2種類のマナジー
考察検証回です。
禁忌の魔法と称される《エクスハティオ》は、ロックタートルの巨体を消滅させた。水溜まりの消失や、球状に削り取られたロックタートルを見ると、その空間を丸ごと削り取ったという印象を受ける。
……空間消滅魔法か?
それらしい現象で名前を付けてみたがなんだか腑に落ちない。できればもう一度現象を見てみたいが、あいにく使用回数は1日一回。もう一度見られれば何か掴めそうな気がするが……。
ひとまず、対象を中心とした球状の空間を何らかの原理で消滅させること、その後、爆発が起きるため、近くにいるモンスターやフィールドにも影響があるということは確かなので、強力な攻撃魔法として使えそうだ。システムにはメモ機能もあるので、気づいたことを記しておく。
考察したいことはレジェンドディスクだけじゃないんだよな。
今回のイベント、MMディスクの実装によって様々な魔法を間近でみることができた。その中で魔法自体のバリエーションは然ることながら、属性の多さも気になった。“アクア”との出会いによって【氷属性】の存在が明らかになったが、どうやらそれ以外にも属性は存在する。しかもかなり多様だ。【光 雷 草 水 闇 土 風 火】の原初属性8種類に加えて、俺が見た中でも【岩】【毒】【血】【金属】……あとは《シェルシールド》はどの分類に入るのだろうか。
【岩】に関しては《ロックスピア》と名前に「ロック」が付いていたため【岩属性】があると仮定したが、【土】に属している魔術かもしれない。まぁ、俺に関して言えば、【光、水】が適性魔術属性のため、【土属性】への魔力変換はかなり厳しいので、【岩属性】があったとしても魔術を使いこなせるかは微妙なところだ。【金属】も【土、岩】の部類になるのか?
【毒】【血】に関しては原初属性から派生した属性なのかも今のとこ分からないな……。
《シェルシールド》は何かの属性を使っているようには思えなかった。ということは【無属性】だろうか? 現在 《マナジーボール》《マナジーショット》を使えるので、他の【無属性】の方が再現可能かもしれない。
あと思ったのは、MMディスクの魔法は同時に多重発動することができた。これを魔術にも応用できないだろうか。現時点で分からないことの方が多いが、まだまだ可能性は広がるな。
①原初属性以外の他属性魔術について
②【無属性】の魔術について
③「魔法」「魔術」の同時使用はできるか
④魔術の多重発動はできるか
今気になるのはこんなところか。
①はとりあえず保留だ。②~④は検証できそうだな。
【無属性】魔術に関しては、まずマナジーの操作から始まる。以前よりもだいぶ操作がスムーズになった。思考とそこまでタイムラグも無く、思うようにマナジーが動く。《マナジーボール》を発明した時、マナジーを具現化する前に、外界には干渉できない状態のマナジーをそのまま飛ばしたことを思い出す。あの時は失敗と思って特に気にも留めていなかったが、マナジーは具現化していない状態でも存在し続けることができるということだ。
図書館の本にもマナジーのことは少し載っていた。具現化したマナジーとそのままの状態のマナジーにはそれぞれ名称があり、具現化したマナジーは「現魔力」、そのままの状態のマナジーは「純魔力」と呼ばれているらしい。
《マナジーボール》のようにモンスターやフィールドに干渉できる状態が「実魔力」で、人間の身体に巡っているような外界に干渉できない状態が「純魔力」だ。
手のひらの上にマナジーを集める。それを少しずつ浮かび上がるように念じる。すると、球体のマナジーが純魔力の状態のまま宙に浮かび、顔の高さまで浮上した。
おぉ、やっぱりできた。
そのあとは球体のまま、身体の周りを浮遊させる。少し不安定ではあるが、ふわふわと周囲を漂う。なんだか魂みたいだな。
しばらく浮遊させたマナジーを再度目の前に持ってくる。そして、《マナジーボール》を発動するのと同じ要領で具体化させる。球体の一部分から徐々に輪郭がはっきりしていき、明確に目視できるようになったマナジーの球体が引き続き目の前に浮遊する。今は具現化しているため実魔力の状態で、触ってみると温度は無いがゼリーのような感触だ。
もっと固くならないかな? そう思いながら、もっと固く、もっと固くと念じる。すると、次第に固くなっていき、ガラスのような質感になった。強度がどれだけあるか分からないが、この方法なら《シェルシールド》のようなものも作れるかもしれない。
次は球体の状態から形を変えていこうと思ったが、実魔力の状態の球体はピクリとも動かない。実魔力は形状の変化はできないのかな?
実魔力をもう一度元の純魔力の状態に戻す。そこから形を変えるように念じていく。はじめは球の状態からラグビーボールのような楕円になって、また球体に戻ってを繰り返し、次第に変化の割合が大きくなっていく。びよーんと伸びて、めん棒のような形にして、次はピザ生地のように平らに引き延ばして……面白い。
[スキル【魔力造形】を取得しました。]
しばらく形状を変化させて遊んでいるとアナウンスが鳴った。マナジーの形を色々な形に変えるのは【魔力操作】とは別で【魔力造形】という行為になるようだ。スキルを獲得したからか、先ほどよりスムーズにマナジーの形の変えられるようになった。ドーナツ型、円錐型、立方体……など、まだ細部までは難しいが、先程よりもイメージを忠実に再現できるようになった。
そろそろやってみるか。
目の前に浮遊している純魔力をどんどん伸ばして広げていく。もっと広く、もっと伸ばして……ドーム状の形にして身体全体を包んでいく。自分の身体をすっぽりと覆う半円状のドームが出来上がったところで、次は具現化して実魔力の状態にする。ドームの頂上から徐々に輪郭がはっきりしていき、ガラスでできたようなドームが出来上がった。
[魔術スキル《マナジードーム》を習得しました。]
きた! 《シェルシールド》という名称ではないが、近い魔術ができた。強度は不明だ。薄く引き伸ばしたからすぐに壊れそうだな……。きっと消費MPを多くすればそれだけ分厚いドームができるんだろうが、少しコスパが悪い気がする。
そうだなぁ、例えばもっと面積が狭くて分厚い鱗のようなシールドを特定の場所に出現させれば消費MPを抑えられるんじゃないだろうか。
創り上げていたドームを解除する。
そして新たに先程と同じMP量で純魔力の球体を出現させる。
次は直径50cmほどの円盤にする。ドームのように広げていた分を厚さに利用する。
まだ薄いかな……もう少し小さく直径30cmほどまで縮める。よし、実体化だ。
目の前に分厚い円盤のガラスのような物体が出現する。
[魔術スキル《マナジーガード》を習得しました。]
見た目もだいぶ変わったし、魔術の名称も違うようだ。《マナジードーム》より面積は狭い分、防御する時はプレイヤースキルが関わってくるはずだしそこは要練習だな。
じゃあ、次は……ってこれじゃ終わらないな。
こうやって魔術考えてる時が一番楽しいかも。
魔術検証、魔術創造は続いてゆく……
2種類のマナジーの説明がややこしいけど理解できただろうか……。
しばらく考察検証続きそうです。




