・ブラック開放する為必要」
「神質・・・あの女神に予測・・効果大」
「嫌よ。彼女はあの女神が大切に育てている期待の女神」
「ぜひ、淫乱神界が貰い受けるわよ」
「まってなさい、シャル」
「お姉さんが素晴らしい世界に連れて行ってあげるわ」
「あの可愛い笑顔は我らのお宝じゃ」
「貴神のお宝は宝神界が厳重に保管するのじゃ」
「あの幼子は、我らの闘技大会の景品に丁度良かろう」
「我ら闘神界も名乗りをあげるぞ」
「儂等は、あの子の素材が欲しいのう」
「髪の毛、爪、涙、汗、垢、全てほしいのう」
「なので、我ら錬神界も素材確保の為、参戦するぞい」
「あの子は、華があるよ。可愛いし最高だよ」
「夢のテーマパークの世界、夢世界のアイドルにピッタリだよ」
「だから、僕等が頂くね」
「私はあの子の謎を解き明かしたいの」
「ですから私達、学神界に譲ってください」
「譲ってくれた方には、ピチピチ学神女神生の御食事件進呈しますよ」
「あの白髪は、我等の鬼姫神になるべき女神だぞ」
「我ら鬼神界が奪い取ってくれるわ」
「もういいから、早く始めろよ」
「遅いんだよ」
「こちとら、もううずうずして耐えられねーんだよ」
ぶっちゃけ宣言なんてどうでもいいから、早く競売を始めろと神々はお互いの神念話で野次を飛ばし合っていた。
神威をはっきり見える上級神達は、神威の糸が網の目のように張り巡らせているのが神眼ではっきりと捉えられている。
そして、その中に邪悪な色をした神威も捉えられているが、余興だから皆で楽しめばいいだろうと、ほとんどの上級神は無関係を貫いていた。
「おい、お前ら、今度は何を企んでいるのだ」
「神妙にお縄につくが良い。」
「みんなー集合。こいつを会場からつまみだせー」
「「おー」」「「あばれんなー」」
「お前が悪いんだぞ」「殺しはしないぞ」
「おとなしくこの場から出て行け」
邪悪な色が嫌いな神々は関係者に詰め寄っていたが、何処からともなく現れた黒ローブの神の集団に取り押さえられ外につまみだされている。
「ぶひ、面白くなりそうぶひ。おいら楽しみだぶひ、ぶひ」
その様子を見ていた1柱の神は良からぬことが起こるのを承知の上でむしろ楽しんでやるぜ的な態度でどっしり構えていた。
神殿内では、様々な神々の思いが交錯し、複雑に絡み合っていた。
「それでは、統括神霊セント=シャルディリアース様より開会の宣言をおねがいいたします」
「皆様、どうかお静かにお聞きいただきますよう、重ねてお願い申し上げます」
----------メモ設定 参考資料------------
神晶鍵
神晶鍵はあらかじめ設定した神能(御力)を神威を込めることで発動させる神具機器ゴッド・デバイスで様々な用途に対応できる万能商品。商品の価格によって性能が異なる。性能があがれば、より複雑な御力を設定することが出来る。各神世界で性能UPする為、お互い凌ぎ合っている。勿論軍事方面にも、よく利用される。
神晶石
形状は四角錐水晶、拠点防衛、補修、救助、警戒監視を任務とした神速飛行が可能な超小型神兵器。
廃神
生きる屍の神。神核が破壊された状態。神として神体は再生されるが、神の魂は 神核が完全再生されるまで、永眠し続けることになる。そして、廃神神殿で限りない時間を廃神として祀られて過ごすことになる。どれくらい神核が破壊されているかで、復活する年数が変わる。
神核
神の本体核。神は、無限地獄で何度も生死をさまようと神核に徐々に罅が入り亀裂が深くなると割れてしまう。ほかにも、強大な御力を受けると一瞬で神核が破壊される事もある。
神核の強度は神のランクによって異なる。
海神界 準備中
幼神界 準備中
美神界 準備中
童神界 準備中
老神界 準備中
白神界 準備中
機神界 準備中
淫乱神界 準備中
宝神界 準備中
闘神界 準備中
夢世界 準備中
学神界 準備中
鬼神界 準備中




