第1話 プロローグ
第2章もお付き合いください。
やっほー★！！みんな元気？
私は「放置対戦☆クロスラミナ」で主に案内役をさせてもらってまーす！
「マナ」と言います！
あのクロミナが始まる時の「クロミナ！」って言う声の主だよ！
知ってるかな？よろしくね★
自己紹介はこのくらいにして、今回は最近クロミナで起こっている異変についての最高会議が行われる事について見ていくよ！
ここは共通ギルドの中の最高管理室。
このクロミナのクエストの管理を全て行う場所なんだ！
わかりづらいかもしれないけど、現実世界と繋げると共通ギルド最高管理室＝ゲーム会社「放置対戦☆クロスラミナ」管理オペレーション室ってことなんだ。
わかったかな？
実はもう周知の事実なんだけど、クロミナの中の商人や、武器職人、クエストの受付窓口にいるお姉さん、さらには敵まで全てのNPCがAIなんだ！
だから敵がどんな行動をするのか、とかは実際まだわからないんだよね。
まぁ多少の制限とおかしな事があった時の変更はあるんだけどね！
実際、魔王軍襲来のクエストを作ったのもAIの敵なんだよ！
最高管理室では新しいクエストを全プレイヤーに通達するのと、AIの管理・監視、それと新マップの製作を仕事にしてるんだ！
余談かもしれないけど共通ギルド最高管理室＝ゲーム会社「放置対戦☆クロスラミナ」管理オペレーション室のモットーは「全てのクロミナプレイヤーを楽しませる」なんだ！
さてさて！
会議が始まるみたいだよー！
「魔王軍の動きをもう一度説明してくれないか？参謀長。」
今話してるの白ひげのお爺さんがこのクロミナ界の王＝ゲーム会社「放置対戦☆クロスラミナ」社長だよ！
「はい。魔王軍は最近自分たちの領域を飛び出し、他の領域へ侵入。既にこの時点でAIの規約に反しているのですが…」
「構わん、続けろ」
ちなみに正装に身を包んだ若い凛々しい顔立ちの男が参謀長で副社長ね！
「はい。以前全魔王軍AIに与えた石化による30日間のプレイ制限ペナルティでしたが、昨日、ペナルティ内容が違っていると魔王軍クエストを受けていないプレイヤーから通報がありました。」
「ほう、魔王軍クエストを受けていないプレイヤーから…か。」
「はい。それでその魔王軍のAIに自主的に変更されたとされているペナルティの内容ですが、石化させたプレイヤーのデータを改ざんする、というものでした」
「データ改ざん？！」
「はい。」
「それは直さなければならないな。」
「そうなんです。ですが…」
参謀長が急に暗い顔になった。
「魔王軍のAIに魔王軍の動きを制限する権限を奪われたのです。」
あらら…。
これは相当ひどい事になってるわね。
魔王軍の動きを制限する権限を奪われる、ってことは管理オペレーション室からは魔王軍のAIの動きを止めることはできなくなってしまった、ということね。
つまり魔王軍はクロミナ界をめちゃくちゃにしても私たちには止める力は無いってこと。
これはまずいわね。
でもクロミナ王は何でか落ち着いてるわね。
何か策でもあるのかしら。
「王！そんなに落ち着いている暇はないんです！なんとか権限を取り戻さないと！」
「そうだ。そこで、魔王軍の討伐クエストを全プレイヤーに依頼する。」
「しかしっ！今でもまだプレイヤーが魔王軍に勝ったことなんて…」
参謀長の言葉を遮るように王が話す。
「ある。昨日、5周年アニバーサリーの日、私の元に情報が流れてきた。」
「情報ですか？」
クロミナ王は掲示板には目を全て通しているよ！
クロミナ王は掲示板のコピーを取り出して読み始めた。
「差出人リナ@最強の聖騎士LOVE。」
「差出人の名前長いですね」
王は参謀長の話をスルーした。
「私は見たの。悪魔を一刀両断した彼の存在を！この目で！彼の名は聖騎士エグバート！彼こそクロミナ界の最高最強の勇者よ！情報があったら教えて❤️だそうだ。」
「ところどころ引っかかるところはありますが省きますね。聖騎士エグバートですか。いましたね、昔のガチャで排出した聖騎士シリーズ。懐かしいです。」
「そこじゃない！聞いていたか？悪魔を一刀両断したそうだ。今のところ悪魔、魔王軍に対抗する事ができる武器は３つしかない。それがやっと出てきたのだ。今こそ魔王軍を討ち取る奴が出てくるに違いない！」
「なるほど。」
「そこでだ！私たちにも多少のCPUを動かす権限は残っている。だから参謀長。魔王軍の中にいる動きを制限する全権限を持つ一体の悪魔をおびき出し、その悪魔の討伐を依頼するのだ！」
「緊急クエストですね！わかりました」
おやおや、なんかすごい事になってきたわね！
緊急クエストだってさー！
でもクロミナ王には魔王軍の動きを制限する権限を取り返す事以外にも何か裏があるみたいに感じるけど…ま、いっか！
それじゃあみんな！
よいクロミナライフを！
まったね〜★
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