神子展覧会 自己紹介 ②
お読みいただきありがとうございます。
そろそろ帰りたいな。今の時間帯は、ちょうど見たい神番組あるのにな・・・
おばあちゃん。神録画してくれてるかな。
あっそうだ。神子候補生のお話もちょこちょこっとしとこうかな。
私達神子候補生達は、生まれて間もない神だから、この天神界ではまだ神民権貰えていないわ。
その神民権貰うの大変なんだからね。私達神子候補生の目先の目標はその神民権獲得なんだよ。
何故そうなっているかというとそれは神様が増えすぎているからね。全員に上げてたら、天神界がてんやわんやのお祭り状態になるからね。
だから、試験を受けて合格するか、御力の強い神になるか、コネで神民権を貰うか、神民権を買うか、御力の強い神に従属するか、後他にもあるけど、そうしないと手に入らないのよ。
試験を受けれるのは1歳を過ぎてからだから、もうすぐ嫌、今からでも受けようと思ったら受けられたんだよ。お母さんめ──許さん。
みんなも、もうそろそろ一緒に受けれる子が出てきたのに、地上に投下された仲間達は無念だっただろうな。
メグちゃんに必ず敵とって貰うからみんな──成仏してね。化けて出てこないでね。
神民権貰ったら、神罰でも犯さないかぎり、地上に投下されることは、できなくなるから、
私達神子候補生にとっては、本当に憧れの証明書なんだけど、そう簡単には手に入らないのよね。
天神界では、神子候補生として、生後5年間は、その身分を保証されてるからまだいいけどね。
身元が証明出来ない神が罪を犯すと、御力も完全封印され、私達より待遇が悪い状態で地上投下。
地上の生き物として輪廻転生を繰り返して、神界には、もう二度と戻れないのよ。
本人は当然記憶抹消されているから、前世が神様だったなんて一生気づかないわ。
ほんと、新しい神の扱いが雑よね。もう少しなんとか成らないものかしら。
でもね、そんな記憶が抹消された神々がここ最近、御力を取り戻しつつあると最近学園で習ったわ。
なんでも、あまねく世界を放浪してる暇な野良邪神達がね、大勢の神達からなる派閥を組織して、地上世界をしっちゃかめっちゃかにして、遊んでるらしいのよ。
そこでは邪神達の宴が連日連夜夜通しで行われ、色々はっちゃけてるって聞いたよ。
暇神達は、面白ければそれでいいじゃんっていう駄目駄目神が大勢いるから、管理するのが大変なんだよね。
あれっお話が脱線したから、本線に戻りま─す。
皆様倒れないように神体に気をつけてくださいね。可愛い笑顔。
え─と、神子候補生の話だったよね。その間に自分自神の進路を決めなきゃいけないのよね。
5年間は、神子候補生達はみんな、お近くの神子学園に通って勉学に勤しんでいるのよ。
みんな、将来神民権の試験を合格するために必死で勉強してるわ。
必死に勉強して神民権の試験に合格すれば、神子学園は無事卒業できるのよ。
私は、多分受けなくても神民権もらえると思うけど、みんなと一緒に試験受ける予定だったんだからね。
私だけ特別扱いされるのは、凄く嫌だからみんなと一緒にうけたいのよ。わかるかな。こんな私の心の内。
学園ではいろいろ遊べて学べて、凄く楽しい場所なのよ。もう毎日開いてくれてもいいかもって私は思ってるけど、学園側は毎日ず─っと転移門が開けてくれないから、ちょっと残念。
学園側では、先生神様が開きたいときに集中開催するのが通例なの。それで、先生神様達がノルマを果たしたら、またしばらくお休みするやり方で開かれてるのよ。
私達を受け持ってくれる先生神は、溜息が思わずは─っとが出てしまうくらい、ちょっと不真面目さんだったわ。
でも、もうすぐ先生神達の配置が見直しされるって聞いたから、そのことを考えると、ちょっとウキウキしちゃうわ。
もっと学園でいっぱい楽しんで神の生活をもっと満喫しなきゃね。
私は学園楽しみたい派なんだけど、みんなはそれぞれ意見バラバラなんだよね。
私はあんまり早く試験合格して卒業すると、学園楽しめないから、今は現状維持がいいんだよね。
他のみんなは、どうするかでみんなで話し合ってて、結論はまだでていないんだ。
神子学園卒業できても、次は神民学園があるんだけどね。
神民学園は10年間通って勉学に勤しんで、まだ勉強したかったら、神民大学で5年間、
それでもなお勉強づけになりたかったら神民大学院は、無制限で大解放中なんだよ。
あれっ上空に神鏡球発見。しかも最神型。
このタイプだと確か、写した四次元映像は天神界だったら、
どこででも自由自在に、映像設置できるだったかな。
もしかしたら『全神界』バ─ジョンだったら、
無数の神界で、ありのままの私をみてるの。
おめかしして来て良かった。
よし、可愛い笑顔でお目々をパチン。
天の彼方から「グハッッ」と木霊したのが聞こえた。
これで見ている貴方の心は私の物。
神鏡球が写した四次元映像は、天神界バ─ジョンであった。
映像は天神界の様々な場所で、四次元放映され興味のある神々達が集まり注視している。
シャルちゃん神衛隊の皆さんも、もれなく食い入るように凝視していた。
同じくシャルちゃんハッチャケさせ隊の神々も
映像を固唾を呑んで見守っていた。
中央水晶の少女『シャルリア』は、神鏡球に向かって可愛い笑顔と愛くるしい視線を贈る。
シャルリアは、周囲に愛想を振りまきつつ、再び脳裏の思考の海に潜る。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
は─、私もすっかり有名神の仲間入りか─。
苦節創造歴1年大変な思い・・・したのかな?
このまま頑張れば芸能神として覚醒するかも・・
・・・しれない。続く・・・
まぁ私をしっかり応援してね。
可愛い笑顔で& お目々をパチン。
天の彼方から「グハッッ」「ブハッ」「プシャッ」と木霊した。
そういえばお母さん、いつもと違って超高級神ドレスだ。うわ─ゴ─ジャス。
お化粧もバッチグ─だよ。後光さんも後ろから必死に輝かせてる。
ピカピカ眩しいな。なんだか芸能神みたい。なんか変。
いつものお母さんじゃないみたい。
もしかして別神なの。替え玉なの。本神はお家で寝てるの。
お母さんなら有り得そうだ。私たちを見捨ててお家でスヤスヤ。
許せない。恨んでやる。一生恨んでやるわ。
あれ─でも、後光さんは、お母さんといつも一緒だから・・・・
・・・・あれが本物。うっわ─。超ウケるんですけど。
今更おめかししても、遅いんですけど。
もうお母さんの今までの醜態は神々のお茶の間に流れてるのよ。
お母さん、知ってるよね。
あっ今日は神鏡球いつもより沢山飛んでるわ。
どういうこと。私の芸能神転属記念番組でも始まるの。
そうだったら嬉しいな。でも、お母さんに限ってそれはない。
もしかして事前に神鏡球が沢山飛びまわること、知ってたの。
もう、そういうことはちゃんと報連相しようよ。
そういうところから皆に嫌われるんだからね。
まあ、私はお母さんが影で私達の為に必死に、血の涙を流しながら頑張ってるの知ってるから。
私はお母さんを嫌わないよ。
周りの皆がお母さんを見捨てても、私がお母さんを守るよ。
私だけじゃお母さん守れないから、神友メグちゃんと一緒に助けるよ。
おかあさん。美神なのに残念なところ、
今日は映らないように、私が頑張って助けるから安心して。
私お母さんの為に頑張るからね。
あらっ向こうから、幼い私がこちらを目指して、大勢集まってきたわ。
─(((終わったよ─)))
─(((わ─い)))
─ほんシャルちゃん、おっかい閉幕したわよ。
─終わったよ─疲れたよ─。
─長かった─うるさかった─。
─みんなしてお母さんの悪口大会やってたよ。
─次は負けないぞってみんなの一致した意見が可決したよ。
─いまから、休憩時間だよ─
─そう、おやすみよ─
─今から寝るぜ─
─以前みんなと遊んだ『カゴの中のお姫様ごっこ』の記憶上映会みようって話になったけど・・・
─ほんシャルちゃんも一緒に見ない?
(((みた──い)))
─じゃあ、みんなと一緒にシャルちゃん大映画場へ──Let’S Go!!
─(((わ─い)))
─楽しみ─
─メグちゃんの王子様役、最高に決まってたよね。
─誰が一番早く目的地につくか、競争だ─
─(((わ─い)))
─(((負けないわよ─)))
─(((いくぞ─)))
─(((それ───)))
─(((よ──い)))
─(((ど──ん)))
─(((すた─と─)))
─(((きゃ──)))
─まけないでしゅ
─私も負けないちゅよ─
─あたいは、ほんシャルちゃんとお話しながら、いきたいな─
─わたしも色々話したいの、聞いてくれないかな─
─わたしも仲間にいれてよ─
もはやシャルリアは、お母さんのことなどすっかり脳裏世界の片隅に追いやって、忘れてしまったようだ。
今は、脳裏世界に高く聳え立つシャルちゃん大映画場に向かって、シャルリアは500柱の幼いシャル達と一緒になり、和気藹々と声を掛け合いながら、なごやかな気分で目的地を目指していた。
----------メモ設定 参考資料------------
神民権
その神界の住民神となる権利。取得すれば税銭を納める義務を負うが、様々な公共の権利を獲得できる。
天神界
神々の世界の1つ。神光の輪の神能を身につけた神民が暮らす神世界。光輪がある神が天神の神としての証となる。この世界の神々は光輪を用いた神能(御力)を得意とする。もう一つの神の世界、神霊界とは、同盟関係である。
神霊界
字の如く神霊の民が暮らす神世界で、淡い霊子光の霧で覆われ霞みがかった世界である。神霊界で暮らす神民は霊系統の神能を得意としている。天神界とは、同盟関係である。
神子学園
神子候補生が5年会通う学園。新しい神を管理する為に毎年天神界政府が、予算を拠出している。学園事に独自ルールが存在する。
神民学園
天神民児童が10年通う学園。天神としての心構え、神学・神能・勉学に勤しむ場所。
神民大学
天神民がより高度な勉学・神能・神学を学ぶ場所。
神民大学院
神の御技・神能の奥義・神学・最新の研究を行う場所。