表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狼の傷跡  作者: 堅田 修平
2/3

2話 火の晩餐

キャラクター紹介

ハクレ・・・ピンチの時ほど冷静になる。この時も活躍。

アクラス・・・仲間が傷つけられれば、放っておけない性格。

エフォート・・・我らが姉貴。時々キャラが変わる

バトエール・・・子供想いの男の犬。

明くる日。アクラスとハクレは、アジトを見下ろしていた。

崖の上。眼下には、犬たちがせわしなく動いている。

「・・・風が気持ちいいね。」

春のそよ風が吹いている。その風は、二匹を撫でる。

「うん。」

アクラスは応えた。気まずい空気を、アクラスは感じていた。

昨晩の夢。あの夢は妙に現実くさかった。そして、朝起きると涙が出ていたし、黒いもやに押しつぶされそうになった感覚があった。

まさか―――。

「ねえ、ハクレ。」

アクラスはハクレを見る。

「・・・昨晩どんな夢を見た。」

ハクレは、ゆっくりこっちを見た。耳を下げて恥ずかしそうに言った。

「アクラス、君の夢だよ。君が出てくる夢。」

「僕の?」

「うん。はじめ君が泣いているのが見えたんだ。顔をくしゃくしゃにゆがめてね。声も聞こえたよ。

周りは真っ白。白以外は何も無かったよ。僕ら以外ね。」

「ふーん。」

「その時僕は動けなくてね、友達が泣いているのにそばに行けないのがたまらなく苦しかった。

そしてその悲痛の声も聞いてるのが辛かった。でも逆に嬉しかった。」

「嬉しかった?」

「うん。だってアクラスがあんなに僕の為に泣いてくれる。そう思っていたんだ。

そしたら、周りに黒いもやが出てきた。」

「もや?」

「うん。だんだんそれは勢いをまして、僕らを飲み込もうとしていたんだ。」

ハクレは、そう言って前を見た。

「そこでアクラスが、泣き止んでいるのが見えた。顔を上げてボーッとしたまま。でもその目には光が灯ってなかったんだ。

そこで僕は声をかけた。そしたらアクラスが反応しなかった。でも、声が出せると気づいたとき体も動いた。そしてもう一度呼んだんだ。そしたらアクラスは、反応してくれた。

いける。

そんな気がしたんだ。」

アクラスは目が熱くなってきた。

「そして近くに行ったら、また泣いてしまって。どんだけ泣くんだと思ったけど、気にはしなかった。

そしたらアクラスは、僕に謝った。低く、むなしく。」

そこで、ハクレはあっ、と声をあげた。

「ごめんよ。君のことをけなしている訳ではないのだけど・・・。僕はけっして―――、」

「続けて。」

アクラスは、ハクレの話を遮った。

「まだ、続きがあるのでしょう。なら僕に聞かせてよ。」

ハクレは、驚いた顔をしたが無言でうなずいて、話を続けた。

「僕は言った。『いいんだよ。』って。『君があの時僕に声をかけてくれなかったら、僕は今片眼を失っていた』って。そしていろいろ話していたら、黒いもやがのしかかって来た。君は、それに押しつぶされそうになったけど、僕は何故か、『アクラスのことが大好きだよ』って言っていた。

―――あっ、大好きって言っても友達としてだよ。」

ハクレは急いで訂正した。そんなことアクラスには解っている。って言うか、アクラスもその理由だけだ。

「そしたら黒いもやは消えた。白い空間に光が舞った。そんな感じだった。」

「・・・・・・。」

「あっ、そうそうアクラスも、僕に大好きって言ったんだった。」

「・・・そう。」

アクラスは変な気分になった。

昨晩の夢がハクレと一緒?内容もまったく一緒だし・・・。

なんてことをアクラスは考えていた。

「おーい。君たち。」

斜面から犬の声が聞こえた。見るとそこには、茶色い犬がこっちに向かっていた。

アクラスは、何処がで見たことがあると思いつつ、野犬ではないことを確認した。

ハクレもアクラスと同様、肩を確認した。

「あっ。君たち僕が野犬だと思ったでしょう。」

「うん。」

二匹は即答した。

「そこまで即答されるとなんだか悲しいなぁ・・・。」

犬はいじけた。

「って言うか、アクラス君に覚えてもらえてないなんて・・・。」

ハクレはアクラスを見た。アクラスは少し考えたあと、もしかして、と呟いた。

「あの・・・バトエールと話をしていたひとですか?」

「うん・・・。そう・・・。」

「・・・すっかりいじけてしまったね。」

ハクレは、困った顔でそう言った。

「・・・で、僕らに何か用ですか?」

アクラスは犬にそう訪ねた。

「・・・エフォートが《頭の集い場》に来いだって。」

「《頭の集い場》?」

二匹は首をかしげた。

「ああ。君たちが初めてエフォートと会ったところだよ。」

「・・・あそこか。」

「じゃあ、おじさん。僕たちは早速行くよ。」

ハクレとアクラスは、体を振り《頭の集い場》へ行こうとした。

そこで犬が引き留める。

「そうそう君たち。」

「ハクレとアクラスです。」

「ハクレとアクラス。僕たち野犬じゃない犬は、《猟犬》って呼んで。」

「・・・それは?」

ハクレが聞いた。

「野犬や悪い奴らを狩る犬。だから《猟犬》。」

「わかりました。」

ハクレとアクラスは、改めて向かった。


★ ★ ★


「お呼びですか?エフォート様。」

ハクレはそうエフォートに行った。

「うむ。よく来てくれた。」

エフォートは、とある骨を持っていた。狼の足の骨だった。

「こっちに来てこれを見てみろ。」

二匹は骨を見た。そこには文字が彫ってあった。

無論二匹は文字なんて読めやしない。

「・・・これ何て書いてあるのですか?」

アクラスは、訪ねた。

「これは、人間について書かれてるんだよ。」

「にん・・・げん・・・?」

二匹は聞いたこともない言葉だった。

「そう。遙か昔、人間と言う生き物がいた。彼等は今の私達のように文明を持っていた。」

「『いた』・・・。と、言うことは今はもういないのですね。」

「ああ。絶滅してしまった。理由は分からないのさ。」

「今でも自然にできたものではない、建物があるだろう?それは人間が建てたものさ。」

メイハルが割って入る。

「そこの建物だって、ほら。」

エフォートは、アジトの本部に首を振って見せた。

「人間の言葉で《研究所》だそうだ。」

「・・・大きい。」

ハクレは、こんなに大きい物をどうやって作ったのか考えた。

アクラスは、人間は何が目的でこんな物を作ったのだろうと思った。

「それでだ。この話には続きが―――。」

突如轟音が響いた。

「な・・・なに!!」

そして爆発音。

「見て!!」

「研究所からだ!!」

研究所の壁は爆破をし、炎を辺りにまき散らした。

「ハクレ!!アクラス!!お前達はハルメイと共に逃げろ!!」

「うん!!」

「こっちだ坊主!!」

三匹は森へ急いだ。

「なんてことだ・・・。もうここまで火が・・・。」

「他のところは?!」

「よ・・・よし!」

しかし、その期待は簡単にかき消された。

「くそ・・・ここもかよ・・・。」

「ど・・・どうしよう。」

メイハルとアクラスは、パニックになっていた。

ただ冷静だったのは、ハクレだった。

「ねえ、こんなに速く火がまわるのはおかしくない?」

ハクレの言葉に、二匹は顔を合わせた。

「だって、あの爆発だけで四方八方炎はおかしくない?」

「うーん・・・。」

「つまり、僕が言いたいのはこの火は爆発の火じゃないってこと。」

二匹は、否定しようとしたができず、戻ることにした。

「いいか。お前達はここに隠れておけ。解ったな。」

「うん。」

研究所の所まで戻ってきた三匹は、バトエールの洞に入った。

「すぐ。戻ってくる。」

そういい、メイハルは洞を出て行った。

ハクレとアクラスは身を寄せ合った。

「怖いな・・・。」

「うん。母さん達・・・心配しているんだろうな。」

「そうだね・・・。」

それっきり会話が途切れた。

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

「・・・寒いね・・・。」

「・・・うん・・・。」

外は、いろいろな声が混じっていた。

どれもが、悲しみの声だった。

「ちょっと出てみようよ。」

ハクレが提案した。

「えっ・・・怒られるよ。」

「少しだけだって。」

アクラスは納得いかなかったが、ハクレを一人にするのも嫌だから、ついて行くことにした。

二匹は、研究所に向かった。中に入るのは、壁に穴が開いていたため簡単に入れた。

「ねえ、ハクレ。もうそろそろ戻ろうよ・・・。」

アクラスは弱い声で言った。

「何今更言ってるんだい。もっと進むよ。」

と、二匹は目の前にある物に気づいた。

「何・・・あれ・・・。」

「さあ・・・。」

原型をとどめていなかったそれはハクレ達は解らなかった。

異臭がここまで来た。

二匹は顔をしかめた。

床が真っ赤に染まっている。二匹は直感でそれが何か解った。

「・・・切り裂かれた痕・・・。」

「つまり・・・誰かがやった・・・。」

二匹は無言でうなずき、先に進んだ。

B2と書かれた曲がり角を右に曲がった。そして扉があった。

「ん?何か書いてあるぞ?」

「本当だ。何だろう?」

二匹は、ドアノブの上にある文字を見た。

「・・・なんて表したらいいかわかんないね。」

「・・・そうだね。」

二匹は、少しあいているドアの隙間から入った。

二匹は読めなかったからしょうが無いが、ここの扉は危険な所へ行く道だった。

扉に何が書かれていたか?

それは、『危険!!関係者以外立ち入り禁止!!』と書かれていた。


二匹は、白い廊下を進んだ。途中曲がり角を右に、左に曲がったりした。

無論、二匹は道を覚えていない。つまり勘だ。

「次はこっちに行ってみようよ。」

ハクレは、右に曲がろうとした。

その時―――

「あ・・・危ない!!」

アクラスは叫んだ。

「えっ・・・?」

ハクレはアクラスを見た。

「グルルルルル!!」

ハクレの後ろから野犬が襲いかかってきた。

また・・・僕のせい・・・。

そうアクラスは思った。

しかし、事態はアクラスの予想を越えていた。

「うわっ!!」

ハクレはうなり声で反射的にしゃがんだ。

しゃがんだその上を、野犬は通りすぎた。

「あれは・・・野犬!!」

ハクレは、そう叫んだ。そしてすぐに攻撃態勢を取った。

アクラスは、自分の目の前を野犬が通り過ぎていくのを、睨んだ。

野犬は、廊下のわきに置いてあったロッカーへ頭から突っ込んだ。

ガシャーンと大きい音を鳴らして、ほこりが舞った。

ハクレはアクラスの側に行き、一緒に睨んでいた。

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

少し待っても、いくら待っても野犬は出てこなかった。

二匹は、警戒しながらロッカーに近づいた。

ほこりが収まった。そこには・・・。

「えっ!?」

二匹は驚いた顔をした。それは無理もない。何故なら、野犬がロッカーの中にあったほうきに刺さっていた。

口から、血が滴る。

ポタッ・・・。

そんな音がこちらまで聞こえてきそうだった。

「い・・・行こう・・・アクラス。」

「・・・そ・・・そうだね。」

二匹は、それを後にした。

「さっきのは何だったんだろう・・・。」

「うん・・・。」

「僕が思うには、」

アクラスは言った。

「ハクレの予想が正しかったってことだ。」

「じゃあ、なおさら急ごうよ。皆がまだいるはずだし。」

「そうだね。」

二匹は、においを嗅いだ。

「!!」

「!!」

二匹には覚えのあるにおいがした。

「これは・・・エフォートさんのにおい・・・。」

「それだけじゃない。バトエールのにおいもする・・・。」

前を見ると、大きい扉があった。しかし、扉の前はがれきでふさがれていた。

「ど・・・どうしよう・・・。」

「落ち着いて。こういうときは周りを見れば・・・。」

そこでハクレは、あることに気づく。

「なんだ・・・あれ・・・。」

ハクレが見つけた物。それは、通気口だった。

「わからない・・・。ただ、あそこからあのひと達のにおいがする。」

ハクレは、がれきを登り通気口を外した。

・・・正確に言うと外せただけど。

「よし。行くぞ!」

二匹は、通気口に入った。

中は一直線だった。ただ真っ直ぐ行っただけで、がれきの先の扉の奥まで進めた。

そこからは、中が見えた。二匹は、狭いながらも横に並んでみた。

そこは、なんとも奇妙な部屋だった。

広いけど、至る所に液体の入ったガラス棒がある。

その前には、野犬が3匹いた。何かを囲んでいた。

「うーん・・・何を囲んでいるのだろう?」

ハクレは、背伸びをした。しかし狭いため見えなかった。

「あっ。退くよ。」

そこで、二匹が目にしたものは・・・。

(エフォート!バトエール!)

ボロボロの姿でそこにいた。

エフォートは、口から血が出ており耳が片方無かった。

バトエールは、同じく口から血を流していたが片眼がなかった。

背中合わせに倒れている二匹は、ハクレ達が知っているような姿ではなかった。

しかし、二匹は死んでいなかった。でも、すぐにでも死んでしまいそうだった。

「どうする?」

ハクレは、アクラスに小声で囁いた。

しかし、アクラスから返事が無い。

「アクラス?」

「うおおおおおお!!」

突如アクラスは、通気口の塞ぎを破った。

「ええっ!!何してるのさ!?」

ハクレは、目をうたっがた。えっ、アクラス何してるの?そんな感じで見た。

「うおりゃあああああぁ!!」

そのまま、アクラスは野犬の一匹に体当たりをした。

小さいけどパワーはあったのか、野犬は飛んでいって壁にぶつかった。

「なんだ・・・こいつは!?」

アクラスは答えなかった。その代わり、グルルッと威嚇した。

「ちょっと、アクラス!!」

ハクレは飛び降り、アクラスの側によった。

「危ないだろ!急に飛び出したら・・・。」

そこで、ハクレは状況を知った。

エフォートとバトエールは、驚いた顔で二匹をみていた。

吹っ飛ばされた野犬は目をまわしていたし、残りの野犬は毛を逆立てていた。

「あっ・・・えと・・・。」

ハクレは、固まった。直感でやばいと気づいた。

しかし、後戻りは出来ないことをその後に知り、気を引き締めた。

「ハクレにアクラス・・・。君たち逃げたんじゃ無いのか?」

エフォートは言った。

それにアクラスが答える。

「何かおかしいと思って戻ってきたんだ。」

「何故、ここが解った?」

バトエールは、聞く。

ハクレは、唸りながら答えた。

「勘です。適当に歩いていたらここに来たんです。」

「逃げろ。今すぐ逃げろ・・・。こいつらは―――。」

バトエールがそう言っている途中、バトエールは頭を踏まれた。

「うぐっ。」

「お前えええ!!バトエールさんから離れろ!!」

ハクレは、バトエールを踏んでる野犬に飛びかかった。

「ふん。」

しかし、子供なのでパワーが無く簡単に弾き飛ばされた。

「キャイン!!」

ハクレは悲鳴をあげた。

「ハクレ!!大丈夫!?」

ハクレは、ガラス棒にぶつかった。ピシピシと音が鳴る。

「よくもハクレをおぉ!!」

アクラスは、ハクレを吹っ飛ばした野犬にかかった。

「おっと。忘れてもらっちゃ困るな。」

その声を理解する前に、アクラスは地面にたたきつけられた。

「くそっ!!離せ!!」

アクラスはもがいたが無駄だった。

バトエールを踏んでいる野犬は、エフォートに訪ねた。

「おい。お前はもう誰もいないと言っていただろう。」

「・・・・・・。」

「しかし、こいつらは何なんだ?」

しかし、エフォートは答えなかった。

「おい!どうなんだ!」

何度やっても、エフォートは答えなかった。

その時―――

「みんな!!そこから退いて!!」

ハクレが叫んだ。その直後、バリンと音がしたと思うと一気に水が流れる音が聞こえた。

ゴゴゴゴゴッ・・・

ガラス瓶の中の液体は、周りのものを溶かした。

野犬含め皆は、なんとか機械の上に乗っていた。

「ふぅー・・・間一髪だったぜ・・・。」

野犬の一匹が一息ついたのを見て、バトエールはそいつを液体の中に落とした。

ジュワッと音がしたと思うと、野犬は溶けた。

「ひっ・・・。」

アクラスは、小さい悲鳴を漏らした。

「アクラス!!油断するな!!」

エフォートの声でアクラスは、周りのことに気づいた。

この機械の上には、大人が一匹通れる位しか無いのだ。

そして、野犬が一匹残っていた。そいつは、アクラスの方へ向かってきた。

「危ない!!」

エフォートとバトエールは、叫んだ。

アクラスは、『死』という単語が頭によぎった。

終わったと感じた。

「アクラス!!」

ハクレは、遠いところから叫んだ。

っと、その瞬間。

野犬の姿が消えた。続け様に、ジュワッと音が鳴る。

どうやら、たまたま機械が溶け野犬がその機械の上にいたから、穴が開いたのだ。

浪速ともあれ一安心。

アクラスはそう思った。

「アクラス!!速くこっちに来い!!」

エフォートが叫んだ。見ると、機械がだんだん沈んでいっているではないか。

アクラスは、走った。

ほかの二匹は先にハクレの所へ行っている。

機械が傾いた。アクラスは、危うく落ちそうになった。

「よし!!あと少し!!」

この時アクラスは油断していた。液体がほかのガラス瓶を溶かしていることに、気づかなかった。

ブシュウッ・・・

ほかのガラス瓶から、液体が漏れた。

「うわぁ!!」

ハクレは叫んだ。

最初に出た液体に、ほかの液体が混ざった。すると、混ざったところから火が出た。

「やばい!!」

アクラスは、もうすぐの所まで来ていた。

しかし、安全地帯と機械の間は開いていた。

そして、もうそこまで火が来ていた。

「飛べ!!アクラス!!」

バトエールが叫んだ。

ダンッ・・・

アクラスは飛んだ。そしてギリギリ安全地帯に降り立った。

皆がアクラスの元へよった。アクラスはへなへなと脱力した。

「大丈夫?」

ハクレはアクラスの顔をのぞき込んだ。

アクラスは無理に笑った。

「うん。大丈夫だよ。」

「歩けるか?」

エフォートはそう訪ねた。

「うん。大丈夫・・・。」

「本当か?」

バトエールは、心配そうに言った。

「大丈夫だって。ほらこの通り。」

アクラスは、立った。そして三匹は、アクラスがそこまで言うなら・・・と、思い先を進むことにした。


この時、アクラスは無理をしていた。

実際は、右前足に火傷を負ってしまった。ヒリヒリするし、何より熱かった。

ちなみに三匹はこの時、アクラスのこの傷には気づいていなかった。


読んでいただいて、本当にありがとうございます。

次話に期待していてください。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ