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ティア・イリュージョン  作者: おおまめ だいず
秘宝編
38/206

破滅の海へ

「もうすぐ着くよ。皆、準備はできた?」


 レオ達は、ペガサスに乗ってバルキの上空を飛んでいる。


「レオ!俺は準備OKだ!……それにしても、このバルキって国…ガイアよりも地形が悪そうだな……」

「アタシも準備できたぞ!コルト、オーグル、スフィル、エルア、あんた達の力を見せてもらうよ!」


 ドーマは四人の方を見て、大きな声で言った。


「こっちも見せてもらうよ!レオのパーティの力をね!」


 コルトはドーマに言葉を返した。


「さぁ、行こうか!」


 レオに続き、他の七人もバルキの地に向かってペガサスを走らせた。




 その頃、パーニズのギルド小屋では、シルバ達がエルドの帰りを待っていた。


「じっちゃん遅いなぁ……」

「……腹減ったなぁ………」


 シルバはココを膝に乗せて、カウンター席に座っている。


「エルドじぃ………大丈夫かな………」


 クレアは窓に映る青い空を見つめた。


「エルドのことなら心配しなくてもいいだろう。…アイツは死なねぇ……。そんなことよりクレアちゃん、一緒に酒でも飲もうぜ?」


 リュオンはタバコを咥えながら、クレアの肩に腕を置いた。


「お断りします!」


 クレアはリュオンの腕をはらった。


「じゃあみんな、エルドが帰ってくる前に、今日の朝食を予想しようよ!」

「マリス、そんなの面白くねぇよ。…ギャンブルで相手のカードを予想するほうが、よっぽど楽しいと思うぞ。」


 リュオンはタバコの煙をはきながら言うと、マリスは頬を膨らませてリュオンを睨んだ。


「リュオンさん、今日はラスカンには行かないんですか?」


 ライラはシルバの隣に座り、ココをなでながら言った。


「ん?あぁ…今日はやめておく。最近のギャンブラーは弱いヤツばっかだからな……つまんねぇんだ。」


 リュオンは煙をはいた。すると、入り口の扉が開いた。


「じっちゃ……なんだ、マスターか……」


 シルバは少し立ち上がったものの、再びカウンター席に座った。


「おいおいシルバ、その反応はないだろぉ………あれ?エルドはまだか?」

「あぁ…アイツもうジジイのくせに、戦いを楽しんでるんだろう。」


 リュオンは、タバコの火を机に押し付け、男に言った。


「そうか………また来るわぁ。」


 男はギルド小屋から出た。


「じゃあみんな、エルドが帰ってくる時間を予想しようよ!」

「マリス、さすがに難しすぎる。」




「出てこい!オーガムベンガ!!」

「すぐに倒してやる。」


 レオとアランとオーグルとエルアは一艘ずつボートに乗り、黒く濁った海の上でオーガムベンガを探している。


「オーガムベンガ………どんな魔物なんでしょうか……」

「大丈夫だネネカ、何かあったらアタシが助けてやる。」


 一方、陸にはドーマとネネカとコルトとスフィルが、それぞれの武器を構えて立っている。


「おかしいな…この辺のはずなんだが……」


 エルアが呟いたその時、四人のボートの近くの水面に、二本の角と大きな背びれが出てきた。


「アイツだ……かなり大きいぞ…あの背びれなら、だいたい5mほどはある……」


 コルトが大きな背びれを見ながら言うと、アランは腰を低くして構えた。


「おいおいお前ら、さっさと終わらせるぞ!!”スクリュー・ストレート”!!!」


 アランが右の拳を突き出して竜巻のような風を巨大な魚に放つと、巨大な魚はそれに反応し、大量の水飛沫と共に大きく飛び上がった。


「こ…これが………オーガムベンガ………………」

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