表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ティア・イリュージョン  作者: おおまめ だいず
秘宝編
21/206

集いし者たち

「じゃあ、これから緊急会議を始める。」


 レオの一言で3年生による会議が始まった。


「今回の緊急クエストは最大8人で参加できるレイドクエストだ。今からこのクエストに参加する人を決めたいと思う。」


 皆の熱い視線がレオに向けられる。


「今回の討伐目標はエンペラーグリズリーの群れ。おそらく敵の数は僕たちの想像を遥かに超えているだろう。」


 レオが言うと、アランが前に出た。


「俺はこのクエストを受注する。とっととバーノンの仇を討って少しでも早くこの世界を出たいからな。」

「アラン、ありがとう。」

「アタシも行くよ。」


 ドーマが腕を組んで言った。


「せっかくレベルが高くなったんだ。それに、このライフルの強さを知りたいからね。」

「あ、あの……………」


 ネネカが口を開いた。


「私も行きます…。」

「みんな……………………ありがとう。」


 レオの顔に笑みが浮かんだ。


「待った、このクエストは危険すぎる。」


 誰かがレオに向かって言った。


「お、ここで生徒会長バルゼフのお出ましか。」


 アランの眼が鋭くなった。


「お前らは馬鹿なのか?一人の生徒が一撃でやられたんだ。お前らが森に行っても命を棒に振るだけだ。やめておけ。」


 バリアント・ルセス(バルゼフ)が四人を上から見る目で言った。


「あぁ?だから行くんだろ?こんな時に武器を持たないお前が馬鹿だ!」


 ドーマがバルゼフの胸倉を掴んだ。


「……………………ふっ。ドーマ、本気か?」


 バルゼフがドーマを見て、にやけた。


「…………あぁ。お前の言葉や刃なんざアタシの筋を徹るはずがない。」


 ドーマはそう言ってバルゼフを見つめた。


「ふっ、良いだろう。そこまで言うなら、この会議が本当に大事なことなのか見学しにでも行ってやろうか。」


 バルゼフが言うとドーマは胸倉から手を離した。


「他に協力してくれる人は……?」


 レオが言うと二人の手が上がった。コルトとカルマだ。


「レオ、前に話したよね。たまには君とパーティを組みたいって。」


 コルトが真剣な表情で言った。


「ありがとう。」

「俺を忘れるなよ。俺はチャナの洞窟で修行してきたんだ。」


 カルマが武器の長刀を上にあげて言った。


「カルマ、それ洞窟で迷っただけだろ。」


 アランが言うと、部屋の中にいるほとんどの人が笑った。


「じゃあ、あと一人。」

「あの、レオさん。」


 ネネカが小さな声で名を呼んだ。


「ここは七人で行った方がいいような気がします。」

「どうして?」


 レオがネネカの方を見て言った。


「…………何かを感じるんです。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ