次の仕事は?
「二人とも、お疲れ様。おかげで良い報告ができたよ」
にっこりと、温和な笑みを浮かべてエクスレイが言う。そして、封筒に入った「報酬」を二人に渡した。
ギルドはボランティアではない。当然給料も発生する。
ただ、仕組みはギルドごとにまちまちで、特定の日に給料日としてメンバーに支給するところもあれば、このように仕事の報酬を手に入れると同時にそれに携わったメンバーに支給するところもある。
難しい仕事ではなかったためほんの寸志程度の額であろうが、ジョシュアとエルザの貴重な収入源だ。
「ねえ、こんな程度の仕事じゃ全然満足できないわ。もっとおいしい仕事ないの?」
エルザはさっそく封筒を開け、中身を確認し、残念そうにエクスレイに問う。ジョシュアは何か言いたげに口を開いたが、彼も想うところがあるのか咳払いを一つ落とすだけだ。
エルザの言葉にエクスレイは驚いたように目を見開くと、何かを考えるように口元に手をやる。
「うぅむ……そうだな。いつまでも危険度の低い仕事だけというのもつまらないだろうと思ってはいたんだが……心配性なものでね。正式に受注はしていないんだがこんな仕事はどうだろうか?」
エクスレイは仕事内容が書かれた用紙をエルザとジョシュアに差し出す。仕事内容は前回と同じく魔物の殲滅だが、仕事の内容の割にやけに報酬が良い。それに、殲滅できなくても魔物の様子や生態を報告すればそれでも報酬がいくらかもらえるようだ。
「あら、良いじゃない。ずいぶん太っ腹な依頼主もいたものだわ」
エルザは満足げに言う。ジョシュアも異論はないのか、特には口は挟まない。
「では、受けて来ようかな。二人とも準備をしておいてくれ。今回は私も一緒に行こう」
エクスレイのその言葉に、エルザとジョシュアは驚愕する。
「……そんなに驚かなくても良いじゃないか。魔物の生態調査なら少しは力になれるはずだ。それに、待つ側というのも不安なものなんだよ?」
いたずらっぽく、その老齢に似合わない様子でエクスレイが言った。