魔術属性
久しぶりの投稿です。
「では、つづいて[適性魔術属性]の選択をお願いします。」
カフスさんがそう言うと、目の前に半透明のウィンドウが出現した。
選択できる魔術属性は【光 闇 火 水 風 草 雷 土】の8種類から2つ。カフスさんの話によると、ここで選んだ魔法属性によって初期で使える魔法の種類が変わってくるそうだ。他のゲームで言う【水魔法】【光魔法】などのスキルだと思う。
「[適性魔術属性]とはいわゆる「得意な魔法は何か」ということです。ですから、その魔術属性を選んだからといって他の属性の魔術が全く使えないというわけでもありません。ただ、属性間には親和性があり、適性魔術属性が何かによって、習得しやすい魔術などが変わってくるのです。」
なるほど…カフスさんに質問すると丁寧に教えてくれた。
「じゃあ…光と…水で」
選んだ属性以外も後々使えると分かったのでとりあえず好きな属性を選ぶことにした。
「選択ありがとうございます。…そういえば、まだお名前を伺っていませんでしたね。失礼しました。」
[プレイヤーネームを入力してください。]
「えーと、【ダニエル】で。」
いつもゲームで使っている名前を入力。
本名が桐谷得という名前で子どもの頃からダニエルというあだ名で呼ばれることが多いため、ダニエルという名前に自分でも愛着が湧いている。
「ダニエル様ですね。それでは最後にあなたが初めに降り立つ国を選択してもらいます。」
[国を選択してください。]
【原初の国“グランマグナ”】
魔術が初めて産まれた国と云われている。
世界の中心とされており、最も大きく、最も栄えている国。特に実戦的魔術を追求しており、戦うことを志す者はまずこの国を訪れるという。
【技術の国“アースタシア”】
魔法工学の先進国。
純粋な属性魔術を扱うよりも、ゴーレムの錬成や魔道具など魔法工学を用いた魔術を扱う者が集う。
【知識の国“ウィズダム”】
全ての魔術の知識が集まる国。
【英知の樹】と呼ばれる世界最古、最大の図書館が存在する。「魔法とは何か」「魔術とは何か」を追い求めて世界中から研究者が集う。
【自然の国“フィアール”】
精霊との共存を目指した者たちがつくり上げた国。精霊の加護を授かることで精霊魔術を扱っている。
【太古の国“万桜”】
世界から閉鎖された島国であまり多くが明かされていない国。
技術や知識の交流が無かったため独自の魔術体型を築いている。
【おまかせ】
上記のいずれかの国、もしくは上記以外の国にランダムで降り立つ。
降り立つ国も選択できるのか…。この説明文からして、その国ごとに魔術の方向性が違うんだろうな。俺的に自分で魔術をたくさん創りたいから【グランマグナ】か【ウィズダム】に行きたい。他の場所もかなり気になるが、まず基本的な魔術を習得してからかな。…よし。
【ウィズダム】でお願いします。
「かしこまりました。選択は以上です。それでは【The Creation of Witchcraft Online】の世界へお連れいたします。魔術を、そして世界を創るのは貴方自身です。」
カフスさんがそう言うと視界が真っ白に染まった。
再び視界が回復すると目の前には巨大な街並みが広がっていた。