赤く染まるガイア
「…」
「どうした、エルド。何かあったか?」
薄暗いギルド小屋の中で、エルドは無言でワイングラスを拭いている。
「いえ、少し気になったことがありまして。」
「ほう…なんだ?」
男は椅子に座り、エルドに問いかけた。
「前回の緊急クエストの内容についてなんですが、シルバから聞いた話によると、奇妙なことがあったらしいのです。」
「奇妙なこと?」
男はワインをスッと飲んだ。
「はい。そのクエストの引き金となったエンペラーグリズリーの内臓は綺麗に剥ぎ取られていて、被害者となった人間という種族の死体が無くなっていたとか…」
「…そうか。その犯人がダークネスの者でなければいいのだが…」
男は顎のひげをなでるように触った。すると、エルドがグラスにワインを注ぎ、グラスを持った。
「そうですね。まぁ、我らライトニングの勝利のために、これからもよろしくお願いしますよ。マスター。」
「ああ。」
「チッ、シェウト、貴様はパーニズに戻ってろ!このクエストは俺が片付ける!」
ガイアに着いたレオのパーティとシェウトのパーティはロックエイプを見つけるため、ゴツゴツした岩山を歩いている。
「な~に言ってんのかさっぱりだな。お前ら邪魔だから帰れよ。」
「……おいレオ、あいつらのステータスは?」
ドーマがレオに囁いた。
「シェウトLv16武闘家。ベリルLv5魔法使い。ユスーチLv4武闘家。コラーグLv7戦士。シェウトと今の僕たちは同じくらいだけど、それ以外はあまり強くない。」
「シェウト!いたぞ!!」
その時、ユン・スーチ(ユスーチ)が大声で叫んだ。彼の目線の先には一頭のロックエイプが立っていた。
「私が!!」
ベルル・リオル(ベリル)が木の杖を手に取り、ロックエイプの方に走り出した。
「ちょ、バカッ!!自分の職業忘れたの!?」
ドーマはすぐにアサルトライフルを取り出し、ロックエイプに三発撃った。
『バウアウッ!!』
ロックエイプは銃弾を避けると、大きい岩を持ち上げ、勢いよく投げてきた。
「う、うわぁぁぁぁぁぁっ!!」
「コラーグ、どいてろ!!」
すると、アランはコア・ラグリオ(コラーグ)を押し倒し、銅の拳で岩を受け止めた。
「うぐぉっ…行け、コラーグ…」
「わ、わりぃ…」
コラーグは立ち上がり、大剣を持ってロックエイプに斬りかかった。
「うおおおおおっ!!!」
その時、ロックエイプがコラーグの胴体と脚を両手で掴み、両腕を広げはじめた。
「いたい!やめろ!やめてくれぇぇぇっ!!」
「コラーグ!!」
「はぁぁぁぁっ!!!」
レオはロックエイプに斬りかかった。が、ロックエイプはレオを蹴り飛ばした。
「うあぁぁっ!!」
「いやだぁぁぁっ!!死にたくない!死にたくないよぉぉぉぉ!!!」
ロックエイプはじわじわと両腕を広げている。コラーグの叫ぶ声が大きくなってきたその時、彼は腹部をブチブチと鳴らして大量の血を噴き出し、複数の生々しい色の内臓を地に落とした。
「コラーグ!!!」
ロックエイプは二つに分かれたコラーグを投げて山奥へ逃げた。
「まちやがれ…まちやがれクソゴリラァァ!!!!」
シェウトが言うと、六人はロックエイプを追いかけた。
「ネネカ、待って。君はコラーグを!」
レオは立ち上がり、ネネカに言った。
「は、はいっ!」
その後、レオもロックエイプを追いかけ始めた。




