パーニズ・ギルダーズ
朝、レオ達はシルバが言うギルドへと向かった。
<パーニズ相談事務所>
「ここか。相談事務所って書いてあるけど…、本当にギルドなのか?」
「外見は本当に地味だな。」
「アランさん、そういうことはあまり言わないように……。レオさん、入りましょう。」
「うん。」
レオが建物の扉を開けると、シルバとライラ以外に四人の人と一匹の火を纏った小さな狐がいた。
「お、来たか。」
シルバが言うと、狐がレオの方を見て言った。
「お前ら!何者だ?」
「え?今、喋った!?」
レオ達は驚いた。
「おいシルバ、その四人は誰だ?」
奥の椅子に座ってライラとボードゲームをしている、シルクハットを被り、目にゾロマスクをした男が言った。
「わりぃわりぃ、紹介が遅れた。前に立っている金髪の少年がレオで、背の高い筋肉がアラン、赤毛の姉貴がドーマで、一番背が低くて大人しい子がネネカだ。」
「どうも…。」
レオ達が小さい声で言うと、椅子に座っている男が言った。
「そうか、俺は召喚術士のリュオンだ。楽器の手入れをしている女がアイドルのクレア。カウンターでワイングラスを拭いているタキシードのジイさんがキラーのエルド、左手の手袋の中には魔物が眠っている。奥で機械を作っているマフラーの女が超能力者のマリスだ。」
「そしてオイラが銀刄シルバの相棒、ココさ。」
レオ達は、疑問に思った。
「あの、あなた達の職業が全て知らない職業ばかりなのですが…。」
ネネカが言った。
「……そうか。召喚術士や超能力者は、日本武芸のシルバの職業と同じの特別許可職で、アイドルやキラーなどは、通常職でレベルが20ずつ上がることによって、職業の名前が変わったものだ。しかし、特別許可職はLvが上がっても名前は変わらない。簡単なことさ。」
リュオンが、ワインを一口飲んだ。
「なるほど…。勉強になったな。」
ドーマが二回くらい頷いて言った。
「そう言えば、ここってギルドなんすよね。ギルドマスターとかっているんすか?」
アランがエルドに質問した。
「マスターでしたら、今は仕事中で出かけております。」
「そうですか。一度は会ってみたいなぁ……また来ます。」
レオが言うと、エルドが「いつでもどうぞ。」と言い、頭を下げた。
レオ達はギルドの建物を出た。
「なぁレオ、クエストの報酬ってまだ受け取ってないよな?」
ドーマがレオに言った。
「そうだったね。じゃあ酒場へ貰いに行こうか。」
四人は酒場へ向かった。
「いらっしゃいませ、今回のご用件は?」
酒場の受付嬢がレオに話してきた。
「クエストの報酬を…。」
「かしこまりました。それなら、もう用意されています。」
受付嬢が四人に585セリアずつ渡した。
「ありがとうございます。」
四人は酒場から出た。