終末の日常⑨ 終末コンサート第2部③
お読みいただきありがとうございます。
舞台主人公の役を演じることになったシャルは、
心底陶酔し役に浸りきり、
役に染まりきったシャルは、舞台の中央まで歩みでると、
ゆっくりと歩みを止め、白龍のような長い自然に流れゆく白髪だけが、
左右に大きく揺られ続ける中で、
左手に持っている白錫杖を左右にゆっくりと振りつつ、
身に纏っている白い神羽衣の透けて見える羽衣帯を天に優しく舞わし、
終末の世界に向けて、主人公の役柄にそう語り口調で話を切り出した。
シャラン☆.。。.:*☆.シャリン☆.。。.:
「「でも、御力溜まるまで・・・・・」」
シャラン☆.。。.:*☆.シャリン☆.。。.:
「「もうちょっと時間がかかりそうかな」」
シャラン☆.。。.:*☆.シャリン☆.。。.:
「「みんなの応援の御力がー・・・・」」
シャラン☆.。。.:*☆.シャリン☆.。。.:
「「私の胸の奥で溜まりきるまで・・」」
シャラン☆.。。.:*☆.シャリン☆.。。
「「聞いてもらいたいお話があるんだー」」
シャラン☆。:*☆.シャリン☆.:*☆.シャラン☆
「「ちょっとだけ、わたしの思いを聞いてー」」
シャリン☆.:*☆.シャラン☆.:*☆.シャリン☆.
「「わたしの思いをわかってほしいのー」」
シャラン☆.*☆.シャリン☆.*☆.シャラン☆.
「「わたしの思いを少しでも伝えたいのー」」
シャリン☆.。。.:*☆.シャラン☆.。.:
「「少しの間だけ、聞いてください」」
ー(イシの出番だイッシッシー)
これは、イッシー君の神念話だ。
神念話がシャル等の脳裏に届いたと同時に、巨大水晶岩のイッシー君は膨張し、今の2倍程の大きさになり、室内空間も格段に広くなった。
そして次に、シャルの佇んでいる水晶床を中心にして、小さな丘のように盛り上がり、床面全体が緑がかった芝生におおわれてしまう。
小さな丘の周囲には、一斉に白い神花が咲き誇り、空間を柔らかく仕上げていく。
イッシー君の外壁の水晶壁は、透けた大きな雲を従えた大空が投影され、その場だけ、お外にいるような空間を作り出した。
ー(この勝負はイシの勝ちだイシー)
イッシー君は自分の仕事に満足し、アッシーを挑発する。
ー(負けないアッシッシー)
この神念話は、アッシー君だ。
「挑発になんか負けないアッシー」と御心の内で呟いたアッシー君は、
光の神のごとく御力を存分に使い、神蛍のような淡い光の粒を、
大量に塵ばめるように室内空間全体を、淡い光球が舞踊っているような空間を作り出した。
さらに、空と雲の映像が投影された壁際数箇所の地点から、色の異なったスポットライトを次々シャルに狙いを定め照らしていく。
そのスポットライトは、1つが消えたり付いたりすることによって、
様々な光色による明暗比が生まれ、幻想的な空間が出来上がった。
ー(アシの勝ちだアッシッシー)
アッシーは自神のほうが凄いと主張し、その主張を神念話でイッシーに送る。
ー(今回は、引き分けにしようイッシー)
イッシーは自神のほうが断然凄いと思っていたが、大人な対応をした。
ー(今回は、勘弁してやるアシ)
アッシーは、先に勝ちを主張してしまったので、引きにくくなり、お粗末な対応をした。
勝敗としては、大人な対応をしたイッシー君を評価したいものである。
そしてこれが、長きに渡る2柱の対決の幕開けとなるのである。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
ここはシャルの履いている神靴内の仮想世界『極楽世界』
高位神力温泉や足の湯も完備され、ゆったりとした温泉施設や保養施設が満載の憩いの空間、
気も御心も安らぐ安楽空間となっており、あの彼女神の欲したシェルターとしての機能も、充分対応した空間になっていた。
この『極楽世界』に入るには、神能【神憑依】が必要不可欠になる。
【神憑依】は、物体・動物・人物・神物などに憑依する御力であり、御力を強く込めれば、その物体を自由自在に動かすことができる神能である。
神靴に神憑依の御力を使用すると、まず最初にこの『極楽世界』に転位される仕組みになっている。
あの女神はゆっくり露天風呂に御神体を肩までつけ、
横になった状態でぷはーと吐息を付きつつ、傍に侍る、沢山の可愛らしいヒラヒラの水着を着た、お子様体型の羽の生えたお風呂妖精等に、お酌をしてもらいながら、
メグから御裾分けされた大量の神水(神酒)を、ちょびちょびと飲み、天井部分に投影されている映像を見ながら、ゆったりと寛いでいた。
あの女神が目線で合図をすると、他のお風呂妖精が素晴らしい満点のお味がする温泉料理を、御口の傍まで箸でもち、「あーん」と言って食べさせて貰う。
「もぐもぐピカッ」
「上手いピカッ」
「ふわーピカッ」
「極楽ピカッ極楽ピカッ」
「久しぶりの顕現で、神体も御心も安らぐピカよ」
「この場所にいると、声もダミ声も治って、スッキリ話せて最高ピカッ」
「さすがメグフェリーゼ様は、わたしのことをちゃんと分かってくれてるピカッ」
「こんなに美味しいお水も沢山頂けたし、もう最高ピカッ」
あの女神、神名は『セント=シャルバルハート』通称バルハは、久し振りに御姿を顕現させ、実体を伴った神体の羽を伸ばして、お風呂にゆったりと浸かり、湯を心ゆくまで堪能している。
何故、今まで姿を隠していたのに、ここで顕現しているのか?
それは、メグに罰を言い渡せるあの場で、このように言われたからだ。
(場が和んだところで後光さんの新しい罰を発表するわ)
この神霊思念波が後光に届くとメグが後光の前に顕現し、声を出して直接罰を言い渡していく。
「後光、あなたが反省するまで、暫く閉鎖空間で束縛監禁します」
「その閉鎖空間は、貴女神と私以外では、誰も自由にはいれない空間です」
「そこには、貴女神の必要な物もいろいろ用意しておいたから、それほど不便には感じないかも知れない」
「そこで、私が良いと言うまで、貴女神の擦り切れた御心をしっかり休めて、一度すっきり回復させなさい」
「後、いつまでも消えて隠れていては、成長しないから、罰の間はずっと顕現してなさい」
「後光。これが今回の罰よ。しっかり反省なさい」
メグはこのような語り口調でバルハに罰を言い渡した。
このようなやり取りがあり、バルハは顕現し陽気にお風呂に入りながら、美味しい温泉料理を食べさせてもらい、まったりと御心の傷と神体の疲れをいやしているのだ。
その神体は神心臓の鼓動のように淡く点滅していた。
なかなか、幻想的な神体である。
温泉は高濃度神力水の温泉なので、バルハがお風呂に浸かっているだけで、御力を使ってもどんどん回復していく。
そして今バルハが飲んでいるのは、神酒なのだが、バルハはメグからお裾分けを貰う際にこう言われて、大量にその品を渡されていた。
「この神水、御心も神体も超回復する凄い高級品だけど、沢山貰ったから、後光にもお裾分けするわ」
「私も試しに飲んでみたけど、本当に御心も神体も疲れがとれて、気分も快適になれたから、後光も後で試してみなさい」
「後光は御心がかなり擦り切れてるから、絶対に効果はあるはずよ」
「ぜひ試しに飲んでみて、後でお互いに感想を言い合いましょう」
この言い回しにすっかり騙されたバルハは、もう何とも言えない最高のお味がするお水を、
御心ゆくまで堪能し、余韻に浸る幸福感に包まれ、
この世の楽園を存分に謳歌していた。
「もう、最高ピカッこのまま一生ここで暮らしてもいいピカッ」
「この機会に神垢もちゃんとゴシゴシして綺麗にするピカッ」
その御姿は、髪色だけは銀色で違うが髪の長さも同じであり、成神に変身したシャルの趣に、よく似た姉妹のような姿を湯に晒している。
お風呂に浸かっているので、当然裸体の御姿なのだが、シャルとはお胸様の大きさは全く違っていた。
バルハのお胸様は中山盛りで形も素晴らしい出来栄えであった。
そのバルハは、シャルが地面を踏みしめるごとに喘いでいた。
この神靴に内蔵された機能は、メグのご愛嬌により開発装備され、神靴に負荷がかかるとその負荷が変換され、バルハの快楽神経に軽い負荷がかかるように、調整されていた。
これでウブでシャイなバルハが、少しでも変化の兆しが出れば良いと、メグが遊び心満載気分によって標準装備に内蔵されてしまったのだ。
シャルが空間内を走り回る。
「いい~~ピカ~もっとピカ~~」
シャルが飛び跳ね回る。
「最高ピカッシャルちゃん、凄くいい踏み心地ピカッ」
シャルがステップを踏む。
「あう~ピカッはう~ピカッ」
「シャルちゃん、足つぼマッサージ神の才能あるピカッ」
シャルが中央に歩み寄る。
「あい~ピカッくう~ピカッ」
「あれ~シャルちゃん立ち止まったピカッ」
バルハの両神眼が眺めている天井部分には、今まさに演技しているシャルが映し出されていた。
この映像は、イッシー君と神靴のアッシー君の間に、神力場線がお互いに結びつき繋がりあい、
イッシー君の撮影している映像が、神力場線を通じて、極楽世界に映像を配信しているからこそ、お風呂にゆったり浸かりながら、臨場感溢れる映像を体験できているのだ。
「おーシャルちゃん。舞台俳優になりきっているピカッ」
「いいなーピカッ私もやってみたいピカッ」
「私も芸能神みたいな役柄欲しかったピカッ」
「もう少し舞台が盛り上がったら、どさくさに紛れて出演するのも面白そうピカッ」
失敗の女神様を排除したにも関わらず、ここから何かやらかす気なのか、それは何なのかは、今の段階では、誰にも予測が付かない。
どこからともなく失敗させようとする気配が、少しずつ周囲に立ち込めてきた。
「そうだピカッシャルちゃんの語り方から歌い方までしっかり研究して、いつでも参加出来るように準備するピカッ」
「そうと決まればさっそく研究開始ピカッ」
「お風呂妖精さん達も手伝ってほしいピカッ」
バルハがそうお願いすると、どこからともなく大勢のお風呂妖精等が、奇声を上げながら集まってきた。
「わーい」「やったー」「わたしもー」「ずるいわたしもするの」
「きゃー」「うれしー」「たのしそう」「やろうやろう」
どうやら、バルハの話を盗み聞きし、もしかしたらお風呂妖精等も参加出来るかもしれないと、うきうきしながら、声をかけられるのを今か今かと、待ち望んでいたようだ。
このみんなで集まり練習する様子は、『極楽世界』バルハ管理塔司令室で寛ぐメグの分神霊が、映像で確認していたが、しばらく様子を見ることにしたようだ。
実はこの神靴をシャルに渡す際にメグは、そうとう迷っていた。
だが迷いは、考えるうちに少しずつ霧が晴れていき、やがてスッキリとした答えを出すことができた。
「シャル。この神靴もプレゼントよ」
「とっても凄い神靴だけど、名前をつけてあげないと起動しないから、シャルが名づけてあげて」
「んーじゃあ、アッシー君でいいかな」
「可愛い名前ね。その名前で登録しましょう」
神靴の名称は、シャルが好んだ呼び名『アッシー君』で決まった。
その答えを踏まえてメグはシャルに神靴を誕生日プレゼントとして手渡した。
このような説明を添えて手渡した。
「この神靴には、特別な女神様が宿っているのよ」
「その女神様は失敗の女神様なんだけど、いつも失敗ばかりしてるから、どうしても荒行をして自神を見つめ直したいそうなの」
「遠慮なく何度も踏みしめて、使ってあげてほしいんだけど、私はシャルなら上手く使えこなせると思うわ」
「この子を立ち直らせる手助けを、シャルにお願いしてもいいかしら」
「うん。メグちゃんの頼みだし手助けする。やってみたい」
「でも・・・名前アッシー君で大丈夫かなー」
「彼女はそんな名前には、全然拘りのない性格だから気にしなくても大丈夫よ」
「良かったー、せっかくメグちゃんがプレゼントくれたんだし、しっかり大切にするね」
答えとは、シャルに神靴に宿る女神が後光だと告げなかったと言う事だ。
(ごめんなさい。もう少し時間があるときに打ち明けるから、今はこれで行きましょう)
シャルには聞こえないように、メグは脳裏で呟くだけで留めていた。
その時敢えてメグは、失敗の女神様があの女神だということを、シャルに告げなかった。
あの女神さえ黙っていれば、新しい関係から始めた方が、手っ取り早くて楽だからである。
2柱の間には、今回の事態に遭遇したことで、色々小さな蟠りがあるかもしれない。
何かのきっかけに、2柱の間に歪みが生じてしまうのは、計画遂行中の現段階において、
予測のつかない非常に厄介な事象が発生する可能性がある。
その可能性は勿論排除すべきであるし、もしそうであるならば出来れば告げたくない。
しかし、みんなが笑える結果に導くためにも、バルハを頬っておくことは、やはり出来ない。
それならば、バルハを閉鎖空間に監禁拘束して御力だけ搾り取り使用してやれば、何とかその結果に辿り着くことが出来るだろうとメグはピンと閃き、すぐにその案を実行に移したのであった。
「シャルちゃん宜しくアッシー」
登録された名前を語尾につけて挨拶するアッシー君。
「こちらこそよろしくね。アッシー君」
メグの説明を信じきるシャルはアッシー君がまさか後光さんだとは思わずに、全くなんの疑いもなく失敗の女神様として信じ、少しも気づいていなかった。
それもそもはずあの女神は、今までシャルにすら、全く喋るかけてくることが無かったからである。
シャルはあの女神、バルハの声すら、聞いたことが無い。
そんな内気でシャイなあの女神が、ここまで変われると、誰が想像できるだろうか。
何故、ここまで変わることができるのか?
その秘密の答えは、メグが創造錬神作成した神靴の能力に、全て注ぎ込まれるように集約されていた。
この神靴は、姉離れ出来ないシャイなバルハを構成させる為、
メグが必要な神能を、靴に通常装備として装備させ、気軽にその神能がつかえるように、
様々な工夫を施した、渾身の神具機器であった。
この神靴には、全く喋れないバルハに対応する為に、神人工知能も標準搭載され、
バルハの御心を、神人工知能が慮り最適な言語を、彼女神の思考から導き出し、
神能【神発声】の御力を使用し、声が発せられるように改良されているのである。
この説明から察すれば、今までのすべての会話は、神人知能『アッシー君』が行っていたという事になる。
そして今回の計画でメグは、後方支援という役割を、バルハに与えていたという事だ。
今この温泉施設で寛いでいるバルハは、悪く言えばアッシー君を動かす、ただの御力電池扱いなのだが。
この神具機器は以前からメグが、どういう理由をつけて上手く、あの閉鎖空間に監禁拘束して罰を与えてやろうかと、
機会を辛抱強く注意深く伺い、あの場でようやく日の目を見て、あの罰を言い渡す場においては、
やっと願いを叶える時ができたと思わず御心の底からほっとし、御顔が緩んでにやけてしまったメグなのでした。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
アッシー君とイッシー君によって次の舞台は完成した。
その頃、シャルの脳裏世界では・・・・
ー今から俳優演技がはじまるわよー
ー舞台俳優になってみる会、略してぶっかい緊急開廷準備してー
ー一旦おっかいを緊急閉会して差し替えするよー
ー(((はーい)))
ー他の協議会はそのまま開廷してて
ー(((はーい)))(((はーい)))
ー(((はーい)))(((はーい)))
ーおっかいを差し替えてぶっかいに移行するよー
ー(((はーい)))
ースーパートランスシャルちゃんEX解いちゃうのー
ー解いちゃうと御力が極端に落ちるからそのままいくよー
ーえー危なくないのー
ーえー怖いよー
ーばらばらに吹き飛ぶのやだよー
(まかせなさい。わたしの御力で全て受け止めるわ)
(おねがい、メグちゃん)
ーメグちゃんありがとー
ーじゃあ、おっかい閉会移行してぶっかい緊急開廷に移行します。
ーおっかい準備はいいかなー
ー(((はーい)))
ーカウントダウンするよー
ーーー3
ーーー2
ーーー1
ーおっかい閉会
ーぶっかい緊急開廷
ー(((はーい)))
ースーパートランスシャルちゃんEXは大丈夫かなー
ー大丈夫ー
ーへっちゃらさー
ーやっぱりメグちゃんいると安心だねー
ーみんなーお母さんのことは、しばらく忘れてなっかい頑張ろうー
(みんなーありがとう)
(今から、みんなの分も頑張るねー)
どうやら、『おっかい』を差し替えて、舞台俳優になってみる会『ぶっかい』に協議会が無事に何事もなく、差し替え完了したようだ。
通常なら出来ないが、メグちゃん無双がいたから、全く問題なく差し替えが出来てしまった。
メグちゃん様様である。
そのメグちゃん本神は、幼いシャルと存分にお楽しみ中でした。
次々に幼いシャル達に新しい技を伝授させるのに、大忙しのはずなのに、
流石メグちゃん無双です。
そのメグちゃん本神の場所には、大勢の幼いシャルが1列に行儀よく並んでいた。
ーふにゃらららあああぁぁぁ
ー次わたしの番だわ。次はどんな必殺技教えてくれるのかしら。
ーわたし達相手でも、メグちゃん容赦ないね。
ー仕方ないよ。だってメグちゃんだもん。
ーいつになったら勝てるかなー
ー当分無理ね。
舞台の主人公となったシャルは、舞台俳優のようにその場で演技を始めた。
御顔を少し上げて、全方向から撮影されているのを、意識して語り始める。
シャリン☆.:*☆.シャラン☆.:*☆.シャリン☆.:*☆.:*:..:*:
「「わたしはついさっきまで、この場で歌い踊っていたわ」」
その言葉を語りながら、舞台上を見渡し、手振りを交えて表現する。
そこでアッシー君が気をきかせ、少し明るい光が舞い上がった。
シャラン☆.*☆.シャリン☆.:*☆.シャラン☆.。
「「この場には、私のほかに今は誰もいない」」
悲しそうな表情を浮かべ、語りかけながら、一旦背後を振り返り、
誰も居ないことを分かるように演技すると、
語りかける最後の言葉はかけ消えるように小さく喋る。
次はイッシー君が、舞台の壁面に投影された空と雲の割合をかえて、
薄暗い雲に覆われた映像を投影して、暗い風景を演出した。
シャリン☆.:*☆.シャラン☆.:*☆.シャリン☆.
「「気づいてる神様達もいると思うけど・・」」
真剣な御顔をして訴えるように話すシャルは、舞台中央から少しずつ、
そしてゆっくりと歩みだし、演じているセリフに御心を込めて、
暗くて見えない空間の向こうに必ず見てくれている貴神等がいると信じ、
迫真の演技を繊細な手振り、思いつめた表情、歩き方全てを、
今の自分自神に出来る最高の演技で演じようとするシャル。
シャラン☆.:*☆.シャリン☆..:
「「この会場凄く、暗いよね」」
映像を見てるみんなにも、知ってほしいと、指で暗黒の空間を指差す。
そしてイッシー君は外壁に投影されている薄暗い雲を風邪で吹き飛んでいくように、
消して、外の空間ががはっきり見えるように演出する。
負けずにアッシー君は沢山のスポットライトを、暗黒の暗闇に一斉に照射し、
周囲の状況を少しでも知ってもらおうとライトを上下左右に動かし続ける。
『天神日輪放送』の連隊が、神宮殿内の様々な箇所を映像に収め、
次々に中継地点にデータ転送していく。
その映像は、見るに堪えない悲惨な映像も含まれていた。




